「ゾンビ・コップ」

zombic

1988年にアメリカで公開された「ゾンビ・コップ」。原題は「DEAD HEAT」。なるほど、デッドヒート(激しい競り合い)とdead(死体)をかけてるわけですね。HAHAHAHA!
当時流行していたであろう刑事映画とゾンビ映画をミックスして、笑いあり、アクションあり、ゾンビありというユニークな作品ではあるのですが、ギャグよりも「大雑把な暴力」が笑えるという、かなり力技な映画。

あらすじ

強盗事件の犯人が“死者”であった事に端を発し、ロス市警の二人の刑事が死体蘇生装置を利用した犯罪組織の陰謀に立ち向かう。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=13352

ざっくりネタバレ

・街をパトロール中に見つけた強盗(ちなみに、かわいい花柄の袋に宝石を詰めていた乙女チックさは見逃せない)をやっつけるロジャー(イケメン)とダグ(脳筋)のコンビ。犯人は撃たれても元気なので、上司の車でブッ殺します!

・監察医が調べたところ、不思議な薬品が体内から検出される。この薬品を大量購入している企業を訪ねていくロジャーとダグ。しかし、彼らは速攻事件に巻き込まれ、ゾンビに襲われる(ちなみに死体が蘇ってはいるのですが、人肉を食べたり感染したりはしません)。ロジャーは死んでしまうが、ダグは彼を生き返らせることに成功する。だが、その命は12時間しかない。それ以降、彼の体は腐ってしまうのだ。

・事件の真相を知っていそうなチャイナタウンの中国人を訪ねる2人だが、ここでありとあらゆる食材も生き返り、彼らを襲う。首を切られた北京ダック?や豚、スープのなかの鶏まで生き返る!手羽先やたまごもガタガタ揺れる。

・事件の真相を知っていそうな広報の姉ちゃんを脅す2人。父代わりになってくれた男がどうやら黒幕らしい。実はこのランディという女も、生き返っていた1人。彼に協力すればゾンビとして生き続けることができた。しかし、顔がドロドロと溶け、彼女は死んでしまう。

・暗号の謎を解くために頭をひねっていた2人だが、電話のプッシュボタンに基づき、「BODY」というワードが導き出される。遺体安置所にヒントがあったのだ。

・悪者たちは死体を蘇生させていた。都合の悪い人間は金を奪って生き埋めにして、悪者を生き返らせて自分たちの手先にしていた。

・味方だった監察医のレベッカも死んでいるのが見つかる。

・悪者のローダーミルク(金持ち)とマクナブ(マッドサイエンティスト)は金持ちにその技術を売り込んでいる。しかし、そんな中でロジャーとダグは敵のアジトに乗り込み、とにかくワルを殺しまくる(話を聞きに来ていた金持ちも巻き込まれてガンガン死亡する)。
実はダグも劇中で死亡しており、ゾンビになって蘇った。彼らはゾンビ・コップとして協力して悪を倒し、軽快なゾンビジョークを飛ばしながら、残り僅かな命を満喫しようとする。
「ミートローフのほうがまだマシだぜ」
「(来世は)女性用自転車のサドルになりたいぜぇ!」

感想

・ラストはメモしたとおりに書いたのですが、スギちゃんで脳内再生される。
・本当にバタバタ人が死にます。アクション重視だからというわけではなく、何も考えていないのでしょう。ここまでくると映画としては清々しい。
・ストーリーがわかりにくいのは、説明セリフですべてを片付けようとしているからでしょうか。映画なんだから映像で見せてくれよ。
・「正義のヒーローも腐って絶命する」って設定が重い。重すぎる。
・どうでもいいですが、女子がほんとに添え物です。それはアクション映画っぽいかもしれない。
・ただ、チャイナタウンの「ゾンビだよ☆全員集合☆」のシーンは、ゾンビ好きなら見ておくべきシーンなのだと思いました。すっげぇカッコイイ。こういうPV作ろうぜ!
・ラストのセリフで、某大学でサドルがブロッコリーに差し替えられていたイタズラ事件を思い出す。