「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」

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2010年の映画「嘘つきまーくんと壊れたまーちゃん」を見ました。これは青春映画なのだろうか?
・ライトノベル原作。そのせいかセリフまわしが絶妙に芝居臭いのか?
・けっこう豪華なキャスト
・ストーリーは面白い。ただ、こういう話を楽しむには若さが必要な気がする。

あらすじ

人気ライトノベル作家・入間人間の同名デビュー作を「ケータイ刑事 銭形海」の大政絢と「パンドラの匣」の染谷将太主演で映画化した異色の青春ラブ・ストーリー。幼い頃に誘拐事件の被害者となり生き延びた幼なじみの男女を主人公に、連続猟奇殺人事件が絡むヘビーな物語をポップなタッチを織り交ぜ描き出していく。共演に田畑智子、鈴木京香。監督は、これが商業映画デビューの瀬田なつき。
小学生姉弟の失踪と、女性を狙った連続通り魔殺人事件に揺れる名岐町。まーちゃんこと高校2年生の御園マユは、キュートな容姿とは裏腹に壊れた心を持つ少女。幼い頃に、誘拐監禁事件の被害者となり、以来重たいトラウマを抱えてしまっていた。そんなある日、マユのマンションに同じ事件の被害者でもある幼なじみのみーくんが姿を現わす。喜ぶマユだったが、一人暮らしのはずの彼女の部屋には、行方不明になっていた小学生姉弟の姿が。そんなマユを守るべく奮闘するみーくんだったが…。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=338016

ネタバレ

学校で浮きまくっている美少女、まーちゃん。生徒会長である菅原道真は、剣道部として全国大会に出場。そのことで学校が湧いている。そんななかにふらりと現れたのが、謎の少年・みーくん。
みーくんはまーちゃんの後をつけ、彼女の家に上がり込む。彼がみーくんだと知ったまーちゃんは、大喜びする。しかし、彼が家の中をチェックすると、彼女の自室には誘拐された小学生の姉弟が監禁されている。フラッシュバックするみーくん。2人にも、あるトラウマがあった。彼らは、子どもの頃に誘拐事件に巻き込まれたのだ。

まーちゃんはみーくんのために作った料理を小学生が食べているのを見て、逆上してフォークで刺そうとする。それをかばうみーくん。

一方、街では女性を狙った殺人事件が続いている。みーくんは犯人としてマークされているようだ。まーちゃんは、誘拐のトラウマでうなされている。

まーちゃんを病院に連れていくみーくん。担当医と彼も顔見知りのようだ。みーくんは嘘ばかりつく。
誘拐した子どもたちは2人によくなじんでいる。

回送。まーちゃんを探している、まーちゃんの両親。その相談にやってきた家で、主人の男は両親を殴り、意識を失わせる。そして、まーちゃんを監禁している小屋に両親を連れてきて、彼らを殺すことを命じる。みーくんはそれを見ながら、怯えている。

みーくんは夜中にコンビニに行くが、彼とすれ違った女子高生が殺されてしまう。

みーくんは刑事の奈月と会う。しかし、その直後に彼はまーちゃんから「(あなたは)みーくんじゃない」と言われてしまう。彼女が見つけた写真には、みーくんとまーちゃん、そしてもう1人の男の子が映っている。彼はみーくんではないのか?

もしかして、まーちゃんが殺人犯なのか。まーちゃんをかばうために、みーくんは疑われるような行動をしていたのか。

みーくんは、まーちゃんと一緒に監禁されていた少年ではなかった。彼は、まーちゃんの両親をも監禁して、まーちゃんをいたぶり続けた男の息子だったのだ。
本当のみーくんは、まーちゃんの同級生の菅原道真だった。みーくんを慕うまーちゃんのために、みーくんは演じていたのだ。

みーくんは誘拐していた小学生たちを解放する。そして、道真と向き合おうとするが、呼び出した彼は小学生たちを襲って殺そうとしていた。みーくんは小学生たちをかばい、刺されてしまう。

みーくんの回想。道真がまーちゃんを裏切って先に脱出して、まーちゃんは1人で監禁され続けた。みーくんはまーちゃんに寄り添い続けた。だが、父はみーくんを呼び、まーちゃんを殺すように命じる。みーくんは父を刺そうとして、逆襲される。だがそれを母がかばう。その父を、まーちゃんが殺す。2人は絶望する。

現在、刺されて死にそうなみーくん。そこにまーちゃんが寄り添う。でも、それは夢だ。まーちゃんはそこにいない。

小学生たちは補導されている。彼らはみーくんに言われた通り、当たり障りのないことを言う。その一方で、子どもたちが本当の家でDVをされていたこともわかる。

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お祭りのなかで、元気になったみーくんとまーちゃんは再会する。だが、まーちゃんは彼に気付かない。でも、みーくんはまーちゃんを見つめ続ける。まーちゃんは気付く。
「もう一度やり直せる」
「世界で一番」
「愛してる」
2人は祝福されるように空を飛ぶ風船の下、彼らのせいで事故と渋滞を起こしまくっている車道を進んでいく。

感想

・話はまだしも、喋り方とか計算され尽くしたポップな感じ☆とかがキツイ。矢沢愛の映画を実写化した時と同じ違和感(そういや、大政さんは「パラダイスキス」にも出ている……)。
それでいて回想シーンはリアルなんです。
どうでもいいけど、同じ高校だったらさすがに気が付かないか。(道真の)親が気にしないか?
・全体的にエキストラがエキストラ、ハウススタジオがハウススタジオにしか見えない。ただ、プレハブ小屋だけは生々しかったのであります。
ということで、拷問シーンしか頭に残らない。しかし鈴木京香さんにおしゃまな口調&演技を強いたのは誰なんだ。ハートが強いスタッフだったんだろうか。