とにかくサメゾンビがかわいすぎる♡勧善懲悪で明るくてひたすら見やすいゾンビ映画『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』

ネットフリックスで配信中の『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』を見ました。

原作は漫画ですが、映画かとアニメ化が同時に行われた点を考えると、もともとメディアミックス化を視野に入れた作品だったのか?おそらくHuluで『君と世界が終わる日に』を配信していることに対抗したのか、韓国のゾンビドラマは好調だから日本も続くぞということでしょうか。

潤沢な予算の香りが感じられる…

アニメをちょっと見たけど、日曜の17時台にラブホテルにて上半身裸で拘束されている女性ゾンビが登場(ケンチョがホテルから出られなくて落胆している場面)してひきつりました。これは子供に見せていいやつなのかしら… どうやってこうなったか説明させられたくないぞ、私が親なら。

原作の特徴

  • ゾンビに溢れた世界になって初めて、生きている意味を見出した主人公
  • 主人公と相棒がもともとの親友でアメフトのバディ(ゾンビものでもともとの親友同士がそのまま関係性を引き続くのは珍しい)
  • わかりやすく勧善懲悪(原作だとロードムービーで出会う人たちと触れ合い、主人公グループが事態を正して悪者は退場し、いい人間だけ生き残る…の繰り返しで、悪者がのさばることがない)

よいところ

  • 原作をよくまとめていて、展開も派手
  • ゾンビがたくさん出てきて派手
  • 意外とキャスティングがハマってる
  • 彼岸島みがある

どうかなとおもったところ

  • 突然謎の邦楽が流れるのはやめてくれ
  • 時々無性に恥ずかしくなる青春シーン
  • ラストがダサイ

わりとつっこみどころも多いので、ゾンビ好きの人でも楽しく観られる気もするが、ところどころこっぱずかしい。

 

ストーリーはこんな感じ。

■パンデミックが起こるまで(主人公の輝がブラック企業で酷使されるさま)

ひたすらこきつかわれるシーンなので、特に話すこともない。

広告代理店で働く輝。憧れの先輩として市川由衣、カツラのハゲ社長として川崎麻世(こんな役やるんだなぁ)、初めて出会うゾンビとして佐戸井けん太、パワハラ上司として北村一輝が登場。

市川由衣さんと川崎麻世さんのゾンビ姿すごかった。でも、麻世を見るたびにまだ元嫁のカイヤを思い出すよ。カイヤ元気かな。

北村一輝の華がエグい。若い。イケメンすぎる…

そして個人的にはゾンビメイクの佐戸井けん太さんが見られて嬉しかったです。

 

■パンデミックが起きてから、呑気にやりたいことだけやる輝

告白する、部屋の大掃除をする、値段を気にせずに買い物する、髪を染める、自画像を描く、花火を上げる、大型バイクに乗るなどリストを作っては消化する輝。

ビルの窓に自分の顔を大きく描くっていうのがなんかもう恥ずかしい。ださくない?

あと、隅田川花火大会みたいな花火はひとりで上げられないと思うんですけど…

 

■ヒロイン・閑との出会い

理論派でクールな閑との出会い。演じるは白石麻衣なんですが、昔と比べるとセリフがすごい明瞭に聞こえて驚いた。見続けたらハマって見えました。

あと立ち去る時にチャリに乗っていたのがちょっと面白かった。白石麻衣とチャリンコ似合わないですよね。

 

■歌舞伎町での死闘、相棒・ケンチョとの再会

映画での前半の見せ場、歌舞伎町にひしめくキャバゾンビやホストゾンビをアメフトの技で押しのけてケンチョを助けに行くというシーン。歌舞伎町一番街のゲートのすぐそばにラブホがあるのにひっくり返る。あんなとこにSMラブホテルがあるわけないだろ!思い返せば「焼肉小倉優子 歌舞伎町店」があったあたりに、この映画ではラブホがあった。懐かしいな、皆さん覚えてますか焼肉小倉優子。

背後の家電量販店側からゾンビがまったく来ないのもご都合主義すぎる。

それを補ってもあまりあるほど、アクションシーンがすごすぎる。

原作ケンチョは裸のシーンがとにかく多いので、鈴木亮平みたいな役者さんを当てるのかと思ったのですが、全然裸のシーンはなかった。そんなことはどうでもいい!

閑よりもケンチョのほうがヒロインっぽいのよ。この前半のシーンでも、後半の戦闘でも。

そしてこのシーンの背後に流れているBGMが飛び上がるほどダサくて驚きました。

 

■歌舞伎町のドンキホーテでCAとコンパ

原作にもあったCAとのコンパの場面。たまたま生存者の群れと遭遇し、歌舞伎町のドンキに逃げ込む輝とケンチョ。ここで(浅野忠信の嫁だっけ?)中田クルミと、筧美和子がゾンビと化すCAを演じ、ドロンズ石本がバスの運転手として登場。

いや~どういうキャスティングなんだ。ハマってるんだけどさ!

めちゃくちゃドンキがフューチャーされて、ドンキの店内BGMまで流れていたのもちょっと面白かったです。そういや電気の供給は止まっていないんですね。

 

■キャンピングカーに乗り込み、楽しい旅

ドンキから脱出し、都合よく歌舞伎町に停まっていたキャンピングカー(歌舞伎町にキャンピングカーで来る猛者がいるんだろうか?)に乗って水族館へ。その道中でサップヨガ、パラグライダー、手持ち花火、温泉を楽しむ。

白目になりそうなほど退屈。こっちは何も楽しくねぇよ。仕方ないけど。

 

■目的地の水族館に辿り着くも、ブラック企業の上司に再会して再び委縮

目的地の水族館は、当時の上司・小杉がボスとなり、集まった人たちがまるでブラック企業のように働かされていた。輝は上司の前に出ると委縮してしまい、自分の意志をなくしてしまう。

 

■ゾンビが水族館に侵入して、再び混乱に

輝はケンチョと閑によって自分を取り戻し(1日で取り戻せるのスピーディっすね)、出ていくことを選ぶ。一方、ゾンビの侵入を許してしまった水族館では感染が広がる。

 

■ゾンビをサメが食べてサメゾンビ爆誕

ゾンビを食べたサメがサメゾンビになるのですが、これが驚いたのよ。サメゾンビになるのはまだしも、人間の足が生えるんだから。しかも10本~20本くらい生えてます。なんで手と頭は生えないのか謎ではあるが、こんなん『彼岸島』で見たぞ!

あっ、これ進研ゼミで見たやつ!みたいなノリで言えちゃう、彼岸島で見たやつ!

サメゾンビ最高にかわいい。ちょっとサンリオっぽい気もする(ファンに怒られそうだから謝ります、ごめんなさい)。

 

■撃退して水族館を出ていく

ゾンビの攻撃を通さない(噛まれない)鋼の高機能ウェットスーツを着た輝はヒーローになろうと小杉を助けることを決意。拡声器を持ちながら踊り狂いゾンビをかく乱させる閑(ゾンビ映画史実に残る、そんなわけないだろ感満載のムチャクチャなシーンですき)、サメゾンビにフォークリフトで立ち向かうケンチョ。

サメの口のなかに棒を入れて噛まれないようにし、押し戻す輝。これもそんなんできるわけないだろ!

で。最後はサメの鼻を殴り倒して、勝って、ケンチョは死んだかと思いきや「死んだフリだゾ(ハート)」みたいに言い出すから、マジでこれどういうシーンなのと思いました。

いや、BLみたいで滾るってことではない(私はBL読まないのでわからないし)。ヒロインは閑なのに、彼女は生存率を上げるために戦い続け、ケンチョは輝のために体当たりで戦う、みたいなこの構図よ。普通反対ではないか?まぁどうでもいい話なのですが。

それで、生存者はほとんど水族館から立ち去り、小杉だけがポツン… で、ディズニーチャンネルの終わりみたいに丸いワイプが小さくなっていって小杉のポツンが強調されて終わり。

なんだこの終わり方。

もともと原作にも上司の小杉に屈しかけつつも仲間を選んで自分のやりたいことを貫くという展開があったので、そこで終わるんだろうなと思っていたら案の定でした。

シーズン2もやるのかな?となると、追加キャラの白人美女は誰がやるのかな~とか、やるなら輝とケンチョの同級生が登場する大阪編をやるのかな~とか考えてます。

 

キラキラ青春シーンを真っ向から見せてくる恥ずかしさがすごいし、「ここ、見せ場です!ドーン!」とわかりやすく示してくれているのが、バカにされているように感じなくもない。打ち上げ花火とか大量の蛍とか、日本以外の国の視聴者への“おもてなし”に感じるし。え、こんなん喜ぶ?このシーンいる?なんで?いまさら蛍?という気持ちになるのよ。

とはいえ、陰鬱でドロドロしているゾンビ映画よりは、これくらいポップでバカでアホなほうが見ている時に楽ですよね。

やっぱサメゾンビ最強。

 

今度はゾン100と他ゾンビ漫画の考察もしてみたいと思います~!今、ゾンビものは『エドデッド』と『不死と罰』読んでるんですけど。『不死と罰』、ネトフリで実写化されそうな香りをビンビンと感じる。たぶんネット配信じゃないと実写化できなさそうな闇深いゾンビ漫画なので、未見の方おすすめです。違う話で終わるっていう。

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