2019年に製作された『ストレンジ・アフェア』を見ました。カナダ映画です。
なんで借りたんだか忘れたけど、観たらわかる。めっちゃくちゃ怖い。
5年前に死んだ兄・ロニーの恋人メリッサが家にやってきて、「私はお兄さんとしか交際したことがない。お兄さんの子供を妊娠したんだと思う」と言い出すというシーンから始まるストーリー。
えっ、オカルト?ファンタジー??とハラハラしながら見守ることに。展開はわりと見やすいのでそのまま見入る。
兄はプロムの夜にハイヤーで交通事故死しており(危険な乗り方をしていたのは本人なので誰のせいでもないと思うが)、そのせいで母・シャーリーンは不安定になって職を辞しており、医師の父とも離婚。父は若い女と再婚済。弟のフィリップも夢を見失い、やや自暴自棄な日々を送っている。
最初は信じないながらも、徐々にそのストーリーに魅せられていく母と、彼女と心を通わせながら自分の弱さを見つめ直す弟(ちなみにこのフィリップが主人公)。
とはいえ、死んだ息子の精子を冷凍しておいて今さら妊娠したんじゃないの?それに医師の元夫が加担しているんじゃないの?なんてシャーリーンが暴走したり、実際にメリッサの生活費を元夫が援助していると判明してトラブルになったり… なんて展開があります。
こんな風にストーリーが展開していくのですが… それでもファンタジー的な優しい展開になるのか?と思っていたらそうではなく。
恋人が亡くなって黒魔術に傾倒(気持ちは察するがこの設定もスゴイ)し、親に絶縁されたメリッサの後見人をしてくれていた老夫婦がいるのですが、この夫婦の片割れのじいさんがメリッサに睡眠薬を盛り、おそらく妊娠させたであろうことが発覚…
ウゲー!地獄展開!!!!
薬が見つかって事態が発覚、夫婦で揉みあううちに老妻は階段から転落死し、それをたまたま目撃したフィリップは監禁されることに。助けを求められたシャーリーンと元夫は協力していなくなった息子を探しますが、そこでじいさんの言動がオカシイことに気が付き、すんでのところで監禁場所から救出。撃たれそうな息子の前に立ちふさがるお母さんはカッコよかったですねぇ!
一方、メリッサは緊急出産し、無事に助かったフィリップとその両親は彼女の病室で子供の誕生を喜ぶ… というラスト。
これ、じいさんが父親だって誰も知らないんですかね…??知らなくていいんだけど!!教えないであげて~!!!
と、想像以上に吐きそうな展開で泣くかと思った。じいさんの奥さんがまた、優しくていい人なんだよ。こんないい人を苦しませながら逝かせるなんてとんだじいさんだ!!!
フィリップが足を骨折しているという謎設定があり、そのせいでじいさんに捕まってしまうのですが、見つかった経緯がそもそもスマホの着信音をオフにしていなかったからだという設定には思わずひっくり返る。その電話にのんきに出てるし。
また、アイフォンの着信音で「マリンバ」なのも憎たらしい。マリンバの音を聞くとぎゃっ!仕事の電話かっ!?やめてくれよ…と胸がドキドキしてきちゃうからやめてほしいわ。同じ症状の人、世界にたくさんいると思います。
とにかく、色に狂ったじいさんとマリンバは恐ろしいということがよくわかる映画でした。