意味がわかるとちょっぴり怖い防空壕ホラー「ゲヘナ」

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2017年のアメリカ映画「ゲヘナ」。DVDジャケットに痩せ細ったじじいのビジュアルが採用されており、昨今のばばあ悪霊ブーム(そんなものはない)に僻遠していた身としては興味をそそられる感じ。

かなり低予算な印象でストーリーもざっくりしているものの、悪霊のビジュアルはすごくよいです。

まず、じじいが儀式でなにやらされているところから話が始まるのですが、いじめられててかわいそう…という感想しか出てこない。

話は現代になり、主人公のポリーナ(わりと性格悪いキャリアウーマン)が仕事でサイパンを訪れます。同僚のタイラー、コーディネーターのアラン、カメラマンのデイブ、現地コーディネーターのぺぺが一緒です。

ちなみにこの映画はサイパンを侵略した日本人が悪者として描かれているのですが、その影響から日本語や日本人キャストも出てきます。デイブは「私はアメリカで一番の変態です」というシャツを着て登場、日本人観光客に笑われるという謎シーンがありました。

土地が開発できるか調べるポリーナですが、森の中でシェルターを発見。現地民に警告されるも中に入り、突然現れた(というかポリーナたちが発見した)裸でガリガリの老人に警告されます。

「お前、すぐ、死ね」

自分を殴ったアランにそう言い残す老人。彼らは突然気絶、そのへんにあった死体も消えてしまいます。

そしてシェルターの出口が消え、出られないことを知るポリーナたち。今度は日本兵に襲われますが、彼は事態を飲み込むと勝手に自殺してしまいます。

無線を見つけるも、「女を殺せ」と囁かれるタイラー。さらにぺぺの死んだお母さんも悪霊となって出てきて、惑わされた彼はすっかり奴らの手先になります。

このあたりでシェルターの設定が明らかになるのですがまあややこしい。このシェルターは花嫁と引き離された族長とスペインの司令官が埋められた場所だったというのです。唐突すぎて誰?ですよ。謎のスペイン人出てくるし。

デイブも死んだ姉の幻覚を見るし、全然外に出られないし、ぺぺもおかしくなるし、みんなイライラし始めます。

そう!御察しの通り、彼らはタイムスリップしてたんですね。謎のSF要素がぶちこまれました。

デイブは外で拾った女の人形と、シェルターにあるはずの男の人形を一緒にしたら帰れる!と女子高生のようなことを言い出し(一緒になれなかった族長と花嫁を添い遂げさせようみたいな流れ)、それをみんなすんなり信じます。

ポリーナも死んだ息子の幻覚を見て混乱。タイラーもおかしくなり始めますが、キレキレのおっさん・アラン、生き残るためにタイラーを刺してポリーナを襲うという凶行に出ます。

追い詰められたタイラーはなぜかポリーナを殺して自分も死に、アランだけ生き残ります。生き残るのはひとりだけと聞かされていたアランは喜びますが…

最初に出てきたじじいこそ、死にたいのに死ねないアラン本人。死ねと自分自身に言ったのは、これから70年間死にたくても死ねない日が続くから…という警告でした。ポリーナが発見した死体は自分とタイラーのものだったのです。

スペインの司令官はなんだったんだ…

あと、自殺した日本兵もかつてシェルターに滞在して、部隊で同じような目にあったらしいのですが、あまり時間をおかずにポリーナたちがタイムスリップしてきたから、死ねなくなる前に急いで自殺したってことかな…?

よくわからない設定が多いうえに日本兵の話をあえて入れた理由がわかりませんが、とりあえず悪霊とじじいは怖い。あと、アランがひからびると全然面影なかったです。

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