目からビームを出すよ!シリアルキラー小学生宇宙人「ブライトバーン/恐怖の拡散者」

ブライトバーン

2019年のアメリカ映画「ブライトバーン/恐怖の拡散者」を見ました。主演はエリザベス・バンクス。不気味な養子が超能力を手に入れておかしくなってしまった…とオカルトっぽくスタートするも、なんと宇宙船から落ちてきた子を勝手に育てていたことが発覚。選民意識に磨きがかかった養子くんは短絡的に嫌いな人間を殺しまくり…と、非常に胸糞が悪い展開が続きます。

不妊に悩んでいたトーリと夫は、隕石襲来があった夜に森に落ちてきた少年を養子縁組した子供と偽りこっそり育ててきました。10歳になったブライアンは頭がいいものの不気味なところがあり(といっても導入は幼虫が好きとかそんなものなのですが、途中から解剖に興味がある描写が出てきたりするので、まあろくな感性ではない)、小学校でいじめの対象です。

ブライアンは子供の頃からケガをしたことがなく、血を見せたこともないという設定なのですが、誕生日になってから怪力&体が固くなり、草刈り機をお空にぶん投げたり、その刃を触って機械のほうが壊れたりと自分が強いことを自覚。だんだんと「僕は選ばれた人間、パパとママや他人はひとつ下の人間」とか思い出します。厨二病みたい。

盲目的に息子を愛すトーリと比べ、その態度に恐怖と苛立ちを感じる父のカイル。ブライアンがフォークを歯で噛んでくちゃくちゃにしているのを見て引いたりもします(しかし、なぜブライアンはフォークを噛んでいたんだろう??)

ブライアンが力を手に入れてから最初にしたのは、片思いしているケイトリンの部屋へのテレポート。しかし、勝手に音楽を流してカーテンの隙間から見ているなんて、発想は完全にストーカーです。
その一方、家で飼っている鶏を皆殺しにしたり、恐怖に怯えて自分を拒否するケイトリンの右手をぐちゃぐちゃに握りつぶしたりと短絡的な行動ばかりが目立つブライアンくん。ケイトリンの母親・エリカが自分たちを引き離そうとしていると誤解したため、エリカの目玉に破裂した蛍光灯のガラスを刺してそのまま誘拐してしまいます(後に納屋で上半身のみの遺体になっているところが発見される)。
このシーンがとにかく痛そう。目玉にガラスが刺さるのも、それを抜く描写も痛々しいです。
ちなみにブライアンくんはボロボロのマスクと手作りマントをつけているのですが、ポスタービジュアルだとぽちゃっとしているのでぽっちゃりくんかと思った。本物はスレンダーくんでした。

次にターゲットになったのは、スクールカウンセラーをしているおばのメリリー。メリリーを殺すのかと思いきや、おじのノアを車ごとぶん投げて顔をぐちゃぐちゃにして殺してしまいます。

おじさんが死んだことを悲しまないブライアンにキレるカイル。カイルに怒られたブライアンはつい超能力を使い、カイルを吹っ飛ばします(無傷のカイルもすごい)。カイルはブライアンに怯え、殺そうと企みますが、トーリは味方でいることをやめようとしません。森でブライアンをこっそり殺そうとするカイルですが、頭に弾があたる「カキーン!」という悲しい金属音が響いただけで、ブライアンは無事。ブライアンはお返しに父に目ビームをあてて殺害します。
えっ、これって笑えばいいシーン???シュールですね…。

一方、トーリも犯行がブライアンのものだと知ってしまいますが、時既に遅し。ブライアンはダッシュで帰宅し、今度は母を殺そうとします(トーリが真実を知ったことに気付いた)。すべての謎を解いた名探偵おじいちゃん保安官が意味ありげに登場するも、秒で爆殺。相棒の女性保安官は天井と床と壁にばっちんばっちん叩きつけられ、やはり死亡します。
家を中から破壊するブライアン。トーリは納屋に隠していた宇宙船の破片を使えばブライアンを殺せると確信するも、失敗。ブライアンはトーリを抱いたまま、空に飛び出します。納屋を突き破り大気圏へ行った親子。そのままトーリを落とし、さらに家の上ににたまたまやってきた旅客機を落として唯一の生存者となったブライアンくんは、ブライトバーンで次々と災厄を振りまくのであった…というエンド。
ちなみにエンディングソングがかっこいいのと、スタッフロール中にブライアンを遠くから捉えた目撃映像などもあるので、最後まで見ることをおすすめします。

目や指からビームが出るってどんな宇宙人なんだ。いや、神みたいな存在ってこと?にしては短絡的に人を殺しすぎだし、その後始末もおそまつすぎる。賢い設定のはずが、途中からキレやすい少年にしかなっていなかったのは残念。あと、納屋を突き破って飛んでいったシーンは『すごいよ!!マサルさん』の「とし子 宇宙へ」みたいでした。

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