「ウォーキング・デッド」シーズン9・第4話のネタバレ

ウォーキングデッド シーズン9

リックの隣で目覚めたミショーン。ジュディスに朝食を作り、畑の計画についてアレクサンドリアの住民と話し合い、ケンカの仲裁をして、病人の看病もする。
しかし、夜突然彼女は目を覚ました。途端に寝付けなくなる。彼女の目線の先には日本刀がある。
森のなか、死体を食い荒らすウォーカーたちを叩き切るミショーン。

昼。ジュディスとトマトを収穫し、憲章を作るために勉強をしている。
そして夜には、またゾンビを殺して回る。
昼にはよき母であり、よき住人。しかし、夜には森を徘徊してゾンビを斬り続けたミショーンだが、首を吊られたままウォーカーとなっている男を見つけた。油断していたところを、別のウォーカーにつかみかかられてしまう。バットで死体を殴り倒した彼女だが、血まみれのバットを放置したまま、その場を立ち去る。

また美しい朝がやってくる。息子を抱いているマギーも、外の景色を眺めている。ヒルトップも発展を続けていた。
ジョージーから手紙が来たとジーザスが持ってくるが、彼女はまたキャンプに戻る予定のようだ。だが、ジーザスはマギーがダリルと手を組み、何かを企んでいることを知っている。
ジーザスもニーガンを殺すべきだったと思っているし、リックの判断はおかしかったと思っている。しかし、マギーがしようとしていることには反対だ。それでも、マギーは自分の信じている道を貫くつもりだ。

川の水の流れはまた増している。上流の堤防が壊れたのだ。ユージーンとリックは相談するが、橋はもうもたない。ユージーンは修復作業自体が危険すぎると警告する。
ユージーンはゾンビの群れにシェイクスピアの戯曲の登場人物の名前をつけている。彼は自分の知識がたらなすぎる、もっと勉強しておけばリックの役に立てたのにと反省しているが、リックは「お前がいなきゃ不可能だ」と、彼が知識だけの男ではないとほめる。その言葉でぐっときてしまうユージーン。

キャロルはリックを待っていた。王国民を連れて、キャンプから戻るのだ。こうするしかないとキャロルは思っている。
キャロルは、救世主たちはリックもニーガンももはや求めていないと断言する。彼らが決めるのだ。
リックは自分のやっていることが正しいかわからなくなってきている。

リックは落ち込んでいるが、そこにジュリーがやってくる。マギーがアレクサンドリアに向かったと連絡が入ったのだ。
「意味はわかるだろ」というジーザスのメッセージとともに、それは伝えられる。
慌ててアレクサンドリアに連絡するリックだが、それをダリルが眺めている。ダリルはリックをバイクに乗せ、走り出す(彼はりんごを齧ったままバイクを運転している)。

ミショーンはジュディスと一緒にいたが、そこにやってきたのは住人のノラだった。トマトがカラスに食い現れているというのだ。また、ニーガンが食事をストライキしているという話も届く。ミショーンは自分が説得するとこの話を引き取った。

猛スピードで走り抜けているバイク。だが、目的地とは別の方校にバイクは向かっている。
リックは怒り出すが、ダリルは彼を騙したことを告白する。マギーを止めろという見張りへの連絡も、ダリルの差し金で通っていない。掴み合いになった2人だが、そのまま深い穴の中に転落してしまった。

ニーガンの檻へと食事をもって向かうミショーン。彼に食事をとるように命令する。
ニーガンはハンストではなく、食欲が無いのだと言い訳する。ミショーンはそのまま立ち去ろうとするが、ニーガンは彼女に話しかけ続ける。「俺は君たちが築く文明の証なんだろ」と、餓死したら困るはずだと脅し、ミショーンに話し相手になるように巧みに交渉する。

深さは4~5メートルあるだろう穴は、とても出ることができない。リックとダリルはマギーについて話をする。ニーガンはグレンを殺した。グレンがリックを救ったし、ローリとカールを見つけたのも、ダリルとリックが出会えたのもグレンのおかげだったのにと責めるダリルだが、リックからはダリルだってドワイトを生かして逃したと突っ込まれる。
しかし、ドワイトとニーガンは違う。ニーガンは他の者に期待をもたせる存在だからだ。マギーも努力したが、彼が生き続けることを受け入れられなかった。オーシャンサイドもそうだとダリルは告白する。
ニーガンが死んだら、彼に殺された者の死も無意味になる。カールの死もだ。
しかし、生き残った者たちの気持ちは?と問うダリル。
ダリルは「あんたのためになら死ねる」と話す。「カールのために死ねた、わかってただろ。だが、話を聞け。カールにとらわれ、進む方向を間違えてる。彼の言葉は忘れろ、忘れるんだ」
だが、リックの気持ちは動かない。

ニーガンは自分が独房で朽ち果てるべきではないと思っているし、ミショーンも畑や子育てや火事、座り仕事をする人間ではないと思っている。彼女は戦士だからだ。
「今の俺を、女房に見られなくてよかった」
「以前のクソ野郎なら見られても良かった?」
「彼女は天使だった。幸せになるべきだった」
「何があったの?」
「前の世界のお決まりさ。ガンだよ。子供が欲しかった。カールのような子が。キミは幸運だ」
「毎日彼の事を考える。今もいるわ。周りを見渡せばいつでも、彼を感じられる」
「ここにもいるか?」
「どこにでも」
「カール以外にも失った?」
不躾な質問に面食らいつつ、彼女も息子のアンドレを失った過去を話す。
ニーガンは、妻が死んでどこかでほっとしている。彼女はとても生き延びられなかっただろう。優しすぎるからだ。妻の死がニーガンを強くした。ミショーンも同じ人間だ。壁の中で過ごすのは息が詰まるし、外出中毒みたいなものだと心を見透かされたように言い当てられる。慌てて出ていこうとするミショーンだが、アンドレの死も彼女を強くしたと言われ、彼女は思わず食事の乗ったトレイを持ち上げてぶちまけ、立ち去る。

ゲイブリエルは倒れたまま、動かない。
アン(ジュイディス)は、彼の額を拭いてキスをしてやる。目を覚ましたゲイブリエルは縛られていることに気が付いた。彼を殺すための死者も用意しているアン。ゲイブリエルは「入場料」だという。
彼女は変わろうとしたが、ゲイブリエルのようにはなれないと言う。過去をのりこえ、他の人の助けを借りて自分を変えた彼のようにはなれない。ゲイブリエルは最後まで、彼女を救えなかったことを悔いている。死者の顔はどんどん、ゲイブリエルに近付いてくる。首元に食いつこうとする死者。それでもゲイブリエルは愛を伝え続ける。
「君を許すよ、アン。何をしようと」
アンは突然、死体を引き上げた。そしてゲイブリエルの口を濡れたハンカチで塞いで窒息させる。

森の中。ジュリーとキャロルはキャンプの撤収準備をしているが、そこに元救世主たちが戻ってくる。彼らは銃を手に入れていた。いち早くキャロルとマッドは、お互いに銃口を向け合う。
既にオーシャンサイドのしたことは彼らにバレている。マッドは、キャロルに道を開けるように命令した。キャロルは静かに銃を下ろす。しかし、彼の足を蹴りつけたキャロル。戦いが始まってしまう。
死者たちも銃声に引き寄せられるだろう。穴の中で、その銃声を聞きつけたリックたち。
ダリルはリックを穴から外に出すために手を貸し、リックはむきだしの木の根にしがみつきもがく。

ミショーンは憲章作りに集中できなくなっていた。日本刀が彼女を誘惑している。
ニーガンの檻に戻ったミショーンは、彼の意志を問いただす。ニーガンはあっさり彼女に謝罪をして「自分とミショーンは同じだ」と言い出す。彼は檻の中に、彼女はアレクサンドリアの壁の中から出たいともがいている。しかし、ミショーンはニーガンのような人間ではないし、そうはならないと強く主張する。アンドレは死んだが、ジュディスや他の子供達に愛を注ぎ、守ろうとしている。ニーガンはミショーンが自分と同じように、愛する人をすべて失うことを恐れているんだと言い出した。無ほど恐ろしいものは、他にはない。
食事を促したミショーンのいうことをおとなしく聞くニーガンだが、彼は一口だけ食べてやめてしまう。彼は頼みがあるとミショーンを呼び止め、「こんな世界だから、必死でなにかにしがみついていたい」と話す。
「おかしいわね、私を最後の砦だと思ってる」と笑うミショーン。
『彼女』に合わせてほしいというニーガン。ミショーンは「バットはない」と笑う。彼のバットは既に外に捨てた。ニーガンは途端にパニックになる。ニーガンはルシールを手に入れられないと知ると、檻の壁に頭を叩きつけた。

死者たちが穴に落ちてきた。リックはそれを避けながら上に登り、ダリルは死者を片付ける。死者を踏み台にするダリルだが、さらにウォーカーたちはばらばらと落ちてきた。
滑ったダリルは、死者に足を掴まれるところまで落ちてしまう。一方、リックは先に這い上がった。
ダリルはなかなか上がれない。穴の中のダリルに手を伸ばすリック。ダリルの手を掴むが、それはすぐに滑る。
なんとか彼を引き上げたリックだが、死者たちの群れはまだまだやってくる。
キャンプから逃げ出した馬を見て、リックは死者を別の場所に誘導するという。ダリルは橋へ誘導して死者を流せばいいというが、リックは約束だからあれば壊せないと抵抗した。
2人は別行動をとることにして、ダリルはバイクでキャンプに戻ることにする。

ゲイブリエルが目を冷ますと、そこは蜘蛛の巣だらけのコンテナの中だった。彼は外に出るが、アンは消えている。ゴミ捨て場には誰もいない。彼の上着の中にはメモが残っていた。
「速く行くならひとりで、遠くへ行くなら一緒に。私は速く行く」
ゲイブリエルはそれを見て泣き出してしまう。

絵本を読み聞かせているミショーンだが、その本の中に出てくる野球バットを見て複雑な気持ちになる。

マギーたちは馬を走らせているが、そこには斬り殺されたウォーカーの死体が並んでいた。
ダリルもバイクを走らせ、リックは死者たちを馬で誘導している。しかし、リックの目線の先にはさらなる大量のウォーカーの群れがいた。馬は突然暴れだし、リックはむき出しの鉄骨の上に落ちて串刺しになってしまう。
暑さと痛みと大量の出血で、朦朧とするリック。そんな彼に、だんだんとウォーカーたちが迫ってきた。

感想

とうとうマギーはアレクサンドリアに行き、ニーガンを殺すつもりなのか?
という以前に、キャンプでは元救世主たちが反逆を始めるし、彼らの拠点のまわりに大量の死者が迫るし、アンはどこかに去ってしまうし、リックはとうとう死にそうになっているし、と引きの強い回です。
ミショーンのお母さんぶりはとにかく素敵なのですが、夜な夜な死者を殺しまくっているという謎設定もすごい。
そして、ニーガンとの対話も怖い。わざと顔が映らないような演出になっていますが、もしかしてニーガンは殺される前に自殺か病気で死んでしまうのではないだろうか?そして、彼の話し相手はゲイブリエルがすりゃあいいんじゃないかと思うんですけど(彼には本音でいろいろ話して懺悔していたし)。
でも、リックとダリルの絆が見えるエピソードで素敵でしたね。ミショーンもかっこいい。