「コロニア」

コロニア

2015年のドイツ/ルクセンブルク/フランス映画「コロニア」を見ました。エマ・ワトソン主演ということで話題になりましたね。彼氏を救い出すため、カルト教団に潜入する女性の話です。とはいえ、ホラーな話というより実話ベースの映画という印象。相手役はダニエル・ブリュール。「グッバイ、レーニン!」の主演をしていた俳優さんです。こんなところでまたお目にかかれるとは思わなかった。

あらすじ

チリのピノチェト独裁政権下で実際に拷問施設として使用されていた“コロニア・ディグニダ”を題材に、そこに監禁された恋人を救い出すために危険を顧みず奔走した一人の女性の運命をスリリングに描いた社会派サスペンス。主演は「ハリー・ポッター」シリーズのエマ・ワトソン、共演にダニエル・ブリュール、ミカエル・ニクヴィスト。監督は「ジョン・ラーベ ~南京のシンドラー~」のフロリアン・ガレンベルガー。
ドイツ人キャビンアテンダントのレナは、フライトで訪れたチリで、現地に滞在するドイツ人活動家の恋人ダニエルとの束の間の逢瀬を楽しむ。ところが突如、チリ軍部によるクーデターが発生、ダニエルは反体制勢力として捕らえられてしまう。ダニエルの行方を捜すレナは、やがて彼が“コロニア・ディグニダ”という謎の施設に監禁されていることを突き止める。そこはナチスの残党パウル・シェーファーが作り上げたカルト教団が集団生活をする脱出不可能な要塞だった。それでも愛するダニエルを助け出したい一心で、信徒のフリをして危険な内部への潜入を敢行するレナだったが…。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=356996

ネタバレ

キャビンアテンダントをしている主人公・レナ。フライトで訪れたチリで、恋人のダニエルと再会する。彼はチリで活動家をしていた。だが、デモに巻き込まれ、その様子を写真に撮ろうとしていたダニエルともども逮捕されてしまう。そして、反体制勢力として捕まる彼(ポスターにイラストを描いていた)。
彼はある施設に収容され、拷問される。

彼を救い出そうとするが、大使館もダニエルの仲間も助けてくれない。だが、コロニア・ディグニダという施設にいるだろいうということを情報通から聞き出し、彼女はそこに潜入することを決める。
そこは表向きは平和な宗教団体だが、裏はカルト教団だ。

1日目。
「教皇」と呼ばれる男に告解をすることになるレナ。服を脱ぐように命じてきたり、この男はどうにもうさんくさい。無事に入会を許され、畑仕事をすることになるレナだが、熱中症になってしまう。だが、女たちを取り仕切る老婆・ギゼラは彼女に水を持ってこさせ、それをあえて飲ませないという意地悪をする。また、ムチで罰を与える。

9日目。
死体を生き返らせようとする教皇。もちろん無理だが、理由をつけて信者たちをさらに陶酔させる。

37日目。
ダニエルはハンスと名乗り、この施設で働き始めていた。拷問で受けた電気ショックのせいで、知能が落ちたふりをしているが、、ダニエルは脱出の機会をうかがっている。
レナと仲のいいドロは、同じ信徒の中に「婚約者」の男性がいるという(だが、普段は男女別々に生活しているため、会ったのはほぼ一度)。彼女の婚約者の名前を、レナはギゼラに何気なく話してしまう。

その夜、ドロは男たちの集会に呼び出され、婚約者の男に殴られる(教皇がやらせている)。そして男たちは彼女をボコボコに殴る。しかし、それを窓から覗いていたレナ。彼女に気付いた男たちが追いかけてくる。犯人が見つからないまま、教皇はリゼラを殴る。

翌朝。ドロは急病で入院することになったと告げられる。
男たちの集会に行き、ダニエルに接触するためにわざと裸で川を泳ぐレナ。彼女もリンチにあいそうになるが、ダニエルが脱走騒ぎを起こしてウヤムヤになる。だが、ダニエルはバカのふりをしてごまかす。

130日目。
政府の偉い人が来るため、混合行進タイム(男女が一緒に行進)が開催される。レナとダニエルはようやく再会し、その日の夜に逢引する。ダニエルは2人がいたジャガイモ小屋の下にある通路を見つけ、もぐりこむ。その奥には、昔彼が拷問を受けた部屋があった。機械を壊すダニエル。

131日目。
レナは教皇に呼び出され、看護師のウルセルを見張るように命じられる。
ウルセルは実はギゼラの娘であり、外の世界を知らない女性でもあった。ジャガイモ小屋にいてまたダニエルと会おうとしていたレナだが、ダニエルが撮影した写真が見つかってしまう。
彼らは今日中に逃げなければいけない。明日、ダニエルは毒ガスの実験を受けることになっているからだ。

レナとダニエル、そしてウルセルはなんとか通路をたどり、逃げ続ける。だが、教皇たちも後を追ってくる。通路の突き当りから外の森に出た3人だが、トラップのせいでウルセルは死んでしまう。
ヒッチハイクをして逃げ出すレナとダニエル。
大使館に逃げ込むが、そこには内通者がおり、飛行機の手配を阻む。だが、レナは自分のコネを利用して飛行機のチケットをとる。

しかしながら、空港に到着するも部屋に閉じ込められる2人。大使館の人間が教皇を連れて戻ってくるが、彼らは逃げ続け、なんとか飛行機に乗り込んでチリを脱出する。

感想

・思っていたよりも台本があまり好みではなかった(いかにもあったことをかいつまんで、インパクトのあるシーンだけまとめたんだろうなという感じ)のですが、それでもよくまとまっている映画とは思いました。
・教皇が少年性愛者だったという事実を知り(しかも性的虐待をかなりの数行っていたとのこと)、非常に気持ち悪かったです。
・エマ・ワトソンちゃんが好きなら満足できる映画だと思います。