「ナイトライト -死霊灯-」

nightlight

2015年のアメリカ映画「ナイトライト -死霊灯-」。森や死霊や廃墟となった教会を詰め込んでいるのですが、いささか怖くありません。映画館で見たら怖いのかもしれませんが、うーむ。環境を整えればもっと怖くなるのかもしれないのですが、そこまでの手間をかけてみたいか?と言われると、即答もしにくい。
・ちょっと浮き気味の女の子が、リア充グループと森の中でかくれんぼ
・少しずつ、恐ろしい何かに浸食されていく彼ら
・彼らは無事に帰ることができるのか?

登場人物

ロビン:地味な少女。ベンのことが好きだから来たが、他の面々にさほどなじみがない。犬のクレーマーを連れてきた。
ニア:イジワルな少女。ベンにべたべたする。
アメリア:ニアの友達。クリスといい感じになる?
ベン:ロビンのことが気になっている。
クリス:単なるアホ。

ネタバレ

ある青年の動画。引きこもりがちだが、ガールフレンドにキーホルダーをもらったこと、ダンスに誘うつもりだということを明かしている。だが、彼はその直後に自殺したようだ。
(彼は一部始終を動画に残しているようだ)

ロビンは、ベンに誘われて、ある森の中で行われる仲間内の遊び「フラッシュライトゲーム」に参加することにする。ロビンは一部始終を撮影するつもりだ。
電車の線路の上でチキンレースをする2人。

ライトがチカチカととぎれる。それは悪霊の成果の科。
「コヴィントンの森」では、死んだ者は森の一部になる。教会はあるが既に廃墟となっており、悪霊が体をのっとろうとしている。そして、彼らを自殺に導く。
森ではやってはいけないことがいくつかある。「ライトの明かりを消す」「自分の名前を森に書かない」「教会に入らない」。

彼らは森の中で下着姿になってふざけたり、挑戦と真実のゲームをしたりする。
そして、「フラッシュライトゲーム」を始める。目隠しして、100数えてから皆を探すのだ。誰も見つけられなかったり、怖さに耐えられなくなったら「ナイトライト!」と叫んで皆に知らせる。
携帯を置いてくる約束を守らなかったクリス。仲間が携帯電話の電池を森の中に投げてしまう。

クリスは、死んだ動物の死体を踏んでしまう。これはロビンの犬のせいなのだろうか?
ベンはロビンのことが気になっているようだ。

ロビンはすぐに怖くてギブアップしてしまうが、ベンはちゃんと仲間を探し出す。森には何かがいるのか?ざわめいている。
ベンは森に自分の名前を刻んでしまう。「ベンはここにいる」と。森の中にはなぜか熊用のワナがあり、ライトもチカチカしている。何かの咆哮が聞こえてくる。オオカミらしき動物たちが大量死しているのも見える。と、崖の上に出てしまうベン。後ろから何かが迫る!
彼は崖から転がり落ち、死んでしまう。突然画面の枠の中に狼が入ってくる。

ロビンはニアと合流し、自殺したイーサンについて聞かれる。だが、ロビンはあまりその話をしたくないようだ。彼女はベンを捜している。彼を見つけるが、立ったまま、1人で歩いて去っていく。

洞窟へひとりで入るロビン。ベンのライトが点滅している状態で落ちている。コウモリが飛び交う中、脱出するが、愛犬が逃げてしまう。慌てているうち、ワナに足を挟まれるロビン。なぜか、ニアはぐったりしている。

ロビンはニアを連れて逃げる。ニアはロビンをバカにしていたのに(ロビンがバイトしている姿を見かけけてからかうようなことを言った)、助ける彼女。ニアはいかにも様子がおかしい。
クリスとアメリアは教会に隠れている。

ニアとロビンが倒れている。では、カメラでそれを撮影しているのは誰なのか?
2人とも発熱しているようだ。クリスとアメリアがやってくるが「逃げなきゃ」というアメリアのセリフをきっかけに、木が倒れてくる。だが、ロビン、ニアもギリギリ無事である。
ふと木を見ると「ニアはここにいる」と彫り込まれている。
ロビンは教会に行くが、血まみれのクリスのリュックを見つける。だが、中にはイチゴシロップや睡眠薬、コンドームまで入っていた。ロビンはクリスのいたずらではとイライラする。

それにしても、様子のおかしいニアはとりつかれたのか?とりつかれた人間は、眠っているようになるようだ。

と、急に電灯がつく。センサーなのだろうか。
突然、何かが彼女たちを追いかけてくる。
ニアとはぐれてしまうが、彼女はまた寝ている。

ロビンはあることをずっと恥じていた。イーサンにダンスに誘われたこと。でも、ニアみたいに人気者になりたくて、イーサンと仲間と思われたくなくて、イケてない人間になりたくなくて、嘘をついて1人でパーティに行ったこと。でも、イーサンはそれを知ってしまったこと。イーサンは許してくれたと思ったが、そのまま森で自殺をしたのだ。悪霊は人を殺さない。人を殺すのは、人。

ロビンは逃げる!橋の上で蛇に襲われ、川に落ちてしまう。なんとか上がってくるが、こけむしたイーサンの車を発見して、自分があげたキーホルダーをも見つける。彼女は打ちのめされる。

何かが近くにいるのかもしれない。
車のライトをつけ、ロビンはイーサンと向き合うことにする。「どこかに行って」と命令するロビンだが、ライトが消える。

何かが落ちていたカメラを拾う。それはクリスだった。彼はアメリアと合流したのだ。だが、アメリアは気が付くと「ここにアメリアがいた」と刻んでいたことに怯えている。
クリスはラップで祈るが、何かがドアの外にいることに気が付く。勝手にカメラを引きずる、何か。クリスは叩きつけられ、アメリアは体中の骨を砕かれる。目が真っ赤に充血した、アメリアが落ちてくる。そして、奥に引きずられていく。アメリアは浮いている。

ロビンはニアの元へ向かう。ニアは手が血まみれになっていて、すぐ消えてしまう。教会の中には、ライトが吊るされている。そして、逆十字架がぶら下げられている。近付いてくるニア。
懺悔するロビン。すべては自分のせいだという。
だが、建物を何かが叩く。浮いているのはロビンなのか、カメラなのか。光が強まり、一斉にライトの電球が割れる。

ニアは気が付くが、ガラスが刺さって死亡しだようだ。ロビンは生きているが、教会にいろんな人のメッセージが彫られているのに気が付く。「ここに○○がいた」という、大量のメッセージ。彼女も気が付いたら「ここにイーサンがいた」と彫っている。
そしてロビンは崖から飛び降りる。カメラの画面が割れてしまう。浮いていたライトは突然消えてしまい、周辺に若者の死体が点々とあることに気が付く。

冒頭に戻る。
イーサンは泣いている。動画を遺書代わりにするのだ。ライトを持って彼はつぶやく。「君は気付いてくれる?」

感想

・自然と手が文字を刻んでいる、とか、死ぬ人は必ず遺書を遺させられる、とか、そういうところは怖い。また、点々と死体が落ちている描写もなかなかにぞっとします。
・手持ちライトをもちながら森でかくれんぼをするのは、スゲー怖そうではある。
・ただ、なんとなく陳腐に見えるのはPOVのせいなのかもしれない。YOUTUBE感があるというのでしょうか。作られた映像という感じが拭えない感じ。