宇宙人は意外と柔らかい。荒唐無稽ながら目が離せない「スカイライン-奪還-」

2017年の映画「スカイライン-奪還-」。「スカイライン-征服」の続編です。

前半は宇宙船に吸い上げられる人間たちの死闘を描き、後半は突如タイのラオスに飛んで現地の麻薬組織の助けを借りながら宇宙人とまだまだ戦うという衝撃のSFストーリーであります。

登場人物は刑事のマークとその息子のトレント、彼らが乗り合わせていた電車の運転士・オードリーあたりが主要キャスト。たくさんの登場人物がいますが、わりとボロボロ殺されていきます。しかもけっこうむごい殺され方をするので、ホラー要素が苦手な人にはキツいかも…というくらいビジュアルにはこだわっている様子。

この映画の魅力的なところは

・アクション嫌いな私でも唸るほどのものすごい肉弾戦

・あっさり人が死にすぎて何も言えなくなるほどのテンポの良さ

・宇宙人とか宇宙船とかメカがかっこいいぜ!

・話が荒唐無稽すぎるくらいダイナミック、展開が読めない

などなど、面白いことは確実だけど「ナンダコリャ」感がにじんでいるのも否めない作品です。

補導されたトレントを引き取り警察署から帰宅する途中、宇宙船の襲撃に遭ったマーク。乗り合わせていた地下鉄の乗客となんとか地上に出ようとしますが、その地上では既に宇宙船によって人間が吸い上げられまくっている最中。

マークの同僚の刑事やホームレスで盲目のサージとともに、宇宙船に襲われないように逃げ続けるマーク。

ただしどんどん仲間は減っていき、宇宙人に脳をもぎとられる(マジでストレートにこの描写があります)人も出てきます。前作でもこの設定があったか忘れましたが、もともと宇宙船に乗っている宇宙人は1人だけ。あとは人間の脳を移植され、洗脳された“兵士”が戦力となっているのです。さらに、人間の胎児を使って人体実験していたこともわかるのです。

宇宙船に吸い込まれたマーク、トレント、オードリー、サージ。トレントとオードリーを探して、異常なほどの身体能力を発揮するマーク。大怪我をしながらクライミングを続けていきます。

と、ここで前作の登場人物のエレイン(妊婦)が登場。子供を出産して死亡してしまいますが、なんとその夫は脳みそをもぎとられて移植された兵士としてマークの前にやってきて、彼に協力してくれます。彼だけは洗脳が解けた(理由は不明)。そしてマークの上で宇宙人の武器をはめ(見た目はスタイリッシュだが機能はドラえもんの空気砲みたいな感じ)、トレントを探す手伝いをする代わりにエレインの息子を宇宙船の外にちゃんと連れ出すと約束を結びます。

トレントをなんとか見つけたものの、彼はサージをかばって脳を取られて死亡。

結局エレインの夫の頑張りがあって、宇宙船はタイに落下します。でもタイに着いた瞬間にサージが死にます。トレントが死んだ意味とは…

このあたりで「ハァ?」となりますが、脱出したマークたちは麻薬組織に属する兄妹と出会い、そこに匿ってもらうことになります。

急成長する赤ちゃん。どんどんデカくなり、すぐに言葉を話し始めます。その早すぎる成長を止めるには輸血しかないのですが、宇宙人の武器をはめた経験のあるマークの血液だけが適合するという結果に。わあ、都合いいですね。

そして助けてくれた兄妹の妹・カンニャがオードリーをかばって死亡。ただし、マークが宇宙船から持ち帰ってきた石のおかげで、洗脳を解くための武器を生成することに成功します。

ここからはひたすら戦闘シーンが続くのですが、宇宙人化したトレントと再会したマークは彼の正気を取り戻し、味方につけます。もうここからがすごい。トレントと宇宙人がロボットに乗って戦い、洗脳を解くビームが撃たれ、宇宙人に勝利するというこの流れ。少年漫画のようです。

最終的には、まだまだいる宇宙人の仲間と人間は戦い続けています。

選ばれし民となった赤ちゃんが成長して美少女となって、宇宙人スーツの姿のままのトレントと宇宙船に宣戦布告するところで終わり。

肉弾戦で宇宙人(中身は人間の脳みそ入ったクローンみたいなものだけど)と殴り合ったりして、しかも勝っちゃうのも面白かったです。意外と宇宙人は柔らかかったんだなあ。

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