「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」シーズン3・第8話『罰を受けるもの』のネタバレ

フィアーザウォーキングデッドシーズン3

(前シーズンのシーンの続き)
照りつける日差しの中、歩き続けているオフェリア。彼女は突然誰かに狙撃される。慌てて隠れる彼女。中年の男が彼女の前に立つ。
「アメリカにようこそ」

婚約者がいるサンタフェに行こうとしていたオフェリアになぜか水をくれて、助言までしてくれるおじさん。だが、車には乗せてくれない。
「浅黒い者は歓迎されない」
家には招待できないといい、男は去る。また、オフェリアは歩き続ける。砂漠で転ぶ彼女。荷物もいつの間にかなくしてしまった。日差しに疲れた彼女は服を脱ぎ捨てる。肌が痛いのだ。オフェリアは混乱して、穴をほって土の中に隠れようとする。幻覚の父が、彼女に目を開けるように言い続ける。だが、彼女はそのまま気を失ってしまった。

今度は、馬に乗った男が彼女を助けてくれる。親切に抱き上げ、馬に乗せた彼女をどこかに連れて行く。彼女が連れてこられたのは、先住民たちが住むエリアだった。彼女を水風呂に入れ、ひどい日焼けを冷やしてくれる。食事まで用意してくれ、ふかふかのベッドもある。
カレタカ(=ウォーカー)と名乗る男は、オフェリアに休むように優しく伝える。

そして、今。
オフェリアは先住民たちへの恩返しとしてニックたちに毒を盛って兵士たちを殺し、逃亡している。
だが、怒れるマディソンが彼女の後を走って追いかけてくる。車に乗り込んだオフェリアにせまるマディソン。車の窓を割って運転席から彼女を引きずり下ろし、オフェリアをボコボコに殴りつける。

事態が収束した牧場では、死体の片付けや具合の悪い人たちの救護が行われている。
ジェイクやアリシアは救護テントで働き、オットーがその様子を見に来る。ゾンビ化した兵士を躊躇せずに撃つオットー。ニックはまだ苦しんでいる。
オフェリアはコーヒーに何かを混ぜたらしいが、それが何かは本人も知らない。マディソンは死にそうな息子に心を痛めている。また兄に夢中になっている母の姿を見て、アリシアもどこか複雑そうな表情に見える。

マディソンはオフェリアに銃を突きつけ、運転させている。オフェリアはオットーが悪人だと信じていて、自分がしたことが正しいと思っている。そして、今は先住民たちが家族だと断言する。単身、先住民たちの居住区に乗り込んだマディソン。ウォーカー(先住民のほう)に殴り込みをかけ、毒の成分を聞き出そうとする。

ウォーカーは顔色ひとつ変えないが、マディソンはオットーとウォーカーの争いなんてどうでもいい、息子を助けろと言う。ウォーカーは粉は炭疽菌だと言い、助ける手段はもうないと告げた。
ウォーカーはマディソンの勇敢さに敬意を評して、そのまま解放する。
ニックは19歳だ。体が強ければ生き延びるだろう。だが、マディソンたちは敵ではないから家族と出ていくべきだというウォーカーに、マディソンは宣戦布告する。
「今までたくさんのものを失った。もう逃げない」
「では死ぬぞ」

一方、ストランドもひとりで旅を続けていた。ウォーカーの間をすり抜け、シーサイドのレストランに侵入して食料を探す彼。海岸を見て「天使を見つけた」と呟く。そこには彼らがアメリカからメキシコに来るのに使ったアビゲイル号が停泊していた。ストランドは海に入り、船の中へと向かう。
だが中には何体ものウォーカーがいる。銛を使い、ウォーカーを撃ち殺すストランド。だが、別のウォーカーに襲われてしまった。ナイフや銃を使いながら、どんどんウォーカーを殺していくストランド。

ニックはなんとか目を覚ます。「(薬物中毒者だった)昔みたいだな」と悪態をつくニック。
(ちなみにトロイはピンピンしている)
マディソンは戻ってきて、状況を説明する。戦力を削ろうとする先住民の企み通り、兵士たちはほぼ全滅した。ジェイクは絶望している。
マディソンの忠告に「口を出すな」と怒り出すジェイク。

ジェイクは新兵を集めるという。アリシアは交渉したほうがいいと言うが、もう交渉するための材料がない。水は渡してしまった。だが、アリシアはまだ交渉材料はあると思い出す。

ストランドは船の中から葉巻や酒を見つける。だが、船はもう壊れていて動かない。
船長のシャツを羽織り、シャンパンをガブ飲みしながら「我が家は最高だ」と叫ぶストランド。

ニックはだいぶ元気になっている。ジェイクに手錠を外すように頼むニック。「ベッドが必要なのは君だ」とジェイクに言う。彼は休まずに働き続けているからだ。そんなジェイクに「いいやつだな」と言ったニックは彼を説得して、手錠を外してもらう。
ジェイクは父のオットーのせいで、こんなにも事態がややこしくなったと感じている。

オットーは死体を埋める作業のほうにいる。ニックは彼のもとに向かったが、その死体の量に驚く。20人近くの死体がそこに並べられ、穴に投げ込まれていた。

火事から修復したオットーの家の床板を、ニックはこっそり剥がしていく。

オフェリアはウォーカーに抗議をしていた。家族同然だった元仲間に炭疽菌を盛る予定だったなんて、彼女は聞いていない。だが、。2人は好きあっているのだろうか?
そこに、火事が起きているという一報が入る。マディソンとアリシアは、混乱に乗じてこっそり何かを盗んでいる。先住民族たちを引きつけているトロイや兵士たち。マディソンたちは先住民族の祖先の骨があるトレーラーを盗んで逃げ出す。

床下に埋められたものを探しているニック。何かがスコップに当たる。
オットーのもとを訪れたトロイは、床下に埋められていた頭蓋骨を彼に見せる。一度酔っ払って床を撃ったオットー。その弾が見事に頭蓋骨に当たっている。それが誰の骨だか、語ると長くなると言うオットーは、先住民族とのトラブルについて話し出す。もともとオットーの祖先がその土地を購入したのに、後からその土地を返せと言ってきた。そして強奪や家畜の殺戮が繰り返された。
オットーは3人殺した。牧場の創始者メンバー4人で野営をしていたら、ウォーカーのおじを含む男たちが襲撃してきたのだ。頭蓋骨は、ウォーカーの父親のものだった。ニックはオットーに対して幻滅したと語る。オットーは先住民族への差別意識を丸出しにして、自分たちの土地を絶対に手放さないと譲らない。ニックは今後の戦いがまだまだ続くだろうことを想定している。

マディソンとトロイ、アリシアたちはトレーラーを持って帰ってくる。先住民族は、牧場を取り囲んで威圧を始めた。
こうなった種をまいたのはマディソンだ。ジェイクはそれに気付きかけているようにも見える。アリシアは悪に加担するのかと母を責めるが、マディソンは悪びれない。ニックはトラヴィスの敵を討ちたいだけだと母を指摘する。トロイがバーノンを殺したこと、それを母が知って利用していることを初めて知るアリシア。アリシアは罪のないグレッチェンを殺したトロイも許せないし、それをかばった母ももう信じられない。マディソンは家族を守るためにそれをしたと叫ぶ。

船にいたストランドは酔いつぶれていたが、無線を傍受する。宇宙船ソユーズの飛行士、バシリー・ワシェンコからだった。ストランドは彼と通信する。彼は宇宙船で死ぬと言う。
「君は幸運だ」
「最後にウォッカが飲みたかった」
「シャンパンは?」
「『しばらくシャンパンを飲んでいない』」
「チェーホフか」
「臨終の言葉だ」
「『先に逝くのはこの壁紙か私か』」
「ワイルダー」
「そうだ」
「『ホテルで生まれ、ホテルで死ぬ』」
「オニール!」
「そうだ」
「『最後の言葉を必要とするのは愚か者だ』マルクス。カール・マルクス」
だが、話している途中で通信が切れかけてしまう。
「世界は死んだ」
「いや、その前に君が死ぬ。シャンパンを死の床まで待つな。私の分も飲め」
ストランドは泣き出してしまう。そのまま、無線は切れてしまった。

先住民と交渉するマディソン。トレーラーや物資と引き換えに土地を譲れというマディソンだが、ウォーカーは譲らない。そのかわり、マディソンは彼の父の頭蓋骨を渡す。
「父は、奴らに汚された」と、骨を返すウォーカー。交渉は決裂し、明日までに出ていくか死を選ばされることになる。

ストランドは懐中電灯を使い、ウォーカーたちから武器や金目のものを回収する。そして酒を船にまき、火を放った。みるみるアビゲイル号は燃えていく。彼のかけたサングラスに、炎が映り込む。そして彼は船を降りた。アビゲイル号が爆発しているのを眺めながら、彼は笑う。

アリシアは母の故郷であるモンゴメリーに言ったことがないと話を振る。マディソンの父は議員で、周辺住民から頼られる存在だった。だが、不正選挙に手を染めてアルコールに溺れた。マディソンはそのせいでひどく苦しんだ。マディソンの母も激しい暴力を振るわれ、それをこっそりマディソンが手当した。ある朝、マディソンは父親の銃を使って彼を殺した。
そのことは母にもバレ、冷たい目で見られた。だが、彼女は家族を守るためなら何でもやる。今、もう一度同じことをするのだというマディソン。彼女はオットーに、ウォーカーと和解するように勧めに行くと言って外に出ていく。

オットーは家に中から窓に板を打ち付け、襲撃に備えている。オットーの家は必ず襲われるだろう。
2人は酒を飲むが、マディソンは交渉は決裂していないと告白する。和解する方法がある。
「私の首を渡すか?」
オットーは笑うが、マディソンは真顔のままだ。
「私を殺しに来たのか?」
オットーは今まで彼女たちにした親切を並べ立てる。しかしマディソンは彼に銃を渡し、自分は彼を殺さないと言う。その代わり、自殺しろと迫った。だが、オットーはそれを拒否する。
銃をマディソンに戻すオットーだが、ニックがやってきた。親子を挑発するオットーを撃ち殺したのは、ニックだった。

トロイとジェイクが走ってやってきた頃には、オットーは死んでいた。マディソンはその前に座り込んでいる。どうやら自殺だと信じられたオットーの遺体を外に運び出す兄弟。ニックの殺人は隠蔽されてしまった。アリシア、マディソン、ニックはその様子をじっと見ている。

マディソンは納屋にある棺桶の前に立ち、それをじっと見つめている。

早朝、ウォーカーのもとにリュックに入った何かを届けたマディソン。その中には、オットーの生首が入っていた。彼は何も言わず、生首を持って去っていく。

感想

マディソンがオフェリアをボッコボコに殴るところはまだ母親らしいのですが、「家族のために何でもやる」ということの禍々しさが終わりません。リックよりも愛せない主人公だ…ウォーキング・デッドの魅力的な女性キャラクターといえばキャロルやミショーン、サシャ、アンドレア、ロジータあたりが私は好きなのですが、キャロルやミショーンは子供が亡くなっているし、ここまで「母!」なキャラの人もイなかったような気がしますね。暴力に耐性があるのも、人を欺くのが得意なのも家庭環境のせいだったのでしょうか…?
ストランドの演技もいいですね。涙を流す演技がすごいうまいです。
今後、ストランドやダニエルは牧場や先住民族たちとどう出会うのか?そしてオットーを失った牧場はジェイクが仕切るのか、それともマディソンが掌握するのか?そして修理されたヘリコプターがなにかの伏線になったりするのか?など、ますます盛り上がってます。

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