「神の手 血塗られた儀式」

神の手

スウェーデン映画「神の手 血塗られた儀式」を見ました。
カルト教団の話ですが、教団のわりには教会ではなく、廃墟のような場所にいます。
スウェーデンだからなのか、風景はとてもキレイ。アクション要素が多く、裏切り要素もあります。

登場人物

ガブリエラ:失踪した父のことを探しており、「神の手」に狙われるようになる。
ヨーラン:敏腕刑事。バツイチ。
ノードストレム:ヨーランの相棒。
シリ:ヨーランの息子の担任。

ネタバレ

死体のビジョンを見る女。彼女は、父を失っている。
彼女はさまざまなところに潜入し、父の居場所を探している。

ヨーランは別れた妻と再会していた。仕事に夢中になりすぎて、家庭を壊したヨーラン。

女の死体が見つかり、捜査に加わるヨーラン。手に釘を打たれ、背中には傷で作られた模様がある。
ヨーランは父を見舞いに病院に行くが、突然父は死んでしまう。

「6本目のろうそくが燃える時、人は闇に葬られる」
そんなメッセージが書かれた手紙が、ヨーランのもとに届く。

ガブリエラは「神の手」について調べ続けている。だが、身の危険を感じたこと、さらに連続殺人が「神の手」で行われていることを知らせに、警察に駆け込む。
彼女も、ヨーランと同じ手紙を受け取っていた。その送り主はペーテル・エリクソンという男だ。
だが、彼は既に死んでいた。

ガブリエラの父も、神の手について調べていた。彼らはカルト教団だ。
彼女の情報では、「収集家」という男が何かを知っている。

学校での話し合いに遅刻したヨーラン。シリに、家族を大切にするべきだと言われてしまう。

また、殺人事件が起きた。
とうとう、収集家を訪れるヨーラン、ガブリエラ、ノードストレム。最初はヒゲのおじいさんが「収集家」だと思わされるが、本当の収集家は秘書を装っていたエーリクという男だった。
彼は、被害者の背中の傷は「木」を表しているという。「神の手」は、母なる神を信じている。
「父なる神がいるなら、母なる神もいる」から。女神を信じている宗教の中でも、「神の手」は過激だ。

6本のろうそくは、
①完全なる信仰者
②捨てられた愛人
③神からの最初の贈り物
④天から授けられた弱き花
⑤予期せぬ者
⑥自由意志を持つ者
を象徴している。

だが、ヨーランの手紙を書いたのはガブリエラだとわかり、彼は怒る。逃げるガブリエラ。

父のことを思い出すヨーラン。息子も反抗的だが、祖父を恋しがっていることを知り、ショックを受ける。

ガブリエラは、ある教会で父の持ち物であった『神の手』を見つける。それをこっそり持ち帰る。

被害者は、皆近しい人間を亡くしているという共通点がある。何かを知っていそうなマリアという女性を見つけて、彼女の家を訪れるが、既に彼女は殺されかけていた。
しかも、犯人と鉢合わせするヨーラン。ノードストレムを人質にとられ、逃げられてしまう。

ガブリエラは「神の手」の施設に潜入するが、彼女の協力者が殺されているところを目撃する。
そして、彼女は、父が実家の庭に埋められていると知る。
ガブリエラは、優しい性格のノードストレムに助けを求める。

ジムで、シリと再会したヨーラン。元妻とは、流産以来うまくいかなくなった。シリはヨーランにアプローチして来る。
ガブリエラは、警察に紹介された家に、刑事と共に身を隠す。

ヨーランとシリは自宅デートの末寝てしまうが、そこにたまたま元妻がやってくる。
彼女は帰るが、神の手の男たちが家の中に侵入し、乱闘になる。
しかも、エーリクの家にも誰かが親友したようだ。

ガブリエラのいる家に、シリも連れていかれる。
エーリクと、影武者のおじいちゃんも殺されていた。

日食が始まり、街では暴動が続いている。
シリは、突然刑事を殺してガブリエラを拉致する。
ヨーランも、シリが「神の手」の人間だと知る。しかも、警察内部にも裏切り者がおり、刑事のクリンタンが殺されてしまう。

ガブリエラは、シリに杭を打たれ、殺されそうになる。

刑事の裏切り者・ホッファは永遠の命を求めていた。だが、生き残ったノードストレムに追い詰められ、自殺する。
ガブリエラは失血死しそうになっている。追いかけていったヨーランもピンチだ。
最後の生贄「自由意志を持つ者」は、ヨーランだった。シリはヨーランの手を指し、その杭で、箱の中に入っていた心臓を刺す。すると、彼女の中にドロドロとした何かが入っていき、シリを支配する。次の瞬間、ヨーランは彼女を撃つ。しかし、シリは「神の手」の信者たちから生気を吸い取っていく。

縛られているヨーランを、逃がそうとする者もいる。まだ生きていたガブリエラはシリに襲われるが、自分の体を刺し、シリすらも父の『神の手』で貫く。シリの顔は、ベロベロと剥がれ落ちて消えてしまう。
刑事の中には、死んだ者もいるが、生きている者もいる。それを喜ぶヨーラン。

父の葬儀。死者のために灯されるろうそくの意味を、ヨーランは息子に尋ねる。
「亡くなった人の魂に、思いを寄せるためだよ」
夫婦は、息子を連れて、教会を後にする。

感想

最後のシリの顔ベロベロシーンだけは必見ですが、途中までは刑事ドラマなので、ホラー映画か?と聞かれると、そうですとは答えにくい映画。また、「神の手」は敵視した人間をガンガン殺していくものの、限りなく規模が小さい感じがするのは否めない。信者がほぼ登場しないからでしょうか??
それにしても、主人公のまわりに重要人物が集結しすぎです。