「ストレイン」シーズン3・第8話『追跡』のネタバレ

ストレインS3

第8話 追跡

セトラキアンとフェットはパーマーから得た情報を元に荷の行方を追う。同じ頃、753便のブラックボックスを手に入れたエフとダッチは、マスターの声を特定するために解析を始めていた。一方、ケガを負ったエンジェルをパーマー財団救済センターに運び込んだガスは、ストリゴイとなった母親への思いを断ち切れずにいた。
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ネタバレ

アイヒホルストは何かを見ている。デサイが作った血液工場のフックを確認しているのだ。だが、アイヒホルストは作業工程のタイムに納得していない。ダミー人形を使用しても意味がない、人間はもっと暴れるからと言い、デサイの部下をフックにつりさげて実践する。もちろん部下は暴れるが、デサイはスタートボタンを押す。フックはそのまま流れていき、機械が彼の血を吸いだしてしまう。その後に人体を焼く焼却炉もまだ完成していないことに怒りをにじませるアイヒホルストだが、デサイにはまだ利用価値があるようで殺しはしない。仕事の話をしようという彼に、ついていくデサイ。

パーマーの救済センターに、腕のケガをしたエンジェルを運んでくるガス。だが、指紋を採取しようとするセンターのやり方には納得できない。指紋を採取する意味なんてないからだ。そこに何かを感じ、怪しむガス。だが、エンジェルは治療を優先させるために、欲しい情報はくれてやると言う。エンジェルの治療を待たず、ガスは外で待つことにする。だが、行くところなんてない。ガスは母のことでまだ自分を責めており、エンジェルはそれを慰めようとするが、うまくいかない。

1993年
ニューヨーク市

子供時代のガスと母親。母の兄たちが彼らを訪れてきている。ガスの父は妻や子供にDVをしていたのだ。兄たちはそれを怒っており(なお、DVを叔父たちにこっそり告げたのはガスである。母と彼には殴られた跡がある)、父の行いを制裁するつもりらしい。

マンハッタン
西15丁目

パーマーを待っているエイブラハムとヴァシリー。元気になったパーマーは颯爽と姿を現し、エジプトからきた荷物の警備をしていたミノウという男の居場所を彼らに教える。元気になったパーマーだが、とたんに傲慢な態度が戻っている。
自分を敬うように命じるパーマーだが、エイブラハムは「立場は逆転したんだ」と冷たい。

マンハッタン
西54丁目

クインランと会議をするエイブラハムやヴァシリー。旧世代の長老たちのことを、新世代の長老たちは知っているのかクインランに調べさせることにして(長老たちと大喧嘩した彼はしぶしぶ従う)、自分たちはミノウを訪れることにする。

ブルックリン
レッドフック
リチャーズストリート

ブラックボックスの音声を聞いているエフとダッチ。だが、途中で音声は途切れ、マスターの“声”が空気を震わせる。その強烈な音波のせいでダッチは意識を失い、エフは慌てて彼女のもとに駆け寄る。

意識を取り戻すダッチ。マスターの声が、航空機の乗客たちをマヒさせたのだとわかる。本物はもっと強烈だっただろうが、ブラックボックスにはそのマスターの声のほとんどが記録されているはずだ。だから、ダッチもそれだけで気絶したのだろう。彼女は突然吐き戻し、休むと言って立ち去る。

マンハッタン
西32丁目

ミノイという男がいるビルの警備の薄さ(そもそも、パーマーの部下だったので彼の所有する建物に住んでいるようだ)に驚くヴァシリー。だが、アイヒホルストが実質的にビルの警備をしており、ストリゴイを遠ざけているのだとエイブラハムは分析する。
ビルの中には大量の食糧があり、赤ちゃんを交えてののどかな会話も繰り広げられていて、2人は目を丸くする(同じ建物内にあるのだろうか、ジム帰りの男女すらいる)。
ミノウの部屋に押し入るヴァシリーたち。脅されたミノウはデサイの名前をやすやすと吐き、彼のもとへ案内すると言う。

ハーレム 東115丁目

ガスは自宅に戻る。ストリゴイの母を探すガス。だが、母はどこにもいない。何かをふと思い出すガス。

子供時代のガス。兄2人がまた家にきている。兄たちは早く大人になり、家を守るように命じる。そして、父さんが遠くに行ったと告げる。そして、何度も「母を守れ」「家族を守れ」と言い聞かす。母も強くなるようにガスに命じる。

クインランは長老たちのもとを訪れる。彼はエジプトから来た積み荷のことや、マスターが旧世代の長老たちと手を組んだ可能性があると告げる。そして、マスターは新世代の長老たちを始末するつもりだろうとも語る。
エイブラハムを信用できないと長老たちは主張するが、マスターを恐れる彼らは少しずつ態度を軟化させ、強力にも前向きな姿勢を見せる。

具合の悪いダッチにスープを持って来たエフ。ダッチだけが頼りだとポンと体を触るエフだが、微妙な空気が流れる。だが、エフはそれをごまかすように立ち去る。

エンジェルはガスの自宅に戻ってくる。リビングは昔のようにキレイに片付いている。
「マザコンだな」
エンジェルは薬を飲み、そのままリビングで寝込んでしまう。

ブロンクス
スロッグスネック
イーストトレモント街

ヴァシリーとエイブラハムたちはミノウに、トラックの積み荷の在処へと案内させる。だが、彼らは血液工場を見つけてしまう。ミノウを張り飛ばすエイブラハム。だが、彼は開き直る。
「俺はただ、仕事をしただけだ」
いつの時代も大量虐殺をした者は同じことを言うというエイブラハム。その光景をもう一度見て、やはり呆然とする。積み荷を見つけたミノウだが、警備に見つかって撃ち合いになる。車にはデサイとアイヒホルストが乗っている。ミノウは死に、エイブラハムたちは後を追いかける。

エンジェルが目を覚ますと、ガスはまだいないようだ。
と、そこにはストリゴイ化したガスの母親が立っている。そのタイミングで、ガスも食料を買ってきたのか、荷物を持って帰宅する。エンジェルを襲おうとする母。ガスは迷うことなく、母を撃ち殺す。そして、自分がしたことを理解し、母の遺体に駆け寄る。

ハーレム
東116丁目
ワンモアバー&グリル

バーで働く友人・チーボのもとを訪れるガス。ガスはかつて、空港のシャトルバスの運転手をしていたようだが、割のいいバイトを仲介してくれと頼む。チーボは彼に、アイヒホルストの仕事を紹介する。

母の遺体に上着をかぶせるガス。エンジェルはガスが自分を選んだことに責任を感じるが、ガスは自分を責めている。涙を流しながら。
家を出ようというエンジェルにガスはつぶやく。遠くに逃げようと言う。街がつぶれる前に。

エフのもとにやってくるダッチ。エフの前で下ネタの話をしまくるダッチだが、エフはやや困惑する。看護師とのエッチな妄想を口にしながら、彼に迫るダッチ。だが、エフは自分が非常にノーマルであり、ダッチには退屈だろうと告げる。だが、ダッチは「そんなこと思わないよ」と言う。2人はキスしながらベッドに倒れ込む。

アイヒホルストとケリー、感知者。アイヒホルストはケリー(すっぴんなので毛がない)にメイクをしてもらいながら、彼女と会話する。彼は新世代の長老たちの行方を探すため、サン・ハンターたちを尾行するつもりだ。新世代の長老のために「エサ」(人間)を集めているハンターたちを、感知者に尾行させている。ケリーは必ず彼らを見つけると誓う。

ヴァシリーとエイブラハムは、パーマーに施設のことを尋ねる。血液工場のことだ。血液工場が他にもいくつあるのかと尋ねるエイブラハムに、北アメリカだけでも100ヵ所はあると告白するパーマー。エイブラハムは絶句する。パーマーの行いは明らかに彼を怒らせた。
2人はアイヒホルストの行き先を突き止めろとパーマーに命じる。

長老たちのもとを訪れるクインラン。
だが、大量のストリゴイ達がどこからともなく湧いてきて、長老やハンターたちのほうへ。その先頭にいたのはアイヒホルストだ。彼の口から、マスターの言葉が流れてくる。
彼はクインランを「戦いの証人」として、長老たちに宣戦布告する。
「お前たち。人間の怠惰さは知っていたが、お前たちがここまで無能だとは。この世界の主になれたはず。王にも、皇帝にも神にも。だが、それにも関わらずお前たちは彫像と化した。これは勝利というより、お前たちへの情けだ」
アイヒホルストはトランクを置く。それは無慈悲にカウントを始める。ボーンは姿を消したアイヒホルストを追うが、サン・ハンターたちはストリゴイに揉まれ、ボコボコにされる。だが、長老たちは強い。腕を一振りするだけでストリゴイが何体も飛んでいく。
アイヒホルストは外に出て、スイッチを入れる。すると大爆発が起こり、近辺の建物が次々と崩壊していくのが見える。

感想

・ガスの過去回。とうとう吸血鬼の母親を殺してしまいましたが、結局仲間を選んだというのがガスらしくていいですね。
・まさか、エフとダッチが関係を持つとは……「ゴシップガール」じゃないんだからさ!エフもケリーがストリゴイになってノーラも死んだ直後なのに、すぐまわりの女に手を出すなよな!
・長老たちはアイヒホルストによって全滅させられてしまいます。しかし、このストリゴイ大量湧きのシーンは本当にカッコイイし、長老たちが戦い始めた時のアクションシーンもやっぱりカッコイイ。しかし、大爆発の意味とは……?