「ストレイン」シーズン3・第7話『エジプトからの船』のネタバレ

ストレインS3

第7話 エジプトからの船

セントラルパークでの作戦が失敗に終わり落ち込むフェットはセトラキアンを手伝うことにするが、途中である所に立ち寄りたいと申し出る。一方、エフとダッチは、ストリゴイの通信方法を探るために、ある物からヒントを得ようとJFK国際空港へ向かう。そこは全てが始まった場所だった。
http://video.foxjapan.com/tv/strain/s3/episode/index.html

ネタバレ

アイヒホルストはダッチに切り取られ、失った手を暖炉の火で焼いている。焼いた傷口を水で冷やし、立ち上がる(ストリゴイは手足を切られても、再生しない)。

1941年
ウクライナ西部

戦地でタバコを吸っている男。彼はヴァシリーの祖父だ。生きて帰ろうと隣の男と約束する彼だが、次の瞬間、何かが爆発する!意識を失っていた彼だが、朝になってドイツ軍に銃を突きつけられる。

ブルックリン
86丁目

ヴァシリーはエイブラハムに現状を嘆いている。だが、エイブラハムはストリゴイの再生能力の前にあっては、人間ももう少し独創的な戦い方をしなければいけないと語る。少しくじけそうになっているヴァシリー。
「フェット君、信念だよ」
エイブラハムはヴァシリーに諦めてはいけないと告げる。

ブルックリン
レッドフック
リチャーズストリート

エフのもとを訪れているクインラン。エフは彼にもストリゴイの脳髄の中にある虫を見せる。
クインランと初対面のダッチ。彼は彼女をしげしげと見つめている(あまり彼のまわりにいないタイプの女性だからだろうか)。
エフは彼にストリゴイの通信手段について説明するが、オクシド・ルーメンにも“音のない声”の記述はあったと語るクインラン。そして、それは役に立たないと言われてしまう。だが、マスターの発信を特定できれば、彼らの戦いは楽になるかもしれない。だから、全ての始まりだった航空機のブラックボックスを調べたいというエフとダッチに、クインランは何も言わずに従う。

ヴァシリーとエイブラハムは銀専門の質屋であり、エイブラハムのの古い友人のもとを訪れるようだ。石棺を作るために銀が必要なのだ。だが、ヴァシリーは近くにある両親の家に立ち寄りたいと考えている。両親は生きているのだろうか?

ブルックリン
ブライトンビーチ
ブライトン1番通り

建物の中には、血の手の跡が残っている。隣人の女性がヴァシリーを襲うが、すぐにエイブラハムが彼女を始末する。家に入り、両親の寝室に入っていくヴァシリー。だが、彼らは並んで死んでいる。
「臆病者め」
ヴァシリーは嘆くが、エイブラハムは父の首を触り、「感染している」と告げる。
「これは憐みの行いだ」
ヴァシリーは涙をこぼしている。

パーマーは相変わらず具合が悪い。警備責任者のダンカンがやってきて、エジプトからの船が到着したという。積み荷のリストを確認するパーマー。彼のサインを偽造して、「トラクターの部品」がニューヨークに持ち込まれるようだ。何も知らされていなかった彼は車に乗り、船のところに行くと断言する。

クイーンズ
アトランティック街

検問所を通るエフとダッチ、クインラン。クインランを見咎める男もいるが、エフの正体(疾病対策センターの職員)を知り、彼を通す。

エイブラハムとヴァシリーは目的地の質屋に到着する。既に荒らされている店内。だが、地下室の金庫は無事だった。そこに爆弾を仕掛けるヴァシリー。
唐突に、エイブラハムはヴァシリーと父親の不仲の理由について尋ねる。彼はガンコな父と性格が合わなかったから、父の期待を裏切ったから(害虫駆除業者になったから)と語る。そしてドアを爆破する。
父が自分の言葉を信じなかったことを悔いているヴァシリー。インテリであるほど、ストリゴイを信じないというエイブラハム。変成した父を殺さなくて済んだのは、父が戦士だったからだと続ける。
そして金庫の奥に、エイブラハムは望んでいたものを見つける。

荒れ果てている地域を通過するエフたち。人が人を殺し、強奪するのが当たり前になっている。襲われている家族を思わず助けに行くダッチと、それを追うエフ。クインランも助けてくれ、家族は無事に解放されるが、彼らは怯えきっていてすぐさま逃げていく。ここではもう人間は信用できないのだ。
クインランはあくまで冷めており、刀に残った悪者たちの血を触手でなめとっている。

レッドフック
マリンターミナル

パーマーは港に到着する。ダンカンの手を借りて船に乗ろうとするが、それを止めるミノウという警備担当者が出てくる。銃を掲げている男もいる。男たちは引かず、パーマーはいったん退却する。

JFK国際空港
第4ターミナル

エフとダッチは空港を歩いている。ノーラやジムのことを思い出しているエフ。エイブラハムの言葉にあの時耳を貸していればというエフだが、ダッチはまだ遅くないと言う。エイブラハムとエフはオクシド・ルーメンの盗難の件以来決裂したが、彼女は歩み寄るべきだと言う。

マンハッタン
西57丁目156番地
ストーンハート・グループ

パーマーのもとを訪れるアイヒホルスト。船を訪れたことを怒っている彼だが、パーマーはかつての調子を取り戻したように彼を責める。だが、すぐに病気で苦しくなる。
「あなたはマスターの僕にすぎない」というアイヒホルストに、「君は使いっぱしりだ」とパーマーは煽る。パーマーは誰の僕にもならないと言うのだ。彼は、マスターが永遠の命を自分に与えるつもりはないのかもしれないが、それでも生かされている(つまり、彼は利用価値がある)ことを指摘する。アイヒホルストはパーマーに手を出すことができないのだ。パーマーは失った手のことでアイヒホルストをやり込め、彼を怒らせる。
そしてパーマーはダンカンに指示を出し、船をこちらで抑えろと命じる。

だが、パーマーが船に到着すると、男たちは全員殺されていた。貨物室は空になっている。

1941年
ポーランド東部

強制収容所。ヴァシリーの父・シュッツマンは、気持ちが折れそうな仲間のボイコを励ましている。そこに現れたのはアイヒホルストだ。特別な任務に志願したボイコとシュッツマンだが、その任務は病気や老人のユダヤ人を殺すというものだった。ボイコはそれができず、シュッツマンも当然撃てない。だが、自分やボイコもそれをやらないとも殺されると聞き、彼は罪のない老人を射殺する。だが、迷いを罰するためボイコを射殺するアイヒホルスト。シュッツマンは悔し涙を流す。

アイヒホルストは銀を溶かし、型に流し込んでいる。その横にいるヴァシリーは、唐突に祖父の過去について話し始める。自殺したのは父だけじゃない、祖父もだという。祖父は理由はどうあれ、ホロコーストに加担したのだ。それを苦に自殺した。父はそんな祖父を憎み、苗字を変えた。そして学者の道を選んだのだ。

父がフェットの仕事を憎んでいたのは、駆除という命を奪う仕事だから。そして、父は自分と息子の心の闇を憎んでいた。ユダヤ人であり、自身も強制収容所にいた過去を持つアイヒホルストだが、祖父の行いを責めず、祖父の行いから父が学んだこと、そして父が祖父にできなかった『許す』ことをしてやれと説く。そしてこの言葉を贈る。
「許すことで囚人は自由になり気付く 囚われていたのは己だったと」

エフたちはブラックボックスが保管されている部屋に入っていく。ダッチはさっそくそれを見つけるが、ストリゴイが現れた物音がする。だが、即座にクインランが片付ける。彼らは急いで撤収する。

パーマーと会うエイブラハムとヴァシリーだが、マスターがいまどの体にいるか彼が突き止めていないことを知り、立ち去ろうとする。だが、パーマーはエジプトから来た船とその積み荷の情報を彼にもたらす。だが、それを追跡する体力は戻っていないという。
弱り切ったパーマーに白い血を渡すエイブラハム。激痛があることもアドバイスするが、パーマーはむしろ微笑んでいる。
マスターは現在存在する長老3人とは対立している。だが、旧世界の長老は残り3人いる。マスターは彼らと協定を結び、彼らをアメリカに連れてきたのかもしれない。

パーマーは帰ってきてからすぐ、両目に薬を垂らす。すぐに激しい痛みが彼を襲う。目から血が出てきて驚く看護師。彼は目を血でにじませながら起き上がり、看護師は絶叫して「やめさせてもらいます!」と逃げ出していく。彼は立ち上がり、天を仰ぎながらその効き目に驚く。

感想

・ヴァシリーの過去回。両親が死んでいたというのは意外だった。ストリゴイ化していてまた登場するのかな?と思っていました。そしてエイブラハムの話がいいですね。「許す」というのはすごく難しいことだから。
・クインランとがダッチにニヤニヤしていたのは何か理由があるのかな?それにしても、エフが本当に目立たない。
・パーマーが覚醒!彼はこれからどう行動するのか!?