「ストレイン」シーズン3・第5話『狭間』のネタバレ

ストレインS3

第5話 狭間

疫病はアメリカから世界各地へ飛び火し、地球は1つの戦場と化した。生物兵器が使い物にならなくなったと悟ったエフは再びストリゴイの体の仕組みを解明しようとし、フェットはストリゴイの巣の場所を探り出そうとしていた。一方、「ルーメン」を読み解こうとするセトラキアンは、忌まわしい過去を思い出していた。
http://video.foxjapan.com/tv/strain/s3/episode/index.html

ネタバレ

「さらに7日
7日の時が流れ
堤防は決壊した政府は軍を投入し 感染を食い止めようとした
ワシントンや アトランタやダラスで
だが、疾病は20都市へ拡大 そして50都市へ
逃げ場はなくなった
ドイツでは爆発的な感染が発生
インドやアフリカ、日本でも
各国の対策はいずれも功を奏さなかった
地球は今や 1つの戦場と化した
進化を遂げる敵に対して ニューヨークは懸命に戦った
だがいつまでもつか
我々は勝利を信じているのか それともただあがいているだけか」

ブルックリン
プロスペクトパーク

夜。屋外でチェスをしているダッチとエフ。エフはイマイチ集中できていないようだ。
茂みの中で、ストリゴイの蠢く気配が知る。彼らは囲まれているが、それは想定内のようだ。もっとも小さなストリゴイを彼らは捕まえようとしている。エフのつくった生物兵器を試し、かつ実験材料を確保するためだ。だが、彼の生物兵器はストリゴイの進化に追いつけず「ヘルペス以下」とダッチに言われてしまう。

ブルックリン
レッドフック
リチャーズストリート

ストリゴイを生け捕りにしてきたエフたちは拠点に戻る。手術台にストリゴイをくくりつけているエフ。「検体してくれて感謝するよ」と彼はジョークを飛ばす。

マンハッタン
33丁目と8番街の角

血を吸うストリゴイに近付き、殴り倒してGPSをつけるヴァシリー。合計2体にGPSをつけて、素早く立ち去る。彼は車の中で、GPSを見ながら満足げに笑っている。

マンハッタン
西54丁目

クインランはエイブラハムのそばにおり、オクシド・ルーメンの翻訳を手伝っている。ストリゴイ・ハンターの章について話しているエイブラハム。ハンターの特徴は一匹狼で偏執的、ストリゴイをひたすら追い続けるという特徴があるとクインランは読み上げる。
「あなたはに当てはまらないが」
「君にもな」
お互いのジョークに微笑む2人(クインランの笑顔は珍しい)。

1972年
アムステルダム

売春宿にいるエイブラハム。彼は客や女たちの顔を次々チェックする。カーテンの奥に進むと、そこにはサスキアと名乗るオーナーの女性がいる。彼女は、エイブラハムにクルーガーという人物との仲介をしてくれたようだ。クルーガーがドイツ人なのか、ナチス党かどうか、さらに強制収容所で働いていたのかどうかを尋ねるエイブラハム。サスキアは最後の質問の答えをはぐらかす。
エイブラハムはオクシド・ルーメンを持っていると嘘をつき、身分を偽ってすらいる。
オクシド・ルーメンの売買が嘘であれば、彼もただではすまないと忠告するサスキアだが、彼は意に介さずに立ち去る。

パーマー財団の救済センターのCMを見ているパーマー。そこにアイヒホルストとインド系の男が現れる。だが、パーマーは昏倒してしまい、アイヒホルストはナースを大声で呼ぶ。だが、アイヒホルスト本人はパーマーを助けようともしない。
もう1人の男はデサイと名乗る。彼はアイヒホルストの新しい協力者を名乗る。パーマーは彼を警戒する。
彼らはエジプトからやってくる船を心待ちにしているようだ。だが、ニューヨークは混乱しており、入港許可が下りるかわからないため、パーマーに手を回すように命じに来たのだ。だが、彼は貨物の中身すら教えてもらっていない。パーマーはアイヒホルストに苛立ちを抑えきれない。

エフは徹夜で実験をしていたようだ。エフはストリゴイをバラバラにし、その神経系統について調べていた。寄生虫は菌を媒介するだけでなく、神経系を形成していることをダッチに見せるエフ。虫の球が脳から出てくる。だが、ダッチが電子レンジを使った瞬間、その虫が激しく反応する。マイクロ波の影響を受けて、寄生虫たちが覚醒したように激しく蠢いていることにエフは興味を示す。

マンハッタン
102丁目と1番街の角

安全地帯のエリアに、ストリゴイが侵入した。たくさんの人を犠牲にしたことをフィラルドはフランク相手に嘆いている。彼らは明らかにストリゴイに圧され、後退しているのだ。

マンハッタン
グリニッチビレッジ
バローストリートと西4丁目の角

ヴァシリーはGPSを追ってストリゴイを追跡している。建物の中に入るヴァシリー。そこにある長い抜け穴を発見する。

エフのもとを訪れるフェラルド。エフは彼女に嬉々として発見について語る。彼らは高度な信号で意思疎通しており、高度なバイオシステムで渡り鳥と似たものを備えているのだと推測を語る。だが、フェラルドは兵器を求めている。だが、エフは意思疎通を遮ることができれば、大打撃を与えられると伝えるが、フェラルドは「だったら大至急やってちょうだい」と怒鳴って出て行く。
ダッチは「なんていい人なの」とイヤミを述べる。

ヴァシリーは抜け穴を伝い、地下道に出る。ストリゴイを追っているのだ。
壁を掘削している2人組を見つけ、話しかけるヴァシリー。だが、それはストリゴイだった!ヴァシリーは2体を倒し、その場を慌てて立ち去る。

ダッチはマイクロ波を出す機械を自作している。それをストリゴイに向かって流せば、マスターがストリゴイに対して意思の疎通をとることができなくなるだろうと言うのだ。
彼らはストリゴイを対象に実験することにするが、その間、エフはヴァシリーとダッチの関係について尋ねる。だが、ダッチはヴァシリーに完全に拒絶されていることを明かす。
実験をスタートさせ、効果があることを確認したダッチ。だが、エフは元気なストリゴイで試すと言い出す。

クインランとエイブラハム。「疾病を埋めた」という記述を見つけるクインランに、エイブラハムも興味を示す。
「“7つの災いは神の顔に対峙した時に終わる”」
クインランは7人の長老に思い当たる。この記述に残されているエジプト人のハンターは、旧世代の長老の1人を殺したようだ。だが、その方法は書かれていない。挿絵に秘密があるのかもしれないと思うクインラン。
クインランはオクシド・ルーメンの現物を見せてほしいと言うが(彼らはコピーを読んでいる)、エイブラハムは彼が本を盗んだことをまだ怒っている。クインランはもう二度と盗まないと誓い、エイブラハムはその言葉に折れ、本を金庫から取り出す。だが、同時に何かを思い出す。

1972年
アムステルダム

クルーガーのもとを訪れたエイブラハム。軽快な話し方をするクルーガーの家に招き入れられる。
クルーガーはオクシド・ルーメンの恐ろしさ、その呪いのことを恐れていないようだ。彼は大量の紙幣をもってきて、オクシド・ルーメンを見せるように要求する。エイブラハムはカバンからそれを取り出して見せるが、クルーガーは突然血相を変え、その本が偽物であること、エイブラハムが身分を偽って彼に近付いていることを見抜く。仕込み杖を外に置いてきたエイブラハムだが、銀の手榴弾を使ってストリゴイとしての正体を現したクルーガーにダメージを与える。
それは収容所でユダヤ人たちを苦しめてきたドレヴァーヘイブン博士だった。本当はアイヒホルストを探していたエイブラハムだったが、「お前で我慢してやる」と彼に口輪を噛ませる。

エイブラハムは、オクシド・ルーメンが長老を殺す方法を意図的に隠していると推測する。だが、一つの挿絵に吸い寄せられるエイブラハム。
屋上に出て、日光にページを透かす。すると、そこに文字列が浮かび上がる。
(クインランは日光に直接当たれないため、遠くから見ている)

「何千もの軍勢に包囲された挙句、
生きる疫病は石棺に閉じ込められた
銀と鉛の合金で縁取られた石棺に
それはその者と 深紅の虫のための墓
そして 永遠に封印された」

「箱か?」
「箱だ」

アイヒホルストの居場所を探しているエイブラハムは、博士を縛って日光を使って脅す。だが、博士は生への執着を既に失っていると言い、何も語ろうとしない。エイブラハムは彼の家で隠し部屋を見つけるが、博士は何かの歌を口ずさみ始める。隠し部屋の奥にはたくさんの人間の死体やバラバラになっている肉体の破片がある。エイブラハムは博士に対して死体の正体を訪ね、それがサスキアの館の客だという情報を聞き出す。女に乱暴した客だからそうなって当然だという博士だが、エイブラハムは「お前には日光がもったいない」と静かに言い、隠し部屋にあった手術台に彼を縛り付ける。そして、家の中にあった手頃な箱(宝箱のような形状の箱)をもって手術台のもとに戻ってくる。
回復力のあるストリゴイでも、手足だけは生え変わらない。そう言ってエイブラハムは解剖を始める。
そして解剖の結果、手足を切り落とされた博士は、体をばたつかせている。

ヴァシリーはストリゴイを追い続けている。そして彼は、ストリゴイが大量にいる巣を見つけ出す。地上に出るも、そこはなんと、セントラルパークだった。

ヴァシリーはジェラルドとフランクのもとを訪れ、セントラルパークの下に巣があると語る。ストリゴイは自分で地下道に穴を開けて抜け道を増やし、安全エリアに侵入して人々を襲っていたのだ。

エフとダッチはマイクロ波照射テストをストリゴイに行う。一時的にIQが下がったように感じられるスゴリゴイだが、すぐに元に戻ってしまう。進化の早い彼らは即座に妨害電波を回避する方法を見つけたのだ。

ダッチとエフは反省しながらまた酒を飲む。エフはひどく落ち込んでいる。ダッチはエフを励まし、その不器用さに微笑むエフ。

エイブラハムとクインランは、エジプトのハンターによって長老が石棺に入れられたことを確信する。だが、エイブラハムもかつて同じようなことをしていた。彼は長老ではなく特別なストリゴイだったが、人間の頃からサイコパスだったと彼は語る。

1972年 北海

エイブラハムは鎖で縛った箱を海に捨てる。
「何が入ってるんだ」
「狂犬病の犬だ」
箱はガタガタと動いている。

何十年もあの記憶を消そうとしてきたエイブラハム。だが、そのおかげで真実がわかった。破壊ではなく、幽閉がマスターを葬るために最善の方法なのだとクインランも確信した。銀で赤い虫の動きを封じ、鉛で通信を遮断する。
だから、マスターは常日頃から姿を隠しているのだ。
彼を倒す方法はわかったが、居場所がわからない。今、どんな姿をしているのかも。
「だが、それを探り出せる人間が1人だけいる」
エイブラハムは酒を煽る。

マンハッタン
西15丁目

エイブラハムのもとにやってきたのは車イスにのったパーマーだ。彼はかなりやつれている。白い血の精製法は教えないが、自分が作ったものを一服分渡すというエイブラハム。その代わりに、マスターの現在の姿を教えろと条件を出す。
だが、パーマーはボリバルの姿を失ったことすら知らない。エイブラハムは彼が信用を失ったことを悟るが、パーマーは彼にすがる。
「新しい同盟に」
手を差し出すパーマー。エイブラハムはさんざん悩み、その手をつかむ。

感想

・エイブラハムの思い出回。それにしても、なんとむごい処刑法なのでありましょうか。手足をもいで箱に入れて海に沈めるが、死にはしないというむごさ。
・やっとマスターの処刑方法が見つかったのですが、それが果たして成功するか?
・パーマーと同盟を結んだエイブラハム。しかし、パーマーの真意とは?にしても、ホントにおじいちゃん2人のヨロヨロ演技にドキドキさせられてしまいます。