「ウォーキング・デッド」シーズン7・第11話「自我を失い」のネタバレ

wds71

今回はユージーン回です。ダリルと入れ替わるようにニーガンに囚われてしまった彼。しかし、彼はダリルとは違った立ち回りを見せることになります。
完全にユージーンだけの回というのではなく、ドワイトのエピソードも入っています!

第11話 自我を失い(Hostiles and Calamities)

ニーガンに銃弾を製造したことが知られたユージーンは救世主に囚われてしまった。ひどく怯えていた彼だが、逆に手厚くもてなされニーガンの妻たちの接待まで受ける。ダリルが逃げ出したことで監督役のドワイトは罰を受け再び独房に入れられていた。ダリルが姿を消したあとに今はニーガンの妻でドワイトの元妻のシェリーもいなくなっていることが判明したのだ。シェリーの行き先がわかるというドワイトに連れ戻すよう命令が下る。
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ネタバレ

足元に落ちているサンドイッチ。そのすぐそばに死体が倒れている。救世主の部下たちがそれを見つめている。そこにドワイトがやってきて、光景に驚く。
ニーガンが戻ってくる。頭に袋をかぶせたユージーンを連れて。
ドワイトが自室に戻ると、ダリルによって部屋は荒らされている。手書きのメモを見つける彼。
ユージーンはひたすら泣いている。「私には無理だ……」怯えている彼だが、ユージーンが連れてこられた部屋は、素晴らしいものだった。冷蔵庫やテレビ、ベッドもある。困惑する彼。「ここが家よ」ユージーンには特別待遇が与えられるようだ。図書館があることにも驚く彼。食事も好きなものを用意してもらえる。
何出も用意してもらえると聞き、「ロブスター」と言うユージーン。「あるわけないでしょ!」とつっこまれ、トマトパスタを所望する彼。ピクルスやポテトチップスについても細かく尋ねる。
ユージーンを案内していた女性が出て行き、彼はこっそり鍵を閉める。冷蔵庫にはビールや調味料があるし、レコードもある。
「♪何も不自由ない暮らし」
ダリルを苦しめたあの曲が流れだす。

ドワイトは、ダリルの独房に差し込まれた「今だ、行け」のメモを見ている。と、そこにニーガンの部下たちがなだれ込んできて、彼をボコボコに殴る。それをドアから、ニーガンが見ている。

独房に入れられているドワイト。外にいるニーガンから、シェリーが消えたことが明かされる。ドワイトは元妻(現在はニーガンの妻だが)のシェリーと組み、ダリルを逃がしたのではないかと思われている。
「シェリーじゃない」という彼だが、「お前か?」と逆に尋ねられる。
「お前は誰だ?」
「俺はニーガンだ」
扉が開かれる。ニーガンはダリルが感情的になりやすいことを指摘し、家に戻って準備を整え、ニーガンやドワイトを殺しに戻ってくると思っている。そして、彼はドワイトにシェリーを探しに行かせると断言する。

ドワイトは医師に、額の傷を縫ってもらう。親切な医師はドワイトとシェリーに同情しているが、シェリーやダリルを逃がしたと確信している。
「夫の命を救うためにニーガンと結婚した。そんな人はここに、似合わない」

ドワイトは自室で魚の置物の中に隠していたタバコを吸おうとするが、口紅のついたタバコが混じっていることに気が付く。そして、拠点を出て行く。殺された人間の血だまりがまだそこに残っている。

ユージーンは拠点を案内されている。ユージーンたちより下の者たちはポイント階級で生活しているのだ。
「欲しいモノは手に入れな」
固辞する彼に、ピクルスの瓶を渡すニーガンの部下。

彼はニーガンの元へ連れていかれる。ニーガンはユージーンの価値について考えているようだ。
ユージーンは自分が博士号を持っている研究家だと言う。と、その瞬間に塀にくくりつけられているウォーカーから腸が零れ落ちる。「ウォーカーをあのまま立たせておくには?」という問いに、彼は金属でウォーカーを包み、そのまま壁に固定すべきだと主張する。ニーガンはその考えを褒める。
「契約金を払わなきゃ」というニーガンに、「ピクルスで十分だ」と言うユージーン。
ニーガンは自分の妻たちを部屋に送ってやるという(だが、体の関係を持つことは許されない)。
ニーガンのもとから立ち去るユージーンだが、かすかに微笑む。

女性たちがいても、テレビゲームをしているユージーン。アンバーは荒れて酒を飲んでいるが、フランキーという女性ともう1人はユージーンの手元を見つめている。
彼は女性たちに敬意を払うが、ヒトゲノムについて聞かれてモドモドし、「難しすぎて君たちには理解できない」と主張する。爆弾が作れるかどうか聞かれた彼は、家庭用の雑貨で作れると答える。

さっそく実演するユージーン。
それを見た彼女たちは、「私たちは味方よ」と意味ありげに囁く。

ドワイトは自分たちの家に戻ってくる。荒れ果てているが、そこにはドワイトとシェリーの写真が残っている。ドワイトはシェリーの書いたメモと、ダリルへのメモを見比べて、同じ人物が書いたものと確信する。彼女の書き置きを見つけるドワイト。シェリーは自分を守るためにドワイトが人殺しになったことを責めていたのだ。
「外では生きられないけど、あなたは間違ってた。あそこは地獄よ。あそこにいるなら、死を選ぶ」
そして、ドワイトにももとに戻ってほしいと願っている。
彼は煙草を吸おうとするが、彼女の口紅がついたものしか残っていない。部屋に残されていた指輪(シェリーがニーガンに与えられたもの)をタバコの箱に戻し、3つの指輪を持ち帰る。
シェリーはもしこういう機会があれば、彼にビールとプレッツェルを持ってきてほしいと言っていた。きっと忘れているでしょうねという彼女だが、ドワイトは約束通り、ビールとプレッツェルを持ってきていた。それを置いていく彼。

ユージーンのもとをまた訪ねてくる妻たち。
彼女たちは、アンバーが酔って泣いていると話す。彼女はニーガンの妻に志願していなかったが、母が病気で仕方なかったのだ。耐えられると思っていたが、違った。それを終わらせてほしいという妻たち。
「セラピーとか受けられないの?」というユージーンだが、即座に却下される。自殺用の薬を作ってほしいと言われる彼。
「あなたは善人だとわかる。善人は残り少ない」
「私は善人じゃない」
「どっちにしろ、彼女は自殺する」
2つ薬を作ってほしいという妻たち。無痛で死に至る薬を作ると約束するユージーン。

薬の材料を入手しようとするユージーンだが、行列は短くならない。彼はしびれを切らし、そのまま横入りして嘘をつき、物品を大量に手に入れる。そして、自室で薬を作り続ける。

ドワイトは医師のもとで、ケガの具合を見てもらう。彼はシェリーを殺したと嘘をつく。医師は彼に優しく接する。

ニーガンの集会。厳かな雰囲気のなか、ドワイトは焼けたアイロンを用意している。ニーガンは笑いながら、ある人物を指名する。それは、医師だ。
彼の机から、シェリーが書いた「さようなら、ハニー」というメモが見つかったのだ。それはドワイトが仕込んだものだった。ニーガンは、シェリーがもし生きていたらドワイトのもう片方の顔を訳し、シェリーも殺すという。だが、ドワイトは嘘をつく理由がない。だから、医師がシェリーと共謀しているのに違いないのだ。
医師の顔をアイロンで焼こうとするニーガン。ユージーンは顔をそむけるが、無理やりそっちを向かされる。その恐怖で自白する医師(もちろん彼はやっていない)。その直後に殺され、燃やされてしまう医師。知らんぷりをするドワイトを、ユージーンが睨んでいる。

テレビゲームしているユージーン。ニーガンの妻たちがやってくるが、薬は渡さないと明言する。彼女たちはニーガンにそれを使おうとしているからだ。仲間を殺されたくせにと罵られるが、ユージーンは自分たちも30人ニーガンの仲間を殺した、お互い様だと言う。脅しをかける妻たちだが、ユージーンは屈しない。「あんたは臆病者よ!」彼女たちは部屋を出て行く。

彼の部屋には、物資の中から横取りした人形がある。その横にあるピクルスの瓶から、ピクルスを取り出して食べるユージーン。ニーガンがやってくる。
「誰でも関係するわけじゃないし、手加減もしない。もう怖がる必要はない。1つだけ質問に答えろ。お前は誰だ?」
「私はニーガンだ」
くい気味でユージーンはそう答える。

塀にウォーカーを溶接している人間たちに指示をしているユージーン。そこにドワイトが来る。
ユージーンは彼に向かって呟く。
「俺はユージーン。君はドワイト。僕たちはニーガンだ」

感想

・抵抗し続けたダリルと、立場を受け入れてうまく立ち回るユージーン。だが、ユージーンはニーガンの内部に踏み込んで、組織を探ろうとしているのか?
・ユージーンはとぼけた会話をさせたら1番面白い。しょうもないやりとりがいいですね。
・ドワイトやニーガンの妻たちの中には、常に何かがくすぶっているよう。彼らの気持ちがいつか決壊するのだろうか?
・医師が意外とちょこちょこ目立っていたので気になっていたのですが、まさか殺されるとは……!
・次回はロジータ回なのかな?