「ライト/オフ」

lightoff

2016年の映画「ライト/オフ」。製作は「SAW」のジェームズ・ワンです。
ずーっとクリステン・スチュワートだと思ってみていて、アメブロの方にもそう書いたら間違っていた……主演はテリーサ・パーマーさんです。「ウォーム・ボディーズ」でゾンビ青年とイチャこいてたヒロインですが、なんと既に30代だった。20代前半かと思ったからびびったわ。
・暗闇でしか襲ってこない幽霊
・その正体は、精神病の母と関連があるようで……?
・家族と自分を守るため、主人公が奔走する!

デヴィッド・F・サンドバーグ監督が2013年にネットで発表し話題となった短編動画を、「死霊館」のジェームズ・ワン製作の下、サンドバーグ監督自らの手で長編化したサスペンス・ホラー。電気を消すと姿を見せる謎の存在によって恐怖のどん底へとたたき落とされる主人公姉弟の運命を描く。主演はテリーサ・パーマー、共演にガブリエル・ベイトマン、ビリー・バーク、マリア・ベロ。
実家を出てひとり暮らしをしていたレベッカは、怯える弟から“電気を消すと、何かが来る”と悩みを打ち明けられる。にわかには信じがたい話だったが、レベッカには心当たりがあった。彼女が家を出た理由も、その何かだったのだ。弟も苦しめられていると知り、今度は逃げずにその正体を突き止めようと決意したレベッカ。いくつもの照明を用意して、いざ実家に乗り込んだ彼女は、やがて母ソフィーの恐ろしい秘密と向き合うことになるのだったが…。

http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=357137

登場人物

レベッカ:主人公。既に家を出ており、母と折り合いが悪い。
ブレッド:レベッカの彼氏。チャラめの外観だが、正論しかいわない。基本的に役立たずである。
ソフィー:レベッカの母。長い間精神病に悩んでいる。見えない何かと会話するクセがある。
マーティン:レベッカの幼い弟。母の言動に苦しめられている。
ポール:ソフィーの現在の夫。早々と霊に殺される。

ネタバレ

lightoff1

職場のテレビ電話で会話をするポールとマーティン。「ママ、ずっとひとりごといってるよ」という息子を案じる父。事務所にいるアシスタントの女性は、不思議な気配に身震いする。
ポールは帰宅しようとするが、暗闇に足を踏み入れた途端、何かに襲われる!それはツメの長い女のように見える。対抗しようとするポールだが、停電が起こり、電気がつくと彼は死んでいる。

家でイチャイチャしているレベッカとブレッド。彼はレベッカに夢中だが、彼女は壁を作っているようだ。
マーティンは暗闇でひとりごとを言う母に怯えている。
家で眠れないというマーティンは、学校を通じてレベッカを呼び出す。一度は実家に帰るものの、弟を家に連れ帰ろうとするレベッカに反対するブレッド。児童福祉局に連絡すべきだし、レベッカはただ母を傷つけたいだけだという。

夜。レベッカの部屋に何かがいるが、ライトをつけた瞬間に消える。

朝。児童福祉局の女性が来て、マーティンを家に戻すように言う。弟は連れていかれるが、レベッカは床に刻まれた「ダイアナ」という名前を見つける。

実家に忍び込むレベッカは、ダイアナという人物について調べる。彼女は母が幼いころに入っていた精神病棟にいた女の子であり、光を苦手としていた少女だった。暴力的で母に固執し、光療法を受けている途中で焼失してしまったということがわかる(日光に当たったら燃えカスになったという謎設定)。
レベッカは、昔、両親と自分の絵に何者かがダイアナを書き加え、父を塗りつぶしていたことを思い出す。

レベッカは霊と遭遇するが「関わるな、出ていけ」「二度とソフィーは離さない」と持ち上げられ、天井にこすりつけられそうになる。逃げるレベッカ。
マーティンは元気になった母を見て喜ぶが、「今日は3人でゆっくりしましょう」と言い出す母に凍る。3人目とは誰なのか?ソフィーは相変わらず、電気を消してダイアナと会話をしている。
結局、ダイアナに脅かされたマーティンは逃げてレベッカに助けを求める。レベッカは、自分もかつて同じ経験をしたことから「あんたを信じるよ」と弟を支持する。

レベッカが独自に調べた調査では、ダイアナは、地下室に閉じ込められており発見された時には13歳だった。閉じ込めていた父は自殺していた。彼女は人の頭に入り込んで、性格を変える力があった。だから、ソフィーもダイアナに影響されているのだ。姉弟は、ダイアナを追っ払いたい。
「ダイアナは邪魔をする。パパがやろうとしていたことだから」
だが、誰かがやってくる。ベッドの下に引きずり込まれそうになるマーティン。

レベッカはマーティンを連れ、ブレッドと共にソフィーのもとを訪れる。相変わらずのソフィーにレベッカはイライラするが、マーティンは母を見捨てない。結局、彼らは実家に泊まることにする。ブレッドは「俺は逃げないから」「これからも頼れよ」とレベッカに愛を囁く。

母と和解するレベッカ。だが、そっと渡されたメモには「助けて」と書かれていた。ソフィーはやはり、ダイアナに支配されていたのだ。

ブレッドは庭をうろつき、レベッカもマーティンも家をウロウロしている。マーティンはダイアナに襲われるが、ろうそくで撃退する(停電にはできるが、ろうそくを吹き消してはこない。なぜだ)。地下室で合流した姉弟だが、落ちたブレーカーを戻そうと必死だ。だが、地下室に閉じ込められてしまう。
ブレッドはダイアナに襲われ、スマートフォンの明かりで撃退するも、それを踏み割られてしまう。ブレッドはなんとか車まで逃げ、そのままどこかに行ってしまう(逃げないと言っていたのに……)。

地下室にあったブラックライトで、さらなる光源を探すレベッカ。ここで、ブラックライトならダイアナの姿を見られるとわかる。「病院と同じ、暗闇の中に閉じ込められている」「私からソフィーを、皆が取り上げようとする。父親と一緒」「皆がダイアナを忘れている」という文字が浮かび上がる。
地下室にはマネキンがおかれているが(なぜ?)そこにダイアナが混じっていた。
振り返ったらダイアナ!という展開を経て、姉弟は再び合流し、脱出を試みる。
だが、ママに助けを求める姉弟。ブレッドが読んできた警察官が家の中に入ってくるが、次々殺される。マーティンをブレッドに預け、レベッカはソフィーを救うために家の中に戻る。

「出ていけ~!父親と同じように死にたいのか~!」
ダイアナは荒れ狂うが、ソフィーは突然「私の頭の中にダイアナがいる!だから、私が死ねばダイアナも消える!」という超論理を展開し、そのまま自殺。ダイアナは消えてしまう。

警察以外に救急車も来て、レベッカとブレッド、マーティンを保護している。
「これからは、ずっと一緒よ」

感想

・ズコー!という言葉がこれほど似合うオチがあるでしょうか。役立たずの警察はホラーのデフォルトとしても、私の想像が作り出したのよ!というわけでもないのに自殺して消える幽霊って何なんだ。
・ブレッドが有能なのか無能なのか謎。「警察を呼びに行く」って有能だけど、ホラーとしては一緒に戦ってほしいものです。あと、パン食べたくなる名前ね(綴り違うんだろうけど)
・弟もかわいいんだけど、なぜ配置されたのかよくわからない。姉、sさほど弟守ってないし。
・ブラックライトのくだりはなんとなく、「エスター」を思い出した。
・全体的に物足りないもの:幽霊の造形のオリジナリティ(正直、デル・トロの「MAMA」の焼き直しに見える)、ダイアナが生まれた背景、死んだ理由、姉と母が諍いした理由、姉と弟の関係性、ブレッドの正体(名前以外何している人なのかも説明なし。ヒモ?)、闇の中で襲われちゃう!という恐怖を煽る演出。あと、おっぱいも尻も足もシャワーシーンもないです。