「ウェイワード・パインズ」シーズン2・第2話のネタバレ

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第2話 若き独裁者(Blood Harvest )

いったんはベンたちと一緒にフェンスの外へ出されたテオだが、アビーの襲撃で負傷したケリーの手術のため、再び街へ連れ戻される。そこでテオは妻のレベッカと再会を果たし、ジェイソンからウェイワード・パインズの真実を聞き出すが、受け入れることができずにいた。一方、街の食料不足は深刻を極めており、ジェイソンはCJに相談のうえ、フェンスの外で栽培している作物の収穫作業に着手することを決める。
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ネタバレ

「いったい誰が、こんな冒険に参加する?
旅の末に行きつく未来では街の再建だけでなく
人類の復活が課せられている
我々は有能で最高の人材を選ぶべきか?
答えはノーだ
彼らのせいでこの惑星は壊れかけた
そこで我々が選んだのは農業従事者や教師、
医師や景観など
労働とは何かを知る者たちだ
仕事は山積みだったからね
だが掟を破ったものには容赦はしない
公衆の面前で責任を取ることになる」

住人たちはピルチャーが語り続ける映像を見ている。ジェイソンとケリーも、モニターでそれを見ている。
と、ジェイソンはモニターを切り替えると、テオの乗っていた車が襲われているのが見える。壁を襲撃するアビーたちも視界に入る。

その映像は学校にも、住人たちの集会所にも流れている。ジェイソンはマリオを呼び、アビーたちの映像を見せる。アビーは壁にぶつかって死んだ仲間たちを踏み台にして、壁を越えようとしている。ジェイソンは何が起きているか確かめようと言う。住民たちは不安でざわめいている。レベッカは配信中止された映像の続きを見せるように懇願するが、兵士たちに行く手を阻まれる。

テオやベンの乗った車が、アビーたちに襲撃されている。しかし、多くのアビーは壁を越えることに夢中になっている。ザンダーはアビーに引きずられて去っていく。
壁に集まる兵士たち。塀の内側からアビーを殺そうとするが、飛び込んできたアビーにケリーが襲われ、重傷を負う。投げ込まれた手榴弾で散っていくアビー。ケリーは腹を裂かれたのか、血が止まらない。ジェイソンは彼女にかけより、病院に運ぶ。

テオは森の中に身を潜めている。

ケリーが運ばれた病院では、「これほどまでに重症の患者は初めて」と語る医師(白衣を着た少年)がおろおろしている。ジェイソンから支持を受けたマリオは、テオを探しに行くようだ。

テオはアビーに襲われ、逃げている。迎えに来た軍の車に走り込むテオ。彼らはまた、街の中に戻っていく。

病院のジェイソンのもとに連れてこられたテオ。ジェイソンはケリーを救ってくれと懇願するが、テオはそれを遮る。
「俺の質問に答えろ」
「今は…」
「質問に答えろ!妻はどこだ」
「今は手術が先だ」
「君が答えるまで、俺は何もしない」
マリオがテオに銃をつきつける。車イスのメーガンも、それを見ている。
「死にたいのか?あなたも奥さんも僕たち全員が死ぬことになる。何も知らないだろ」
「だったら、君が執刀するか?それとも妊娠中の少女か?妻をここへ呼んで事情をすべて説明しろ。さあ」

テオのもとに、妻のレベッカが連れてこられる。執刀を迫るジェイソンだが、先に状況説明を求めるテオ。レベッカとジェイソンは顔を見合わせる。ジェイソンは説明しようとしなかったが、ついに根負けして語る。
テオは拉致され、2000年は眠らされた。環境破壊が進んで人間は死滅し、アビーが地球を支配している。
だが、テオはそれを嘘だと思い、暴れる。レベッカはテオに、ケリーを救うように懇願する。

ケリーは目を覚ます。枕元にはジェイソンがおり、優しく彼女を見守っている。ケリーはアビーのこと、食料のことを心配しているが、ジェイソンはなだめて眠るように言う。ジェイソンはケリーにだけ優しい。

レベッカは家にテオを連れて戻る。「イェドリン」と郵便ポストに書かれているのが見える。レベッカは慣れたように家で冷蔵庫を調べ、配給について語る。徐々に配給量が減っていること、そのせいで反乱がおきたこと、だが現在は食料が確保できると言われている。
テオはまたジェイソンの話を信じていない。だが、レベッカはそれをなだめる。
テオはレベッカの落ち着いた態度を不審がるが、彼女の口から、レベッカは既に3年ほどこの街に住んでいるということが語られる。

マリオがある小屋を訪れる。そこで穀物を調べているのが、ミッチャム(※新キャラ)だ。マリオは、ミッチャムに会議に出るように求めに来たのだ。彼は、ジェイソンがピルチャーのように彼らを“正しい道”に導くとは信じていないようだ。むしろ、今の街の在り方を好んでいないようにすら見える。

司令室。ミッチャム、ジェイソン、マリオ、メーガンがいる。収穫が遅れていることが、ミッチャムからジェイソンに語られる。アビーが自らを犠牲にしながら、壁の中に侵入しようしたことについても語る彼ら。実は、畑は壁の外にあるのだ。壁の内側は、土が化学変化してしまい、作物ができなくなってしまっている。収穫中に安全が確保できれば、収穫できるかもしれない。だが、どうやってミッチャムの収穫を護衛するのか?
火を使おうというマリオだが、ミッチャムは反対する。火は統制できない。
「アビーが変化するなら、僕等も変化しないと。これからはもっと強気で行こう」
ジェイソンは宣言する。

テオは今の状況が信じられない。レベッカは、テオに生き残る方法を探そうというが、テオはこれが夢だと思う。レベッカは夫を叩き、その痛みから現実だと悟らせる。そして優しくキスをする。
「テオ、これは現実よ」
そこに誰かがやってきて、扉を叩く。
レベッカの友人のナンシーと息子のドレイクがやってきたのだ。彼女は、息子の診察を頼みに来たようだ。テオは自分が医師かと聞かれ、頷く。

テオは病院に足を運んでいる。レベッカは家の窓から、アイスクリームカーがウェイワード・パインズ特有の朝の挨拶を放送しているのを見る。
ある部屋に入るテオ。ドアには、彼の名前のプレートがかけられている。部屋の中のピルチャーの写真を捨てるテオに、誰かが迫る。アーリーン(シーズン1で、イーサンの勤めていた保安官事務所で事務をしていた女性。ジェイソンの襲撃を受けるも、生き残った)だ。彼女は現在、この病院で受付をしているらしい。
夜、アーリーンを目撃したというテオ。彼女はある“メンテナンス”を受けていたという。それを受けると、体が楽になると言うのだ。彼女の様子はどこかおかしいようにも見える。そこに、彼の部下になるらしい医師たちが、テオを迎えに来る。患者たちが来たようだ。テオは、自分の名前が入った白衣を手に取り、出ていく。

レベッカは、ある店に入っていく。「ウェイワード美容室」と書かれた店に入り、彼女は上着を脱いで準備をする。と、店の中に誰かがいる。テレサ(※ベンの母で、シーズン1の主人公・イーサンの妻)だ。彼女は、ベンが壁の外に出て行方不明になったことを相談しに来る。テレサは、ベンを救うためにテオと話をしたいと求めるが、レベッカは難色を示す。だが、テレサは「失った人を再び取り戻した」レベッカに協力を求める。

メーガンは、学校でアビーの死体を子供たちに見せている。メーガンは現在、教師ではなくアビーの研究を監督する立場のようだ。彼女は子供たちに質問を募るが、1人が「折り重なったアビー(壁を越えようとしたアビー)」について聞こうとする。だが、メーガンはアビーもこりたはずだ、もう襲われないはずと語り、ジェイソンとピルチャーへの信仰心を芽生えさせるような演説を続ける。

ナンシーとドレイクの診療をしているテオ。ドレイクは栄養失調のようだ。ビタミン剤などは限られているし、スタッフも足らない。
様子を見に来たジェイソンに、やっていることがムチャクチャだといい、独裁政権を批判するテオ。明らかに反発し合う2人だが、テオは自分の代わりがいないということをもう知っており、大きな態度もとるようになる。

イライラするジェイソンをなだめるケリー。唯一の医師はこれから頼りにされるだろうと推測するケリーは、彼をうまく統括すべきだと言う。しかし、ジェイソンは独裁政治を変えるつもりはない。1人が管理するからこそ、ウェイワード・パインズは続いてきたのだ。しかし、ケリーは自分の命を救ってくれたのは彼であるし、自分たちが死んだらこの街が終わるとわかっている。だからこそ、テオを利用しなければいけない。ジェイソンは複雑だ。

テオは街を散歩している。「マコニグル」という店は改修中だ。
少女に声をかけられるテオ。その子はルーシーと名乗り、レベッカの下で働いていると語る。テオは美容院を見つめる。

帰宅したテオは、建築士だった妻が美容院をやっていることに驚きを隠さない。
「生き残るためには妥協が必要」というレベッカ。だが、テオは仕事が生きがいだった妻の変化に何か秘密があるのではと思う。
通りのアイスクリーム店。その店の名前が、レベッカの尊敬する建築学の教授と同じものだったことに気が付くテオ。「君が建てたのか?」というテオに、レベッカは「深く考えすぎ、考えてもムダ」という妻。2年前に燃えた店を再建する際に、名前を決めさせてもらっただけだというのだ。
だが、それは真実だろうか?

ミッチャムは、兵士たちに指示を出している。狙撃手や火炎放射器を使う予定のようだが、アビーが本当に火を怖がるのかは謎だ。収穫に失敗すれば、街の人たちは飢え死にするだろう。

ミッチャムと兵士たちは、夜、塀の外に車で出ていく。襲ってくるアビーを火炎放射器で焼く兵士たち。アビーは火を恐れて逃げていく。急いで収穫をする兵士たち。トウモロコシを集めているある男に、何かが飛びかかる。ベンだ。助けてくれという彼を置いて、走り去ろうとする兵士。
「俺も第一世代だ!」
ベンは叫びながら追いかける。車は走っていってしまう。塀の中に車は入り、ベンは間に合わない。監視カメラに語り掛けるベン。「遺言だ」と宣言しながら。ベンは母に感謝と謝罪を述べているが、それはジェイソンにも届いている。「これで、皆がお前の正体に気付くといいが」立てつづけにジェイソンを罵るベンだが、そこまで聞いた彼はモニターの電源は落としてしまう。

テレサはバーで、兵士たちに、ベンのことを見なかったか聞いて回る。マリオを見つけ、「第一世代同士が傷つけあうことは禁止されている」ルールをあげながら、情報を聞き出そうとしているテレサ。そのそばには、ベンを見捨てた兵士もいる。
テレサもジェイソンの暴走に苛立ちを隠さない。ベンを助けてくれと声を荒げる彼女を、兵士たちは追い出す。
だが、ベンを見捨てた兵士は、テレサの言うことももっともだと思っている。マリオは彼をいさめるが、ジェイソンにベンを助けるように提案しても、却下されるだけだとわかっている。兵士たちの間でも、ジェイソンに対する微妙な感情が芽生えているのだ。マリオは立ち上がり、一部の兵士を連れて店を後にする。

ケリーの診察をしているテオ。彼女は仕事に戻ろうとしている。テオは、ケリーを通じてジェイソンを説得しようと試みる。だが、街の仕組みを知りたいというテオを、ケリーは自分たちに任せていればいいとはねつける。

ケリーは帰宅し、ジェイソンと食事をとろうとする。ケリーはベンに対するジェイソンの仕打ちを責めるが、ジェイソンは彼を追放しただけで、傷付けたのはアビーだと言う。ベンは厳密には街の生まれではないから第一世代ではないというジェイソンに、ケリーは自分もそうだ(ケリーは第一世代ではなく、保存されていた人間であったらしい)と言い返す。ジェイソンは慌てて彼女をフォローして、キスをする。
「君は僕のものだ」

トウモロコシ畑に潜むベン。何かがカサカサと動く。霧の中。
「マリオ、お前か?」
それはザンダーの声だ。

テレサは、家の中に閉じ込められているが「ベンはどこ!?」と叫び続けている。

隠れているベン。ザンダーの声の方向から、アビーが走りこんでくる。
「ごめん、パパ」
アビーに組み敷かれるベン。3体のアビーが彼に襲いかかる。

レベッカは料理をしている。テオはリビングにやってきて、頭を抱えている。
「感染症なんて、専門じゃない。自分で赤ん坊を取り上げたこともない。骨折も久しく見てない」
落ち込むテオを、妻は慰める。昔話をしながら。レベッカは、家庭を顧みなかった夫がそばにいることを「今は」喜んでいる。

カメラで監視しているジェイソン。ケリーがやってくる。
どこにもアビーがいない。消えたのだ。ジェイソンはニコニコする。

だが、アビーはまだ存在している。フェンスに牙を剥き、どこかへ走り去る1体のアビー。彼らは何を考えているのだろうか。

感想

・新キャラクターのミッチャム、そしてルーシーとフランク兄妹が登場しました。

・ベンはどうなったのか!?(まあ、なんとなく死んでいないだろうことはわかるけど)
・ザンダーはもしかしてゾンビに……??なんて感じの展開であります。
・アビーはなぜ消えたのか?それにしても、最近アビーみたいなルックスのモンスター映画多いですよね。
・ミッチャムはシニカルでいいキャラですね。
・テオのまわりは謎が多すぎると思う。