「ゾンビスクール!」

zombieschool

2014年の映画「ゾンビスクール!」を見ました。イライジャ・ウッドが製作にも関わっていて、主演も務めています。この映画が、やっぱりミョーに面白い。イライジャ・ウッドってやっぱり、面白い役者だよなあと思う。「マニアック」もおすすめです。
個性の濃すぎるダメ教師たちが集まって、サバイバルするというお話なのですが、まぁゾンビキッズたちが怖いこと怖いこと。

あらすじ

田舎の小学校を舞台に、凶暴なゾンビと化した子どもたちと教師たちの情け容赦ない全面戦争を、過激なブラック・ユーモアとハードなバイオレンス描写で描いた異色のゾンビ・コメディ。主演は「ロード・オブ・ザ・リング」「マニアック」のイライジャ・ウッド、共演にレイン・ウィルソン、アリソン・ピル。「ソウ」シリーズのリー・ワネルと「Glee」シリーズのイアン・ブレナンが脚本を手がけ、これがデビューのコンビ、ジョナサン・マイロット&キャリー・マーニオンが監督した。
小説家の夢破れニューヨークから故郷に舞い戻ったクリント。母校の小学校で臨時教員となるが、給食のチキンナゲットを食べた女子生徒が、なんとゾンビになってしまった。そして彼女に襲われた生徒たちが次々とゾンビ化し、集団で大人たちも襲い始めたのだった。クリントはじめわずかに生き残った教師たちは、自らの生存を懸け、獰猛なキッズゾンビたちに戦いを挑むのだったが…。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=354726

登場人物

クリント:小説家を夢見る臨時教師。
ルーシー:クリントの同級生。元カノではない。
ウェイド:ルーシーの恋人。体育教師であり、みんなのリーダー的な存在でもある。
ダグ:会話ベタ。ちょっぴり頭がおかしいが、知能は高い。
トレイシー:オネエ教師。
レベッカ:神経質なフェミニスト。
リック:警備担当。お薬でブットビ続けている。(ちなみに「LOST」のデブちん)

ネタバレ

zombieschool1

鶏肉加工のシーンがOP。鶏の首や、鶏肉におしっこするハエの映像。チキンナゲットができて、それを女の子が頬張る。

小説家を目指しているクリントだが、ママに小説をこきおろされて落ち込む。臨時教師として採用された彼は、小学校に向かう。クソガキ、過保護なママ、ませている女の子、口が達者な少女。クリントは翻弄される。

チキンナゲットを食べていた少女は、肌にブツブツができていて具合が悪そうだ。彼女は不良のペイトリオットにいじめられている。クリントの授業が始まるが、こっそり彼女の髪の毛を引っ張るペイトリオット。だが、髪の毛が引っこ抜け、ペイトリオットは少女に耳を齧られてしまう。そして少女は教室外に逃げる。

警備のリックは、お薬をキメている。

ペイトリオットの子分の少年は、少女を追いかけて文句を言う。だが、逆に引っかかれてしまう。すぐに発症した少年は、校庭にいる子供たちを引っかいてまわる。ゾンビと化した子供たちに囲まれる大人。あっという間に、教師はかじられてしまう。
それを助けようとした副校長も、外に出て子供たちにふりまわされ、ちぎられて食われてしまう。校長室にペイトリオットは侵入して、職員の女性を食べてしまう。

zombieschool3

校庭では血の海が広がっている。ウェイドはギリギリ職員の休憩室に逃げ込んで助かるが、電話線は切られ、携帯電話は手元になく(校長が教師の携帯も預かっている)、逃げられない。だが、通報があったのか、警察官がやってくる。しかしながら外に出た少女に警官も噛まれ、指を食いちぎられた警官はパニックになる。パトカーで逃げようとするが、後部座席に隠れていた少女に食べられてしまう警官。

休憩室にもペイトリオットが侵入するが、襲った勢いで女性教師と共にロッカーに突っ込んでしまう。そのまま、ロッカーを放置して逃げる教師たち。子供たちが追いかけてくる。唯一感染していない子供・カルヴィンを見つけ、一緒に逃げる教師たち。

zombieschool4

彼らは音楽室にいったん隠れる。
なぜこのようなことになったのか?元凶はシェリーという少女だ。ペイトリオットはその頃、携帯電話を破壊し続けている。ウェイドとクリントは敵対するが、そっと様子を見てくるという彼に「あぁ~?そっと見てくる?ホビットかよ?」とウェイドは悪態をつく。
ルーシーはそれをなだめ、親が来る時間までとりあえず待機したらいいと提案する。
だが、クリントは突然具合を悪くして、吐き戻す。彼は感染しているのか?隔離されることになるクリント。

だが、ダグが彼を調べ、ウイルス性胃腸炎なだけだと判断する(手袋をしたつもりでしていないというギャグもある)。クリントは感染していないのだ。

子供たちは血まみれの遊具や靭帯で遊ぶ。自転車にくくりつけた指は、タイヤが回転するたびにリズムを奏で、首をくくりつけてボールのようにした遊具で遊ぶゾンビもいる。目玉でビー玉遊びをする子もいる。

そこにPTA会長が子供を迎えに来るが、気付かずに子どもを車に乗せてしまい、電話中に赤ちゃんを食べられてしまう。もちろん、本人も食べられてしまう。

教師を見つけて襲ってくる子供ゾンビ(パルクールみたいに飛んできます)。一応、ゾンビではない女の子、タマラちゃんを助けながら、また逃げる教師たち。ゾンビたちは飛び跳ねて襲ってくる。

逃げ込んだ講堂で、消火器で頭を砕いた子供ゾンビの脳を解剖するダグ。脳を取りだす。

リックは、ラリってキリンとおしゃべりをしている。

ウェイドはクリントとルーシーがいい感じなのではないか?と思っている。彼は何もなければ、今日プロポーズするつもりだった。だが、その話の最中にダグは脳を持ってくる。彼は感染者とそうでない者の境界線を見つけたのだ。アンドロゲンというホルモンが関係している、というダグ。つまり、月経が訪れたタマラは引っかかれても感染しなかった。つまり、思春期前の生徒しか感染しないのだ。

と、ここで停電する。しかもカルヴィンは糖尿病だが、突然倒れてしまう。カルヴィンのために、スナック菓子が必要だ。と、ボイラー室から音がする。そこには日本人らしき守衛・ハタチがいて、お菓子を探している彼らに海苔をくれる。

彼らは襲われ、ボイラー室に閉じ込められる。クリントはダクトに入り、教師用の休憩室からスナック菓子を取り、ウェイドの車のカギをとってくると約束する。ルーシーも彼を追いかける。

スナックを買い、鍵をゲットするも、携帯電話を捜すところまではなかなか行けない。クリントは三輪車に乗った女の子ゾンビに見つかり、その女の子の金切り声でペイトリオットが彼らを追いかけ始める。別行動をしていたクリントとルーシーは、なんとか彼らを振り切るが、ダクトに入った子供たちはボイラー室に押し寄せてしまう。

クリントは、ルーシーに自分が小説家ではなく、作家志望であること。教師は初めてのように振る舞っていたが、ニューヨークでは教師をしていたことを明かす。
その頃、教師たちは自分たちのしたいことについて語り合っている。
「教師を恥じているわけじゃない、なりたくてなったんだ」
ウェイドの言葉に頷く面々。

zombieschool2

クリントは追っ手の子どもたちに薬をまき、その薬を食べた子供たちは昏倒してしまう。教師たちはコマンドーのように武器を作り、戦う準備をする。
クリント:ホッケーのスティック
ルーシー:素手?
ウェイド:ボールが飛び出す機械(ピッチャーマシンでしたっけ?)
レベッカ:シンバル
トレーシー:ボール?に釘をたくさん打ち付け、それを鎖で振り回せるようにしたもの
ダグ:ビリビリする棒
ハタチ:棒(ナタも持っていたような?)
ハタチとウェイドは戦力となり、果敢に戦う。だが、子どもたちの数が多すぎるため、ハタチとウェイドは犠牲となり、彼らは車で逃げるしかない。

だが、車で走り続ける彼らに迫るのはペイトリオットだ。彼は車に潜んでおり、攻撃してくる。車の上に乗っているペイトリオットを振り落とそうと、急ブレーキを踏むと、彼は道路に転がり落ちて削れてしまう。しかし、あごがない状態でさらに襲ってくるペイトリオット。今度は彼を車で轢き、エンブレムが彼に食い込む!

隣町に到着した教師たちだが、そこも人影はない。街角の電気屋のテレビで、ニュースを見る彼ら。世界規模で子どもたちがおかしくなり、ここも安全ではないことがわかる。そっと、教師たちを取り囲んでいる子供たち。慌てて教師たちは逃げ出し、ある場所に隠れる。

そこはプレイランド。狂気に満ちた子供たちが、教師たちを今にも襲おうと遊具の上から狙っている。と、そこにさらに誰かが現れる!
ウェイドとハタチだ!ウェイドはルーシーとキスをして(※クリントとルーシーは何にもありません。キスすらしないし、恋愛感情もなし。珍しいタイプの話だ)、ガソリンをまき、子どもたちを燃やしてしまう。火まみれの子どもが追いかけてくるが、教師たちはリックの車に乗って逃げおおせる。

ただし、ハタチを残して……。

感想

・校庭を武器を片手に逃げるシーンはなかなかハラハラするし、シンバルで頭を叩き割るのもなんかスゴイ。
・マジメなダメ人間・クリントが、本当にそこそこ役に立たない。体育教師のウェイドがちょっと嫌なキャラなんだけど、すごく役に立つ。ルーシーはクリントとの仲を疑われるが、最後までラブ展開は何も起きない。と、意外とホラーのセオリーを無視しているところが気持ちいい映画。
・子供たちのメイクがスゴイ。演技もスゴイ。ペイトリオット役の子は何がどうしてあんなに演技がうまいんだ。ホントは大人なのか??
・子供ゾンビの気持ち悪さはもちろん、意外と損壊シーンやら人肉モグモグなシーンやら内臓ドバーがもりもりあったので、驚きました。そりゃあR15ですわ。
・子供が最後まで2人は生き残るものの、ホンットーに何の役にも立たず、かといってトラブルも起こさず、なんでいたのかよくわからないレベル。
・マッドサイエンティスト先生役のダグも面白いキャラだった。子供の脳、引きずり出してるし。
・私は好き。この映画。