「ミッション:15」

mission15

2013年のアメリカ映画「ミッション:15」。
なんていうのでしょうか、非常に中途半端な気もするお話。
・エレベーターの中に閉じ込められたPTSDの兵士
・核攻撃されたから急いでビルから逃げなきゃ!
・しかし、ある恐ろしいプロジェクトに彼らは巻き込まれていた
この「ドンデン返し」が中盤でなされるわりに、あんまり驚かない。そして、そのドンデン返しからさらに恐ろしい事態が……?と期待していると、別に何もないのであります。
キャッチコピーが「閉鎖空間。極限の心理テスト。米軍兵士・禁断の[es]が目覚める」だったのですが、映画「es」を思いっきり意識しているのかな。

あらすじ

エレベーターに閉じ込められ、秘密裏に過酷な心理実験を課された3人の米軍兵士の運命を描いたサイコ・サスペンス。出演はジェニファー・モリソン、ジョシュ・スチュワート、スティーヴン・ライダー。監督はこれが長編映画2作目のマシュー・トンプソン。
ワシントンDCの米軍医療施設でPTSD(心的外傷後ストレス障害)のカウンセリングを受けている3人の帰還兵、ホワイト大尉、オールズマン軍曹、ディエゴ上等兵。ある日、彼らが乗り合わせたエレベーターが突然停止してしまう。外部とうまく連絡が取れない中、ホワイトはネットのニュースでワシントンDCが核攻撃されたことを知る。娘の安否が気がかりで、次第に平静を保てなくなっていくシングルマザーのホワイトだったが…。

http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=348890

登場人物

ホワイト大尉:シングルマザー。戦場で捕虜にされ、拷問を受けたことでトラウマを抱えている。
オールズマン軍曹:女性軍人が大嫌い。だが、上司のいうことは絶対服従。ホワイト大尉に何かとたてつく。
ディエゴ上等兵:戦場で恐ろしい目に遭って以来、眠れない。

ネタバレ

米軍の医療施設のエレベーターに閉じ込められる3人。ラジオは通じず、救助も来ない。ホワイトはトラウマが蘇る。オールズマンは大音量でゲームをしている。
ホワイトはニュースを見て、ワシントンが核攻撃をされたことを知る。ひとり娘のローレンを心配する彼女。

放射能物質が押し寄せてきている。48時間以内に救助がくるようだが、このままでは死んでしまう。ローレンが行方不明だと知り、心配するホワイト。
彼女はディエゴと協力して、エレベーターの天井にのぼり、ボタンを押すことにする。そのボタンで1階まで降りられるだろう。10分後に放射能物質がくると知り、オールズマンは1人で救助を待つため、服を顔に巻き付ける。彼は待機しておくべきだと説く。

そしてホワイトに「正体を知ってるぞ、ビデオを見た」と挑発する(彼女は人質になっていた時、ビデオを撮影されていた)オールズマン。彼は女性や子どもを戦場で殺した男だ。彼はホワイトやディエゴの邪魔ばかりするが、なんとかエレベーターは動き出し、下っていく。

しかし、エレベーターは止まってしまい、灰が入ってくる。

その様子を見ている誰か。そう、これは実験だったのだ。彼らのストレス値は、戦場の時と同じくらいになっている。彼らを担当している医師は喧嘩を見守る。

オールズマンとディエゴは取っ組み合いになり、停電。明るくなったら、ディエゴは刺されて死んでいる。ホワイトはエレベーターの上に逃げるが、オールズマンは下からナイフで天井を刺し、彼女の足を傷付ける。
ディエゴが死にそうでも、実験は続く。医師を見放す部下。

この実験は新薬のために行われている。効果があるとわかれば、戦場にいる兵士たちに役立つだろう。しかし、副作用があるかもしれない。それはわからない。

ホワイトはエレベーターのロープを登り続ける。ナイフを持ったオールズマンは喚き散らしているが、カメラを見つけて実験の意図に気が付く。彼はカメラを破壊し続ける。そして、エレベーター自体が転落してしまい、オールズマンはそこに巻き込まれる。
医師はこの実験を後悔して姿を消す。

ホワイトはエレベーターの鉄綱を登り、あるフロアに辿り着く。彼女は実験の命令を出していた男(博士?)と話し、この実験が間違っていたことを話す。彼女は将軍にまでこのことを報告するという。

そしてその後、ホワイトは娘を連れて、ケガをした軍人を病院まで送り届けている(ディエゴの友人?)。彼女は娘と一緒で幸せそうだ。

感想

・こんな実験あるか~?
・エレベーターの綱を登り続けるってすごくないですか?
・エレベーターサバイバル映画「デビル」と、実験映画「es」あたりをごちゃまぜにした印象。しかし、こういう映画ならばキャラクターを増やすとか、脱出するためのアイデアをもっと練らないと視聴している人の興味がもたないということを教えてくれる映画であります。