「ダーク・ウォーター」

darkwater

2004年の映画「ダーク・ウォーター」を見ました。「仄暗い水の底から」のリメイク。こんな映画だったっけ?と過去の記憶を掘り返してみたものの、どうやら何かと取り違えて記憶していたような気もする。
・離婚して娘を引き取って引っ越したら、欠陥住宅だったよ!
・なんか変なことばっかり起こるよ!
・子どもの幽霊にターゲットにされたよ!
というお話。日本のジメジメもなかなかしつこいですが、アメリカのジメジメのほうがもっとねっとりしてました。

あらすじ

鈴木光司原作、中田秀夫監督の「仄暗い水の底から」を、同じ原作・監督コンビの「リング」に続きハリウッドでリメイクしたサスペンス・ホラー。監督は「モーターサイクル・ダイアリーズ」のウォルター・サレス。主演は「ビューティフル・マインド」のジェニファー・コネリー。
離婚調停中のダリアは、5歳の娘セシリアの親権をめぐって別れた夫との争いが続いていた。娘と一緒に暮らすための部屋を求めて、ニューヨークのルーズベルト島にあるアパートへとやって来たダリア。薄暗く不気味な雰囲気漂うアパートだったがシングルマザーのダリアに贅沢は言えない。こうして、アパートの9階の一室で母娘ふたりの新生活が始まった。ところが、寝室の天井にある黒い染みが日に日に大きくなり、黒い水までしたたり落ちてくる。さらに、裁判の行方も気がかりで、ダリアの心は不安とプレッシャーで押し潰されてゆく…。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=320804

ネタバレ

シアトル、1974年。雨の中で待ちぼうけしている少女。

2005年のニューヨーク。主人公・ダリアは夫と離婚調停中だ。彼女は新居を探して、娘とニューヨークのルーズベルト島を訪れる。不動産屋・マレー(なんとジョン・C・ライリー!相変わらず天然パーマであります)は、あるマンションを親子に紹介する。
ダリアはエレベーターに取り残される体験をするが、その横に子どものような影が見える。

ダリアは母親といい関係が気付けなかった。それが彼女を苦しめ続けている。

内見中、行方不明になるセシリア。彼女は屋上に吸い寄せられる。それを追う母だが、子どもがマンションに1人もいないのに、子ども用のリュックが置かれている。管理人のヴェックを起こる不動産屋。だが、娘がここを気に入ったので、親子はここに越してくることにする。

しかし、マンションでは水漏れが起きている。直してほしくて交渉するダリアだが、たらいまわしにあう。
彼女は仕事を見つける。感じのいい上司で、気持ちよく働けそうだ。
ヴェックに天井を直してほしいと交渉するダリアだが、彼はポルノを見ていて働こうとしない。マレーもギャンブルをしている。

今度は、蛇口から髪の毛の塊が出てくる。ダリアは上階に向かうが、そこでは水が出しっぱなしになっていた。いたずらだろうと怒るヴィック。

セシリアは学校に通い始めるが、彼女には空想上の友達がいるようだ。ダリアは上階にいる人の気配に怯える。そして、母に殴られた時の夢を見てうなされ、その様子を娘が怖がっている。

ダリアは弁護士を見つける。夫にセシリアの親権をとられてしまうかもしれないからだ。ヴィックに愚痴るダリア。
屋上で見つかったリュックを欲しがるセシリア。ヴィックは「持ち主が取りに来た」というが、セシリアは「嘘つき!」と彼を罵り、ナターシャから聞いているから真実を知っていると言い出す。

マンションに住むチンピラに絡まれるダリア。彼女は洗濯場に降りた時、ゴミ箱でリュックを見つける。ここでも水漏れが起きている。そして、10階にナターシャという少女が住んでいたことも知る。ヴィックはリュックが再発見されたことに驚きを隠せない。

たびたび、女の子の声を耳にするダリア。修理したはずなのに、寝ていたらまた大量の水が彼女を濡らしている。
ダリアはセシリアに「ナターシャと口をきくな」と命令する。彼女が依頼した弁護士も、他の人物と同じく孤独だ。
セシリアは水が溢れてきたトイレに閉じ込められる。

今度は夫に娘が連れされてしまう。落ち込むダリア。水のせいで天井はデロデロになり、頭痛で主人公は泣き出す。

ダリアはふと気付く。ナターシャの親が引っ越したけれど、彼女はどうしてこのマンションに姿を現すのか。屋上に上がり、給水タンクを覗くダリア。そこで少女の遺体が沈んでいるのを見つける。その少女は一瞬ダリアを強く見つめるが、次の瞬間はまた目を閉じている。

ダリアは夫の家のそばに引っ越すことにする。娘とお風呂に入るダリア。お風呂から出てきた娘の面倒を見ようとするが、まだ風呂の中から音がする。では、目の前の娘は誰なのか?立ち去ろうとするダリアに「いかないで、私のママになって」と呼びかける女の子。次の瞬間、服を着た女の子がセシリアのいる風呂の中に現れ、彼女を襲う。
セシリアを助けるため、ダリアは「あなたのママになる」と宣言する。彼女はナターシャと手をつないで去り、死んでいく。

その後、セシリアは父のもとに引っ越すために準備をしている。ソファを見て泣きだすセシリア。彼女たちは家を出ていく。そしてエレベーターの中で、セシリアだけが閉じ込められてしまう。焦る夫。ポタポタ水が垂れる。
「私のかわいい娘、いつも見守っているからね」
母がセシリアを包む。
次の瞬間、エレベーターのドアが開き、キレイな三つ編みをしてもらったセシリアが出てくる。驚く父と一緒に、彼女はマンションを後にする。

感想

・水回りの汚さとか、管理人のやさぐれ感は原作をはるかに凌ぐ出来。不気味です。
・「仄暗い水の底から」の女優さんより、アメリカの女優さんのほうが好き。邦画のほうからはあまり母性愛を感じないんです……ただ、子役はどちらもいい演技だなと思います。
・あの少女は誰なの?怖い!というよりも「水漏れコエ~」に終始する話といえばそんな気もする
・給水タンクの中の死体がキレイすぎて意味がよくわからない。フランス人形みたいでした。