「ウェイワード・パインズ 出口のない街」後篇・第4話(シリーズ9話)のネタバレ

第9話 裏切り者には制裁を(A Reckoning)

反乱グループの一部が捕まり、当然ながら街では処刑の執行を求める声が上がる。しかし、イーサンはそれを拒否し続け、そのことでイーサンに不満を持つ者たちが現れる。とうとう街の未来の担い手を自負する若者たちが、私的な制裁を行おうとするなど、住民の間に亀裂が生まれる。しだいに街が混乱していき、イーサンはこのままでは無用な血が流れると考える。住民に真実を告げることこそ、街の崩壊を防ぐ方法だと考えた彼は…。
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ネタバレ

深夜。ウェイワード・パインズの街の電話が一斉になりだす。通りの真ん中にある公開処刑の場所にケイトを連れてくるイーサン。集まった住人の背後から、ホテルの支配人が引き連れている反乱分子が現れる。彼らは武器を携えている。それに気が付かず、興奮して叫んでいる住人たち。
イーサンはケイトの喉にナイフを突きつけ、その手を動かそうとしている。

アビーはハロルドの仲間たちの肉を貪る。1人のアビーがダンプカーに近寄り、隙間から這いこんでくる。そこにイーサンが現れ、アビーを銃殺する。さらに隙間からやってきたアビーを続けざまに殺すイーサン。

保安官事務所で暴れるフランクリン。ケイトはそれをなだめる。
(ケイトだけが別の部屋におり、フランクリンと他2人の仲間が一緒にいる)
ケイトは「イーサンは反乱分子を殺さない」と主張するが、他の仲間はそれを信じない。

保安官事務所に、若者3人が押し入る。学園の1期生だと名乗るジェイソンは、掟を破った人間をいつまでも処刑しないイーサンに苛立っているようだ。「義務を果たせと伝えろ」「さもなくば、自分たちが処刑する」と主張するジェイソンを、保安官事務所で受け付けをしているアーリーンは強く罵る。彼らは仕方なしに立ち去る。

イーサンとピルチャーは壁の修繕に立ちあっている。
真実を話さないからこうなったというイーサンに、反乱分子を処刑で抑えこめというピルチャー。ケイトを処分すれば全部終わると主張し続けているピルチャーは、「(爆破事件と)同じ間違いを繰り返すな」とイーサンに言う。ケイトさえ殺せば、街は救われるというのだ。

ハロルドを保安官事務所の取調室に連れ込むイーサン。エリック(死んだ男)とアラン(トラックを運転していた男)が噛みちぎられた死体写真を見せる。イーサンの仕業かと勘違いするハロルドだが、イーサンは「俺なら銃で撃つ。食ったりしない」と主張する。
イーサンは反乱分子グループの仲間の名前を全部言えと迫る。彼が言わなければ、住人にも危険が迫る。もちろん、ケイトにも。

パムは、写真を見ている。少年と少女が写っている。少年の姿を見つめて、思いを馳せる彼女(ピルチャーのかつての姿?)。

ベンの看病をしているテレサのもとを訪れるパム。ベンもエイミーも経過は良好のようだ。
壁の破壊について、テレサに話すパム。パムはテレサを陰に引っ張り込み、街の真実を知っているかを尋ねる。混乱しているテレサに「疑問を持つのは大事なこと」と、今までとは正反対のことを言い出すパム。
テレサに、一度家に帰って休めというパム。「ボックスウッド通りから帰ったほうがいい」と、パムはテレサに目くばせをする。そして彼女にこっそりカードを手渡す。

ハロルドは14人の仲間の名前を吐いた。チップの情報では、彼らは同じ場所にいることがわかる。だが、監視カメラで確認すると、そのバーには彼らの姿はない。バーテンダーが確認すると、グラスの中にチップが入れられている。

テレサは33区画に忍び込む。

食事をしているベン。だが、周囲がバタついている。エイミーが脳出血を起こしていたのだ。泣きだすベンを抱きしめるパム。

監視カメラで反乱分子を探そうとするピルチャー。だが、5000台以上もカメラがあるし、死角だってある。イーサンは考えがあるのか、立ち去ってしまう。
監視スタッフがコーヒーをこぼして画面から目を離す。その画面越しに、テレサがカメラを破壊しようとしているのが見える。テレサは33区画の秘密に迫る。

性懲りもなく、メーガンはベンを訪れている。不思議なリズムに気が付くベン。病院の前で、学生たちが拍手でリズムを刻んでいる。彼らは手術中のエイミーを応援するために集まったのだ。メーガンは、ベンにスピーチをするように促す。
メーガンは、ベンを『第一世代のリーダー』と称す。学生たちの集団に、先ほど問題を起こしたジェイソンたちも加わっていく。監視スタッフたちも、子どもたちの様子を不気味に感じている。

ベンが話し始めたのを、監視カメラ越しに父は見ている。
エイミーは手術中で、結果はもうすぐわかる。悪いのは街の掟を破った人たちだ。パパが街をダメにしたんだよ、とベンは言う。
「パパはいつ処分するんだ」「処分しないよ」
ベンは断言すると、ジェイソンは顔を歪めてその場を立ち去る。

テレサは33区画の地下にある通路を進む。パムからもらったカードで扉を開けるテレサ。その先の光景に息をのむ。

保安官事務所に押し入るジェイソンたち。アーリーンは怯える。
「誰も助けにこない、“彼ら”は僕らの味方だ」
ジェイソンに唾を吐きかけるアーリーンは、彼女を手錠で拘束する。そして銃を取り出し、仲間に投げる。しかし、ケイトはその姿を見て、ジェイソンの子ども時代の思い出について語り出す。8歳の時に初めて彼を見たというケイト。彼の情に訴え、必死で彼を止めようとする。だが、たったひとつのヒビでも、方舟は沈む。責任を果たさないと、と言うジェイソン。フランクリンたちを部屋から出す。そしてハロルドとケイトがいる部屋から、ハロルドを引きずり出す。大人たちにルールを復唱させるジェイソン。
「仕事に励み、幸せになろう」「ウェイワード・パインズでの暮らしを」
その瞬間、ハロルドはケイトを見て「愛してる」と呟くが、ジェイソンに銃殺される。次々男たちは殺されていき、ジェイソンは次にケイトを撃とうとする。その瞬間、イーサンがジェイソンの腹を撃ち抜く。

今度は若者たちが投獄されている。アーリーンは若者たちの呼びかけに答えようとしない。
ケイトは取調室で、イーサンと向かい合う。ケイトは泣いている。街ではジェイソンのような子供がどんどん生まれていると語るケイト。ピルチャーに従って、処刑されるしかないのだというケイトだが、イーサンは「その望み通りにしていたら、君はもうとっくに死んでいる」と言う。「誰かに殺されるなら、あなたがいいわ」とケイトはイーサンに微笑む。

アーリーンがイーサンを呼び出す。イーサンとケイトに見せたいものがあるというテレサが、受付で待っている。

33区画の地下通路を歩いていく3人。そこのパソコンに保存されている映像を見つけたというテレサは、イーサンのかつての同僚・アダムの映像を再生する。
傷だらけで血まみれのアダムは、アビーに襲われたようだ。カメラに報告をしていたアダムだが「ハスラー!」(※上司の名前)という叫び声とともに映像は途切れる。
ケイトはようやくイーサンの話を信じる。ピルチャーはなぜ秘密にしているのか?というケイトに、「支配欲が強いからだ」と語るイーサン。イーサンはあることを企む。ケイトの公開処刑として人を集め、その住人たちに真実を明かそうというのだ。

ピルチャーはイーサンに呼び出され、オフィスで面会する。ケイトを処分すると告げるイーサンに、ピルチャーは「正しい選択だ」と言う。イーサンはあえてピルチャーを喜ばせるようなことを言う。今から住人を集めてほしいというイーサンの頼みを聞き、ピルチャーは電話をかける。

オープニングにリンクして、一斉に街中の電話が鳴り出す。ケイトの処刑に湧く住人たち。

だが、イーサンはケイトを離し「処刑をしない」と明言する。そして彼らに真実を伝えると宣言する。世界は既に終末を迎えており、黒幕がドクター・ジェンキンスことピルチャーであることを明かしたのだ。ピルチャーは自分が騙されたことを理解する。監視カメラでその様子を見ながら、驚くパム。

ケイトもイーサンに加担して、証言する。街の住人たちは、次々に声をあげ始める。
メーガンだけがケイトの話に反抗する。ピルチャーは偉大であり、人類の救世主なのだと主張して、ケイトこそ処分されるべきだと大声でわめく。その頬を、なんとテレサがはたく。住民たちも、どちらかというとイーサンやケイト、テレサの味方のようだ。

その瞬間、電気が落ちる!パニックを起こす住人たち。もちろんピルチャーの仕業だ。彼は街の電気だけでなく、壁の電流までもシャットアウトする。次の瞬間、アビーが壁をよじのぼっていく。