「ウォーキング・デッド」シーズン6・第5話のネタバレ

walkinddeads6

あらすじ

第5話 波打つ不安(Now )

Wのグループに襲われたことにより誘導作戦が妨害され、ウォーカーの半数がアレクサンドリアに向かい壁を囲まれてしまう。初めての経験に住民は動揺し恐怖に陥る。リーダーであるはずのディアナは途方に暮れ、明日をも分からぬ状況に住民たちは諦めの気持ちが強くなり食料庫から勝手に食料を持ち出そうとする。

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ネタバレ

バリケードに上がるディアナ。そこに書かれた「レジ・モンロー」という夫の名前を書いたプレートが目に入る(バリケードを作ったのは彼女の亡くなった夫)。

グレンのことをマギーとロジータに伝えているミショーン。それをディアナは盗み聞きしている。
「開けろ!門を開けろ!」
男の声がこだまする。そこに、たくさんのウォーカーが見える。そして、そこを走り抜けてくるリックの姿も。リックはたくさんの死体を引き連れて戻ってきたようだ。ウォーカーたちがなだれ込むようにやってくる。圧倒されるディアナ。何も言うことができない。バリケードを心配そうに見守るアレクサンドリアの住人たち。

谷底に落ち込んでいたウォーカーの半分がここにやってきたようだ。リックは落ち込む住人たちを鼓舞する。
ダリルやエイブラハム、サシャが戻ったら、群れをまた別方向に導いてくれる。グレンとニコラスだって戻るはず。そのためにも、静かにして物音は立てず、光も漏らさないようにするべきだというリック。
「実際に(ここは)墓場だ」
リックを責めるような雰囲気が流れるが、アーロンが彼をかばう。一方、カールの姿を見て、ロンは自分の武器に手をかける。カール自身は、いなくなったイーニッドを探しているようだ。
リックのおかげでウォーカーの半数はこの街にはこなかったと主張するアーロン。彼はダリルと出かけた時に、Wのグループの罠に引っかかりそうになってリュックを置き忘れたことを自白する。侵入者たちは、アーロンのリュックの中の写真をもとにここまで来たのだ。
ディアナはフラフラと立ち去る。他のものの呼びかけも聞こえないくらい憔悴している。

自宅に戻ったジェシー。 彼女は自分が殺した侵入者の女の死体を台所から引きずり出す。 墓場には、侵入者たちの死体が無造作に積まれている。穴を掘る彼女を止めるリック。
「殺人者は中に埋めない」
しかし、外に出ることはできないと彼女は言う。
「待つんだ」

食料の配給も制限することになったようだ。勝手に食糧庫に入り、自分たちの食べたいものを持っていこうとする住人たち。食料や銃の管理を任されている女性は、呆けているディアナの前で肩をすくめる。 そこにスペンサーがやってきて「やめろ、生きるために必要な皆の食料だ」と怒るが、臆病者の彼をそしる住人もいる。侵入者を中に入れたこと、街を守れなかったことを謝罪しつつ、でもトラックを止めなければ壁を破られていたという彼。
「街が崩壊するかどうかは 今が分かれ道だ」
住人たちは缶詰を戻し始める。住人たちを止めたスペンサーの顔を、ディアナはじっと見つめている。

作業をしているマギーを、遠くから見つめるアーロン。きまり悪そうに席を外す。バリケードに何かを書いている人を見つけるが、そこには「追悼」として、住人たちの名前が書かれている。 デイビッド、スタージェス、エイドリアン、ニコラス、そしてグレン。その名前を見つめながら、また遠くにいるマギーを見るアーロン。彼は自分を責めている。

「外へ?」
武器庫にいるマギーに話しかけるアーロン。
「懐中電灯、鉄筋、ロープ。奴らを壁から離し、方向転換させれば互いに引きつけられ、道が開ける」
無視するマギー。
「武装して、夜を待っている。壁から飛び降りた時に足をひねったら?1体と格闘して切る時に囲まれたら?無茶だ」
「止めないで」
「協力する」
アーロンは決意している。
「安全な道がある」
それを聞き、彼の後についていくマギー。

ディアナは自分の結婚指輪を見ている。そしてふと、図面にペンを走らせる。作物、工場、教育、選挙、医療、エネルギー、拡張、開拓。 「いつかこの痛みは有益となるだろう」とメモして、微笑む。
しかし、どこかで何か割れた音がする。スペンサーだ。コップを割ったらしい。昼間から酒を飲んでいるようだ。息子が食糧庫の食材を盗んできたことに驚くディアナ。
「さっき言ったこと、デタラメ?」
「あからさまに食料を横取りしたら混乱するが、1人ならば誰にも知られない。その1人が僕だ、トラックを止めたご褒美さ。最後の祝杯だよ」
グラスを掲げるスペンサー。
「彼らは正しい、分かってるだろ。僕たちは死ぬ」
「バカなことを!」
ディアナは怒りだす。
「バカはどっちだ!母さんのせいで、こうなった。危険から目をそむけた。僕らにも目をつむらせ、夢を見させた。父さんやエイデンが死んだのは母さんのせいだ」
禁句を口にする息子。決まり悪そうに立ち去る。

ロンは、地面をグサグサ突き刺している。そこにカールがやってくる。
「大丈夫か」
「何がだ」
イーニッドの行方を気にするカール。彼女を「死んだかも」というロンに、カールは苛立つ。彼女を探そうと言うカールを拒むロン。「僕のためじゃなく、彼女のためだ。友達だろ」「彼女だ、元だけど」というロンは今まで彼女のことを散々止めたけれど、聞き入れなかったことを伝える。
つかみあいになる2人。
「パパに言うぞ。皆が捜しにに出て、誰かが死ぬ」
振り返るカール。
「今度は僕がお前を救う」
(お前に助けていただいたんだから、今度は俺がお前を助けなきゃな!というようなシニカルな発言のようです)
そのままカールはいなくなり、ロンは倒れたまま空を見ている。

ケガ人を救うために、本を読みまくっている女医者。そこにタラがやってきて、彼女を慰める。
「感染症を起こしているのに、どうしたらいいのかわからない」
タラは彼女の様子を見に来たと告白する。
「私はこの通り、途方にくれてる」
「手当てしたわ。皆を助けてる」
でも、このままではケガ人が死ぬ。すっかり消極的な彼女に、タラは「私だって同じよ。臆病な自分はイヤ」と、彼女が投げた本をまた足元に戻し、出ていく。

ある家の前を通りかかるジェシー。なかには、ウォーカーと化した住人の1人がいる。ジェシーはナイフを握りしめて、目に貫通させる。それを、住人たちは遠巻きに見ている。
「以前は見たくなかった。外の世界を。気付いてたけど、見るのが ―イヤだった。でもこれが現実よ。見なきゃダメ。戦うのよ。戦わなきゃ、死ぬわ」
この言葉は住人たちに響いたのか?

「壁を登るの?」
「いや、下を行く」
下水道を通ってウォーカーの群れを越えようと言うアーロン。マギーは彼を止め、1人で行くと言うが「壁の名前を増やしたくない」というアーロンはどうしてもついていきたがる。

マギーはグレンが生きているなら助けたいし、死んでいるなら見届けたいと言う。そして、アーロンのせいではないと優しく言うが、アーロンは自分のせいでたくさんの人が死んだことを受け入れると言う。

アーロンもずっと来ていなかったという地下道。通路をふさいでいる障害物をどけようとしたとたん、アーロンはハシゴに挟まれてしまう。同時にドロドロのウォーカーに襲われる2人。
しかし、両方ともアーロンが倒し、マギーを助ける。額を縫うほどの傷を負ったアーロンを帰そうとしても、マギーの言うことを聞かない彼。先へ進み続ける。

けが人の治療に成功し、安定させた医師。「やったわ」とほほ笑む。
ダリルやエイブラハム、サシャたちに呼びかけ続けているリック。そこにロンがやってくる。ウォーカーの群れが見える。
「イーニッドが……よく外に出てた。なぜかはわからないけど。襲撃後も外へ」
「今も外へ?」
「どこにもいない。彼女は自分を守れる。カールは彼女を捜しに行こうとしてた。あんたに言うぞと、止めた。一応言っとく」
顔色を変えるリック。見張りを変わるかというロンだが、彼はダリルたちが戻ってくるのを待っているようだ。しかし、ロンはその役割を交代すると申し出る。そして、家族を守るために射撃を習いたいとリックに言うのだ。さっそく銃を取り出し、ウォーカーを狙わせるロン。

女医師が、タラのもとへやってくる。
「患者の容体は?」
と、突然のキス。
「何なの?」
「世界の終わりよ」
「違うわ」
「臆病なのはイヤ」
タラはその言葉を聞いて、ニコッとする。

地下道を進み続けるマギーたち。出口からは、ウォーカーの群れが見える。「僕1人でも行く」というアーロンに「もう終わりよ」と叫ぶマギー。
グレンの写真を焼いた、二度と離れないから必要ないって。
ふと「妊娠してる」と告白する彼女。でも、グレンと一緒に行っていたら救えたかもしれない。ただ、彼の顔が見たい。でも無理。何が起きたのかを知ることは、できない。今は、アーロンのように受け入れると決めるマギー。その彼女を、アーロンはギュッと抱きしめる。

次男のためにクッキーを持ってきたジェシーだが、彼は子供部屋に閉じこもっている。下には行きたくない、変わっちゃったからという彼。どうしても、階下に降りてこようとしない。

クッキーを床に置いて、ドアをノックする彼女。(長男の部屋?)

夜。
「これが現実だと分かっただろ」「安全なんてウソだった、何もかもでたらめだ」という住人たちの喧嘩の声を道端で聞きつけ、またぼんやりしているディアナ。そこにウォーカーが現れる。持っていたスペンサーの酒瓶が割れ、それを手に取ったディアナはウォーカーの腹を刺す。何度も何度も刺す。そこにリックが来て、彼女を止める。
「死体が1体見つからなかった」と、その死体を探していたことを告げるリック。
血まみれのディアナはこう言う。
「生きたい。この街を守りたい」
「住民を導くんだ」
「私は必要ない。必要なのはあなたよ」
リックは黙ってしまう。

「私が思い描いていた街は、ただの絵空事だったの?」
「違う」
断言するリック。ディアナはまた去っていく。

マギーとアーロンは、見張りとして外を見ている。
「すぐ戻るわ」
マギーは立ち去る。彼女は壁に書かれている「グレン」という文字を消していく。そこに、アーロンも加わる。
「彼が戻ったらこう言ったらどうかな。“アーロン”は男の子にも女の子にも使える。スペルを変えれば、参考までに」
笑うマギー。

ロジータは涙を流している。
「交代だ」
「キャロルでは?」
スペンサーは「代わってもらった」といい、ウォーカーを眺める。
「言う機会がなかったけど、よくトラックをとめてくれたわ。おかげで、壁が壊れずに済んだ」
「運がよかっただけ」
「運でも何でも、正しい行いだった」
ロジータは去る。スペンサーは何かを食べながら、ウォーカーたちを見つめている。

ジェシーはガレージで自分のシャツを見ている。リックがやってきて、死体を埋めるのを待てと言った理由を告げる。
「グレンやダリルも死んだのかもしれない。サシャやエイブラハムも。戻りが遅すぎる。彼らが戻るのを待ちたかった」
うんうんと頷く彼女。
「もうじゅうぶん待った。生きているかもと期待するのはいい。でも今の状況がすべてなのよ」
「“これが現実?”」
「聞いてたのね」
「未来がないとは言ってない、あるはずよ」

「未来はある?」
キスをする2人。長く口づける。
ディアナはウォーカーたちを見ている。門を内側から叩き、ウォーカーを憎々しげに見ている彼女。しかし、バリケードには亀裂が入りはじめているように見える。