「RE-KILL [リ・キル] 対ゾンビ特殊部隊」

rekill

意外と楽しみにしていたゾンビ映画「RE-KILL [リ・キル] 対ゾンビ特殊部隊」。
2013年のアメリカ映画です。
・形式でいえばPOV映画であり、かなり凝った作りになっています。
(ゾンビ特殊部隊に密着したモキュメンタリーで、テレビで放映されているていなのでCMも挿入される)
・ただ、CG乱用映画でもある
(ゾンビが数千人出てくるシーンなんて、現実味がなさすぎて泣ける)
・画面が暗すぎて、真夜中に見るか雨戸を閉めるかしないと見えない。あと、演出でしょうが手ぶれがひどくて酔うレベルです。

ゾンビを撃ち殺してスッキリ!系の映画、いわゆるミリタリー感を満喫する作品ではありません。ただ演出自体はユニークですし(CMの出来がかなりいい)、もしかして広告業界出身の監督が撮影したのだろうか?
あと、死んだキャラクターの追悼コーナー(自分語りしているシーンが挿入される)があるのがなんか、「世界丸見え特捜部」を思い出した。そうなんです。世界丸見え大好き世代には、なんだか嫌いになれないテイストを秘めていて悔しい。アンビリも仰天もなかったあの頃、あの番組大好きだったなぁ~!

あらすじ

ゾンビ特殊部隊に密着しているドキュメンタリー番組。
彼らは潜入取材を行っているうちに、ある恐ろしい計画を知ってしまう。

ネタバレ

「この世には生き残るやつと、そうでないやつがいる」というカッコイイセリフから始まるこの映画。誰もいない部屋であたふたしている子どもと、つけっぱなしのケーブルテレビ。どうやら、この世界は既にゾンビに侵略されているようです。
未知のウイルスのせいで5年前、世界はゾンビに覆われてしまいました。しかし、それを鎮圧してくれる部隊のおかげでなんとか生き延びているのです。ゾンビは「リアン」と呼ばれており、ドキュメンタリー番組も作られています。

ちなみにゾンビは動きが早く、ガンガン襲ってくるタイプです。噛まれたらすぐに感染しちゃいますし、最初のシーンで初代リポーターが噛まれてしまい、部隊の人に撃たれて死んでしまいます。

ちょいちょい入るCMでは、アメリカ人口回復増加の会が性的な映像を流して「今夜しようぜ!」的な煽りをしてきたり、飲んでいるとゾンビになりにくくなるという薬が発売されていたり、「ゾンビよりは怖くない」とタバコをアピールしたりと面白い映像が楽しめます。

さて、新レポーターが登場して改めて密着。
頼りがいのある軍隊長、いかにも軍人らしい男・トレント、永住権目当てに軍に入ったマイク、新人のトム、女隊員のローズ、クセのあるアレックスなどがいます。

あるゾーンに潜入することになった彼ら。
ここでは実はスーパーリアンが作られていた疑惑があり、トラックでリアンをどんどん運び入れていたのでは?と思われています。このスーパーリアンは攻撃した後、もっと凶暴になる恐ろしい奴ら。
まずトレントが噛まれたので殺し、アレックスも噛まれて自爆。
ちなみに、子どもたちのゾンビは「アンクルバイター」と呼ばれているのが面白い(死んだふりをして、かかとを食べるため)。

ガンガン人数が減っていき(このへんの描写はとてもわかりずらいですが、ストーリーを理解するのに支障はありません)、リポーターと隊長、ローズだけが生き残ります。
そして施設で働いていたボビーという男と出会い、彼に本当の話を聞き出します。
「ユダ計画」とされるこの恐ろしいプランは、知能指数が高いリアンの知能をさらにアップさせていき、賢いゾンビを作ろうとしていました。しかし、その結果反乱が起きてしまった模様。
彼らは送りこまれてくるリアンを使って仲間を増やし、人間世界に再度なだれこもうとしているのです。

リアン放出まで時間がない!しかし、カメラマンの撮影している映像を無人ドローンが回収にくる!その映像をそのまま世界に流せば、警告することができるかも!と気がついた面々。
とりあえず脱出して映像を外に送り出そうとします。

しかし、地下トンネルでは安定のゾンビ襲来があったり、ゾンビが何千人もぼーっとしているところに鉢合わせたり(乗車率500パーセントくらい。狭い中でギュウギュウになって何してたのでしょうか?)、そのまま襲われたりと大変なことに。
ただ、何千人ものゾンビが一斉にこちらをバッ!と見るシーンはなんだか怖かった気もする。
体調も食われ、リポーターも食われ、ローズは施設の窓から外にドカーン!とおっこってよくわからないままフェイドアウト。もちろんボビーも死んでます。

人間世界はゾンビたちに襲われまくり、テレビ画面はそのまま乱れて消えてしまい、冒頭の子どもはゾンビになってネズミをモグモグ。
そしてその家の外にカメラが移動すると、ヘリが飛んでいくのが見えます。
そのヘリが向かう基地では、まだ軍隊が機能しているような様子がうかがえます。
しかし、ここで終わり。

最後の基地がどういう意味なのか(「方舟」というキーワードが出てくる)よくわからないのですが、全滅エンドなのがなんとも言えない感じ。ドローンを無理やり出されている感も否めない。
面白い以前に、「ブレてて見えない」シーンが多すぎたので判断できない映画。
おすすめできる点、ナシ!