2014年のアメリカ映画「デビルズ・バースデイ」。「V/H/S」シリーズの第一作にて、ハロウィンに他の家に侵入したら悪魔の儀式の真っ最中だったよ！というエピを手掛けた「レイディオ・サイエンス」の作品らしい。純然たるオカルトなのですが、「嫁が変になって怖い」に焦点を絞った感じの話が続きます。
あらすじ
ホラー映画「V/H/S シンドローム」にも参加した映像製作チーム、レイディオ・サイレンスの長編デビュー作。ファウンド・フッテージの手法を用いて、結婚間近の夫婦を襲う惨劇を描く。出演は、アリソン・ミラーとザック・ギルフォード。
結婚間近のザックとサマンサは、結婚式やハネムーンの準備に追われながらも今までにない幸せを噛みしめていた。そんな中、避妊していたはずのサマンサが妊娠していることがわかりザックは大喜び。出産までの日々を記録しようとカメラを回し始めるが、サマンサは何かにとり憑かれたような異常行動を取るようになり、家では不可解な現象に襲われるようになる。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=352204
ネタバレ
冒頭は聖書の一文から始まります。
「子どもたちよ、今が終わりのときだ
反キリスト主義を掲げる者たちの勢力が増している
だからこそ、今が終わりのときなのである」
（テキトーにまとめてしまったので、文章は異なります。申し訳ない。）
主人公夫婦の旦那が取り調べをうけています。嫁がどうにかなったんだろうなと推測できるシーン。
唐突に結婚式と新婚旅行のシーンまで巻き戻ります。「カメラで撮影して、思い出を残しておきたいな☆」という旦那くんが、手持ちカメラからアドベンチャーカメラ（小型で、衣服などにつけて撮影することができるタイプのカメラ。盗撮用のカメラみたいだ）も使用して撮影しまくり。
新婚旅行は中南米かな？これまた唐突に占いに行く夫婦。占い師のおばあちゃんが「あなたは死から生まれてきた」「彼らはあなたを待っている」「あなたは特別」と嫁の手をギュッとしてくるので、夫婦は慌てて店を出ます。
その帰りにタクシー運転手に誘われて、クラブでズンドコしまくりの夫婦。しかし、酔いつぶれた夫婦を男たちが運び出し、どこかへ連れ込んでいて……。
この時の記憶はなく、元の生活に戻る彼ら。ちなみにゴールデンレトリバーを飼いながらけっこういい家に住んでいるのが羨ましい。いいなあ。
と、ここで嫁の妊娠が発覚します。ピル飲んでたのにオカシイ…という妻ですが、旦那は大喜びで聞く耳持たず。
ここから、変わった出来事が次々起こります。
・産婦人科のモニターがちゃんと映らない（映像が乱れる）
・腰に謎のアザ
・旦那、夜中に嫁にガッチリつかまれて怒鳴られる
・エコー写真がなくなる
・急に鼻血を出す
・変な男が、外の通りからこちらを見ている
・嫁、スーパーで生肉むしゃむしゃ
・急にお腹が痛くなる
これ以外には、「家族に妊娠カミングアウト。泣いちゃう人もいるほっこりシーン」「子ども部屋を作る旦那」のシーンも挿入されています。
・母親学級で瞑想中、目を覚まさなくなる
・ベビーグッズの店に出かけて、他の車に轢かれそうになって喧嘩。すると、嫁が怒鳴りまくってその車のガラスを素手で割りまくる
・羊水穿刺をすることになるも、嫁が怒りまくる
ここで、謎の男たちの手によって、隠しカメラが家の中に設置されます。さて、誰が何のために？？
夫婦が家に帰ってくると、「サプラ～イズ！」と誕生日パーティがスタート。
しかし具合が悪い嫁は途中抜けしてしまい、家の中を遊びまわる子どもを怒鳴り、ゴソゴソと何かをしています。
・嫁の大きいお腹がごよごよ動く。中にいる何かが出たがっているようだ
・妊娠を後悔しているという嫁、不安定になる。怒鳴り続ける。
・教会に行く夫婦。神父がせきこみまくり、鼻血を出して倒れてしまう。
なぜか嫁が大暴れする。
ここで、旦那が新婚旅行の映像を整理していて気付いてしまいます。嫁は新婚旅行中に何かをされていたのです。
（レイ○されたのか、それとも儀式的な何かなのかは語られない）
友人を呼んで確認してもらおうとする旦那ですが、戻ってきたら映像は消えています。
神父に会いに行くも、冒頭の一文を唱えられて怒鳴られる旦那。しかし、この旦那はよく怒鳴られているなあ。
ベビーシャワーでも具合が悪そうな嫁。
旦那は本格的に警戒を開始。
・なぜか灰をテラスに置かれていた（警察呼んだら呆れられた）
・ベビーシャワーのプレゼントに混ざっていた、謎の棒（銀のうまい棒みたいな形状）を嫁は手に入れた！
ここで違う人のエピが入ってきます。
3人でハイキングに来ている若者たち。女の子といちゃいちゃしようとする男ですが、連れの友達が呼ぶ声でしぶしぶ森の中へ。
そこにはシカの死体が落ちています。そしてそこには嫁の姿も。そう、シカを殺してもぐもぐしていたのは嫁！
見えない力でひっぱられて視界から消えていく人、体が宙に浮きあがってそのまま叩きつけられる人など、むごい死に方をする3人の若者たち。
さて、嫁は具合が悪いなか、旦那は不審者を追いかけることにします。友人だか妹だか忘れたけど、スージーちゃんを呼んで嫁を見ていてもらうことにする旦那。
家は変な雰囲気。テーブルの花はカッサカサだし、いざスージーが嫁のもとへいくと子ども部屋の床をゴリゴリ削って謎の模様を作っています。小学校の社会の時間で習った地図記号みたいですが、ノリPのキャラクターにも見える。
旦那は不審者の跡をつけて、家に侵入。そこには彼らの家を監視するためのモニターなども並んでいます。
しかし、たくさんの人が戻ってきて、ちょっとしたピンチに。ここで、いろんなところで男の人が仁王立ちになっているのが面白い。
なんとか家に戻ってくる旦那ですが、家はぐちゃぐちゃ。嫁は相変わらず床にはいつくばり、血をなすっています。そしてスージーは死んでおり、部屋の隅でぐったり。
嫁は不思議なパワーを使っているのか、旦那を天井に叩きつけたり壁に叩きつけたりと大忙し。そして謎の銀を握れば、削った床のラインが光だし、アッツアツになります。
ここからが目まぐるしいのですが
・唐突に嫁が死ぬ（ほんの少し残った良心が心苦しかったんですかね）
・嫁の病院の先生（途中から担当医が急に変わった）が、侵入してきて赤ちゃんをテイクアウト
そして旦那が取り調べを受けているのですが、彼の行った家（不審者がいたところ）はやはり空き家であり、謎の産婦人科の先生も存在しないことがわかります。頭を抱える旦那。
一方、フランスに新婚旅行で出かけている別夫婦。この夫婦がタクシーに乗るのですが、「いいクラブがあるんだ！俺が案内するぜ！30分だけどうだ？」と言う運転手。この男、よく見なくとも主人公夫婦のことをクラブに連れて行った怪しい運転手。この人たちもおそらく、何かに巻き込まれるのだろうか……？というオチであります。
タイトルを和訳すると「悪魔が生まれた日」ということですが、知らない間に悪魔の子を宿しているというのはコワイ気もしますが、出産する前に話が終わってしまったからなあ。
そもそも、悪魔に魅入られた子どもと対決する話はそこそこ多いわけですから、じゃあその差別化のポイントがどこにあったのか？と言われると説明しがたい。
しかし個々のシーンは非常にショッキングでしたね。「嫁が車を素手で割った」「嫁がスーパーで生肉食った」「嫁が鹿食ってた」とか。言葉にするとばかばかしいのもよろしい。