「V/H/S ファイナル・インパクト」

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アメブロのほうでは書いていたのですが、旅行にいってたので更新できませんでした。でも仕事はしてました!ガーン!
あと、少し見にくいかな~ということでブログのデザインを変えてみたのです。
それはおいといて、2014年の映画「V/H/S ファイナル・インパクト」を見た。
私はこのシリーズは非常に好きなのですが、この作品に関してはあからさまにがっかりしております。き、急に面白くなくなった……。

その理由はわかりませんが、まぁイマイチ怖くない!全体的に!という印象。当たり前ですがPOVの作品がずらずらっと並んでおり、それでいて異常性が感じられるような作品はほとんどなし。ゾンビも吸血鬼もなくて、オカルトとSFが異様に多かったような気がします。

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あらすじ

「Vicious Circles」
監督はマルセル・サーミエント。「デッドガール」「ABC・オブ・デス」監督。
※「デッドガール」…ゾンビ化した女の子を監禁、性の奴隷にする少年たちの狂気を描く。

動画でひともうけをたくらむ青年。
彼のガールフレンドの姿が消え、鼻血を出す人が続出し、次々と事故が起こる……

「Dante The Great」
監督はグレッグ・ビショップ。「ヘル・ワールド 地獄のスナイパー」「悪魔の毒々パーティ」監督。両方未見です。

マジシャンが不思議なマントを手に入れて無双しまくり!
この映画のジャンルがわかんねぇ。

「Parallel Monsters」
監督はナチョ・ビガロンド。「タイムクライムス」「エンド・オブ・ザ・ワールド」「ABC・オブ・デス」「ブラック・ハッカー」監督。
※「エンド・オブ・ザ・ワールド」…たしかスティーヴ・カレル主演のモテない男とキュートな女子の終末映画。この映画は好き。

この人の作品が一番怖かったし、狂ってたな。

パラレルワールドを訪れた男の悲劇。

「Bonestorm」
ジャスティン・ベンソン監督は「モンスター 変身する美女」を手掛ける。
アーロン・ムーアヘッド監督は上記作品に加え、「ファイナル・デッドスクール」で撮影を担当していたらしい。

スケボー少年たちがわざわざメキシコに来て傍若無人に振る舞って襲われる話。オカルト系。
見た目のビジュアルが怖かったのはこの作品。

ネタバレ

「Vicious Circles」

このエピは全体の芯となる話。今までのシリーズは「廃屋にあったビデオを見ちゃったら何か変なことに巻き込まれる」的なオカルトっぽい話でしたが、急にこの映画からスケールダウンします。

アイリスとケヴィンはラブラブのカップル。でもケヴィンが働かないので仲がトゲトゲしてきます。
そんな中、家のまわりで事件発生!YouTubeで一儲けしたいケヴィンは、その映像を撮るために外に飛び出します。
ばあちゃんのお風呂に間違って飛び込む謎のシーンも!ばあちゃんのオールヌード……!
その一方で、急に彼女がおかしくなってどっかに消えてしまいます。
家から飛び出そうとするケヴィンを静止しようとしている警官ですが、突然やってきた謎のアイスクリームカーに轢かれて、手だけがぼとりと落ちてくる展開。
いやーこの感じがCGっぽくて実に冷める!

ここらへんでなんとなく気が付くのですが、この映画は「やたらとなんでも撮影したがるYouTube中毒のバカ」に毒づいているのでしょうね。
事件現場で撮影するバカと同じ。ただ、ホラー映画にこういう皮肉は必要あるのかわかりませんが。

「Dante The Great」

手品師ダンテと、その助手スカーレットの話。
ダンテが逮捕されているところから話が始まり、スカーレットが警察に聴取されています。

このエピはダンテに密着していた取材カメラと監視カメラの映像と、ダンテ自身が撮影した映像が混じっている感じですね。
ダンテは昔はヘタクソな手品マニアだったそうですが、魔法のマントを手に入れてスーパースターに!
このマントは「手を入れれば、遠くにあるものを自由に引き出せる(移動できる)」「物や人を浮かせたり、動かしたりできる」というパワーがあります。

しかし案の定、どんどん暴走して「うさぎの背中を開く」「火を出そうとして火事を出す」とかもあります。

そして、マントを自由に使うことで見返りも求められます。
彼は助手を次々とベッドに引っ張り込み、彼女たちにマントをかけます。
まるで生き物のように、マントは彼女たちを殺していきます。

この頃採用されたのがスカーレット。彼女はダンテの奇術の秘密を知りたい手品師志望の女性です。
ダンテは彼女をデートに誘いますが(マントの餌食にするつもり)、スカーレットは「彼氏がいるんで」と断ります。
しかし、この元カレ・クレイと別れてしまったスカーレット。そこにがつがつつけこんでくるダンテ。
こいつは女好きなのか、頭おかCのかよくわかりません。

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その裏で、クレイを呼び寄せて手と足と首を折って殺すダンテであります。
しかしなぜかそれを映像に記録していたため、スカーレットに発見されて逮捕されてしまいます。
でもパトカーから逃げ出し、取り調べ中のスカーレットをマントで自分の近くに引き寄せて詰問するダンテ。
そこにSWATも来るのですが、体をパカッと開いてSWATの開きを作ったり、1人の隊員を操って銃を使わせて全滅させたりします。
また、撃たれる寸前にSWATの中の人と入れ替わって撃たれてもらったりと、アクションパートが続きます。

しかし、マントをつかんでいれば他の人間でも能力が使えることに気がついたスカーレット。マントの端と端をつかみあい、猛烈なケンカが始まります。
このあたりは宙に浮いたりするのですが、とにかく「ホラーじゃない」展開です。

ダンテがスカーレットに教えた奇術「さっと合図したら手にロープがかかる」をダンテがやり返され、そのままマントに引きずり込まれてどこかに消えてしまうカレ。
「まだ生きてるらしい」ということだけがわかるのですが、スカーレットはとりあえずマントを燃やしてしまいます。
しかしその夜、彼女がクローゼットを開けるとそこにマントが!
そしてそこから手がニュッと出てきて……!

非常にありがちな展開といえばそうなのですが、この手がCGなのもイヤですね。ちょっと工夫すればリアルでできそうなもんだが。
このエピの時点で「アレ……今回、もしかして、つ、つまらない?」と不安が募りましたです。ハイ。

「Vicious Circles」続き

さて、消えた彼女を自転車に乗って探しているケヴィン。
どうやら謎のアイスクリームカーが原因のようです。

途中でスマホを持ったまま、鼻血を出してぼーっとしている男も発見。この男はなぜ、こんなことに……??
彼は自分の死にざまとアイリスの爆笑が交互に出てくる動画を見た直後にこうなったようです。
それは感染のように広まっていき……??

さて、もともとの事件であるカーチェイスをおいかけている野次馬たち。
カメラつきヘルメットをかぶって自転車で車を追いかける人、携帯電話を向けている人。
しかし、高いところに上って撮影していた野次馬がおっこちてカメラ小僧の自転車に轢かれたり、このカメラ小僧のひとりがアイスクリームカーに巻き込まれて引きずられ、靴が脱げ、足の先から削れていきます。この場面はなかなかにリアルで、気持ちが悪いですね。
そしてこの男の死体を振り落して車は激走。ケヴィンは死体を目の前に呆然としています。

「Parallel Monsters」

個人的にはこれがおすすめかな?
気味の悪い藤子不二夫先生(F先生のほうね)のSFマンガみたいなテイストです。

科学者であるアルフォンソは、パレレルワールドにつながる扉を開くことに成功。すると、扉の外にはその世界の自分がいます。 彼らはほんの少しだけ、世界を交換してみることにします。

左右逆の世界。アルフォンソの世界では結婚式の写真があるところに、パラレル世界ではいかにもオカルトな写真が飾ってあります。
そこには儀式のようなシーンの写真なのですが、中央にはいかにも人肉っぽい何かを入れた袋がつるされていて……こちらとしては肉のハナマサであってほしい!と思いましたけど、やっぱ違いますね。

アルフォンソの世界では、妻・マルタが寝ています。それをしげしげ見つめる、もうひとりのアルフォンソ。なんだか様子がおかしいぞ……??
そしてパラレル世界のほうにいったアルフォンソですが、そこには妻と2人の男が待っています。
そして、写真と同じ儀式の構図がそこにあり、「じゃああなたからどうぞ」と言われて戸惑うことに。天井にはロマンチックな星座が映し出され、テレビでははりつけにされた何かと喘ぎ声がミックスされた映像が流れています。
いかにも怪しいのですが、何がなんだかわからない状態。

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アルフォンソは儀式を回避しますが、妻が連れてきていた男性たちに絡まれます。すると彼らは目と口を光らせ、アイアンマン状態に。

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グワー!と迫ってきた彼らですが、ズボンを下ろしたらそこにはモンスターち○ち○が……!?!?

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( ゚Д゚) ※こういう生き物です

こいつらを撃退して家に逃げ込んだら、今度は奥さんが登場。こちらのマルタもやっぱりおかしくて、ガウンを脱いだらお腹にはキバの生えた口のようなものがあるのです(イラストではガウン省略して描いてた。忘れてた)。
しかし、立ちふさがる奥さんをビンタして妻を助けに行くアルフォンソ。

そうしたら、もうひとりの自分にすぐ出くわします。彼は血まみれ。こいつと殺し合いになるのかと思いきや、なんとあっちの世界の奥さんが出てきて「妻に暴力をふるった男に 制裁を与える」とつぶやき、あっちのアルフォンソを殺してしまいます。しかも自分の腹にある口に、旦那の顔を突っ込んじゃうのです。
慌ててパラレル世界をつなぐ扉を閉じるアルフォンソ。

彼は妻を呼び、安全を確かめようとします。しかし妻はすっかりアルフォンソがおかしくなっていると勘違いしており、制止も聞かずに彼を殺してしまいます。

「Vicious Circles」続き

さて、ここで急にホームパーティの映像が入ります。
どこぞのパーティで大喧嘩が始まり、バーベキューのナイフがギャングのおじさんの抱いていた犬に刺さってしまいます。そうしたらおっさんがハッスル無双してしまい、なんと全員をブチ殺してしまうという結果に。そしたら、急にガス爆発が起こって本当に全滅。この惨劇のそばも、アイスクリームカーとケヴィンが通過しています。

「Bonestorm」

スケボー少年たちのお話です。ホントーに若いアホな男の子たちが集まって、メキシコに行くことに。スケボー少年2人と、カメラマンと、彼らの金づるのような存在の少年と4人で遊びに出かけ、スケボーで滑り始めます。
しかしそのポイントにはいかにも怪しい呪文のようなものが書きなぐられ、血のような跡もあり、さらにはセンターに動物の糞が大量に落ちています。

遊んでいるうちに、顔を隠したマントの男たちに襲われる少年たち。ガイコツのようなメイクを施した彼らは、少年たちを殺そうとします。
少年たちがその場所に侵入したことが許せなかったのか?

飛び散った血が地面に落ちると、すごい勢いで蒸発します。ここで少年たちが銃を乱射したり、スケボーでバンバン殴りかかったりと反撃。
彼らは人を殺しまくるのです。まるでゲームのように。
つかみかかってくる男たちに殺されるカメラマン、そして金づる少年。

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少年たちは男が持っていた刀を奪ったり、さらには花火を武器として使ったりします。それでも次々と死体が起き上がってくるうえ、死体がガイコツになっています。
とにかく逃げて逃げて、逃げまくる2人の少年。そして死んだカメラマンが持っていたカメラを持ち上げる謎の男。彼はそれを覗きこみます。目のアップ!

「Vicious Circles」続き

ポルノを撮影している最中のタクシー。脱がされていく女の子ですが、突然カメラマンに銃を向けます。リベンジポルノで裸を拡散された女が復讐のため、この男の股間を吹っ飛ばそうとするシーン。しかし銃を取り返されて立場が逆転します。
その瞬間、タクシーに車が衝突。
タクシーの中のモニターには、アイリスが映し出されています。

ケヴィンはまた鼻血を出している人に遭遇。そこにも彼女の映像が映っているよう。

そして浅い川の中で停車している車を見つけ、近寄るケヴィン。
車のハンドルには、くくりつけられた手首だけが残っています。
なかは空っぽで、モニターがぎっしり。そして彼女の映像だけが映っています。
「ケヴィン……そんなに撮影が好きなの?」
「そんなに好きなら、何かデカいことをしない?」と語りかけるアイリス。
ケヴィンはアイリスに恫喝され、やけにアナログなスイッチを押してしまいます。

すると、ネットに今までの動画(各エピソード)が拡散していきます。
パニックになるケヴィン。「俺はなんてことをしてしまったんだ……」

という終わり方であります。
つまり、拡散された映像を見たら死んでしまうという展開なのでしょうが、今更そんなことを言われてもねえ……。

今までは5エピソードは収録されていたはずなのですが、今回から数も少なめです。血すらもほとんど流れない。怖くない。
「アイスクリームカー」の怖さだけはなんとなくわかりました。