意外と面白い!なぜか小林尊が出てるホラー映画『ハロウィン・レポート キル・オア・トリート』

ハロウィン・レポート続編

『ハロウィン・レポート キル・オア・トリート』を見た。続編ですね。

お化け屋敷をレビューする動画配信者?たちが、本物のサイコパスたちの餌食になってから1年後。実は辛くも助かっていた彼らは、再度ハロウィンを訪ね歩くたびに出るのだが…!?

という内容。

こちら、よくよくクレジットを見ると全員が本人役で出演しており、脚本や製作もご本人たちなのであります。

前作はこれをどう怖がれっちゅうんじゃ!という感じの地味な嫌がらせを経て、棺に入れられて埋められてお仕置きされた彼ら。

今作はどちらかというとお化け屋敷レビューのほうがメインになっており、ホラー要素は終わりのほうのみ。しかし、ドンデン返しもあって、わりと楽しんでしまった。お化け屋敷レビューが普通に面白いのもあるんだけど。

ただ、映画としては面白くてもストーリーがどこを目指していたのかはわからん!!!

もうオープニングからやや狂っているんですよ。だってマリリン・マンソンの言葉から始まるんだよ(暴力が増えたんじゃない、テレビが過剰に報道するだけだ みたいなフレーズ)。

前作の登場人物たちは殺されず、解放されていたところからスタート。

今やイベントに引っ張りだこの面々ですが、人気なのは紅一点のブランディ。金をもらえるレビューをするために、彼女を無理やり旅に引っ張り出そうとする男4人であります。

「もうハロウィンのことは忘れたい」と言いながらも、自宅はめっちゃハロウィンの飾りつけをしているブランディさんをとりあえずおいておき、旅に出発!

関係ないけど、ブランディさんの出演作について調べてみたら「ボインフィールド PAFUPAFU」という映画に出ていたことが判明。ぱふぱふ…

最初はシンプルなお化け屋敷、2つ目に訪れたのはゾンビ脱出ゲーム。これはなかなか凝っていて面白そうだった。3つ目は人体実験をしていたと実際に言われている石鹸工場跡を使ったお化け地下室。

と思いつつ、ブランディを来させることに成功し、今度はライド式のお化け屋敷へ。

といっても、トラクターの荷台に座って農地?を巡るだけなのですが、チェーンソーを持つ男が荷台にかけあがってきたり、納屋が火を噴いたりとやることなすことアメリカン。すごすぎる。いいなあ、あんなん小学生の時に見たらうれションしちゃうよ(ただ、私は子供の時に異常な怖がりだったから絶対に行かなかっただろうな)。ブランディさんも「これはあったかくていいわね」とコメントがアメリカン。

次はゾンビ祭り。トリックオアトリート発症の地で行われるゾンビ祭りの目玉はなんと… 脳みそタコスの早食い選手権!

そしてまさかの小林尊が出演!!!

このお祭り、コスプレが本気度高めで、日本みたいに脱ぎたがり女子がミニスカポリスとかナースとかエッチな格好しているわけでもなく、2021年度だとイカゲームや東京リベンジャーズのコスプレをしていたアホみたいなのがいるわけでもなく。そのへんを歩いている人が全員ゾンビの格好をしているのが楽しい。さすがにキッズはいませんでしたが。

もう一つすごいと思ったのがゾンビマラソン。廃墟の周辺をマラソンするのですが、人間役とゾンビ役でマラソンして、なりきって噛まれたりやっつけたりしながら走る…みたいな設定で、みんなでキャッキャしながら楽しそうでした。

とか言ってたら、ラストのお化け屋敷もまたすごい。キャストの熱演がすごく、殺人屋敷?殺人実験施設?に迷い込んだ客みたいな設定なんですが、「アタチ子供がいっぱいほちかったのよぉ~ランランラン(異常に高い声)」と客を子供に見立てて話しかけてくる地味中年女性キャストとか、おっぱいの先から意味なくビームを出し続けている女性キャスト(おそらく偽乳+懐中電灯)とか、あと意味なくトリプルおちちを出して歩いている怖がらせキャストとか。とにかく、攻めてる姿勢を感じました!こう、客いじりとかじゃなくて、自らの演技と世界観で過激さを演出できる施設っていいよね。

しかし、ま~た知らないお化けに脅され、なんだか監視もされているような… という展開へ。

その夜。彼らの乗ったキャンピングカーは、勝手に移動させられてしまいます。車を運転する謎の男たちの姿もばっちり映っててシュール。あと、おじさんの寝顔をいっぱい撮影するのも謎。せめてブランディにしてくれ。

彼らはさまざまなお化け屋敷のキャストが言っていた「ヘルベント」というこわ~いお化け屋敷に連れてこられた模様。

しかし、「ドアにつっかいぼうが!」(窓から出たら?)「俺のコスプレ衣装を着ているぞ!」(たしかに怖いけど、なんでアイツも勝手に衣装着てるんだよ!)と混乱するのみ。

わざわざ夜になってから外に出る男性陣。

すんげぇなが~~いチェーンソー持っているピエロがいて笑ってしまった。車のサンルーフからはみ出させて走るんでしょうか。それくらい長い。

導かれるまま目隠しをする5人だが、なんと!気絶させられてしまう!!

起きたブランディは小突かれながら歩き回らされます。顔を焼かれたり、血をガロン単位で飲ませられたり(どういう死に方なんだろう、コレ)、腕を切られたり、首を吊られたりして殺される男性陣を見て怯えるブランディですが、追い詰められてなんと拳銃自殺!

そこで焦ったのが… 実は生きていた男性陣!実は悪趣味なドッキリだったんですね。

しかし、それを前回の犯人一味・ブルースケルトンに教えられていたブランディは、拳銃自殺ドッキリをやり返しただけという話でした。

そして、彼らが旅の途中で通りすぎたヘルベントの看板に書いてあった文字を入れ替えると… ブルースケルトンになる、というオチ。

いや、ヘルベント云々と言い出した時点でアナグラムなんだろうなって多くの人が気付くと思う。私は予想していたぜ。

この映画の終着点はなんだったんだ。誰も死んでないけど友情が失われたってこと?? ブルースケルトンの目的もよくわからない。ライバル配信者??

ラスト、ポカーンとしたけれど、お化け屋敷好きは見て損はないですよ。あと大食いファン。

日本でもやらないかな、ヘルライド。田舎でやれば楽しそう。SIRENみたいな農家の老婆とか追いかけてきてほしい。