IQ2くらいのゾンビドラマでとても良い『君と世界が終わる日に』第1話の感想(ネタばれあり)

久しぶりの投稿です。パソコンが壊れて大変でした…

そんなことはいいんだ!俺たちの日本テレビが帰ってきたぞ!!とヤケクソにうれしくなってくるトンデモゾンビドラマが始まりましたね。「君と世界が終わる日に」。日本テレビは素晴らしいよね~。『ザンビ』といい。IQ2くらいのホラードラマっていいよね。いいぞもっとやれ。

このドラマを語る前に、何より心に留め置いておきたいこと。それは主人公のキャラクターであります。

まっすぐで、あったかくて、傷つきやすくて、でも強い。

みたいな、書いているこっちの心臓がゾワゾワして止まりそうなちょっぴりヤンチャでピュアな青年が主人公なのであります。この竹内涼真演じる響という青年像がすさまじい。その発言のアクの強さは後述しますが、そのうち鼻の頭にばんそうこうを貼って登場しそう。ステレオタイプのピュアは大きすぎる錠剤と同じで飲み込むのが大変です。

その彼女・来美(演・中条あやみ)は医者であり、このドラマのストーリーは主人公がいなくなった彼女を探し求めて同行者を振り回しむちゃぶりする話って印象でした。しかし、この彼女も現時点でストーリーにあまり絡まないので「美人でかわいい」くらいのことしか視聴者もわからない。でもかわいいからなんでもいいや。出てるだけでいいよ。

さらに主人公のパーティにはやたらと彼につっかかる謎の同級生(演・笠松将。理由は不明だけどどうせ最後に主人公かばって死にそう)やら、女子大生(演・飯豊まりえ。投げやりな性格だけどそのうち主人公のこと好きになりそう)、病気の女児を連れた母親、引っ越し業者とその部下の韓国人、やたらとゾンビに詳しい小説家のじいさん、刑事(演・大谷良平。この人とチオビタドリンクの平山広行を混同していた。すいません)などなど。

ストーリーはトンネル事故から始まります。

事故に巻き込まれた主人公の響の回想。朝、彼女とイチャつくシーンから始まりますが、ほっぺにぶちゅぶちゅキスしながら「朝ごはんできたよ」の時点でもうはらわたがよじれる。「女子はこういうの理想でしょ」みたいな感じの演出なんだろうか。私はこういうのいやです…

で、本題はその日の夜にプロポーズをしようとしていたけれど、突然のゾンビ大発生。トンネルから外に出ても彼女は家にいないし(指輪だけ回収)、職場では上司が事務員食ってるし、そのわりに「わあ、奥さんが食べられてる」くらいのリアクションで済ませられる主人公の心の図太さ。

街を徘徊する響。ゾンビはなぜかおらず(理由は後述)、速攻で廃墟と化したショッピングモールなどをうろつくシーンが、なんとも侘しい。本当のシャッター商店街なんじゃないよね…

『28日後…』へのオマージュなのかわかりませんが、絵が少し貧乏くさいのはなんとかならなかったのか。

近くの消防署に避難し、生き残りのグループに合流した響ですが、ここで出てきたおじさまのゾンビはなかなかよかったです。いいジジイだった。で、膝をケガしていたせいで感染を疑われる響でしたが、なんだかんだで合流を許されます。

近くにある避難所に助けを呼びに行ってくれるというバイク便ライダーの青年を見送った後、消防署で夜を明かすことにしたグループですが、夜になると動きが活発化するというゾンビに怯え、助けを呼びに行くか立てこもるかで意見が対立します。

するとそこで主人公は突然「俺、夕飯作りましょうか」と言い出します。缶詰でおいしい料理を作る響に懐く女児。「俺、(作った食事を)美味しいって言ってくれた人とは友達になるって決めてんの」とにっこりする響。

何言ってんだコイツ。

皆さん、職場や学校で言えますか。

「俺(私)の料理、おいしいって言ってくれた奴とは友達になるって決めてんのッ」

新学期や新卒時期にこんな発言繰り出したら、ストレートにキ〇ガイとか言われそう。

謎の押し付けとアピール。そう、これが響スタイルなのだ。

やたらと彼に懐いた女児・結月ちゃんは「寝る前に何かお話ししてぇ~」「彼女の話が聞きたい~」ととんでもない早熟ぶりを発揮するのですが、そんなことをしているうちにバリケードが壊れて、結局避難所に移動せざるを得なくなります。

移動中、ゾンビと遭遇した響。救助しようとするもすでに人間ではないと気が付いた響はかつて人間だったものをなかなか殺せず…と、ウンザリするくらい見たことあるシーン。

避難所(学校)に到着するも、誰もいないことに焦るグループ。響は彼女が避難所にいた痕跡(といっても勤めていた病院のスタッフが出入りしていたらしい、というだけなのだが)を見つけて大声で彼女を探し回ります。ゾンビに殺されたいのでしょうか。静かに探せよ!

一方、グループのひとりの女子大生・佳奈恵は校内を歩いていると物音を聞きつけ、体育館に迷い込みます。すると、そこには大量の避難民から変異したゾンビ集団が!!ギャンギャン騒いでゾンビを引き寄せる彼女(ちなみにバイク便ライダーの人もゾンビ化していた)。

親子はトイレに隠れますが、ゾンビの猛攻に娘を窓から逃がす母。しかし、そのせいで娘は野良ゾンビに追い掛け回される羽目に… 韓国人のユン・ミンジュンくんは突然武術を披露し、生き残りそうなフラグを立ててきます。

そして響も覚醒。元弓道部だったことから、ゾンビを弓でガンガン射抜きます。それにしても弓、うますぎるだろ。百発百中です(と思ったけど外してた時もあった)。それでいて矢を全然回収しないのでイライラしました。

生存者はなんとか教室に立てこもるも、「もう死にたい」という雰囲気が漂い始め…

そこで主人公が「地獄でも進むしかねぇだろ!」「道なら、俺が作ってやるよ!」と熱く説得。カーテンをロープにして脱出を試みます。

このセリフもなかなかにはらわたをよじってくれるのですが、この後が超展開。

集まってきたゾンビのせいで、普通に地上に降りられないことが判明

運動神経を活かしてゾンビを避けて地上に降りて偶然停まっていた救急車の中へ

輸血パックを回収

車の上に登り、輸血パックを投げてそれを弓で射抜く

その匂いでゾンビたち、輸血パックのほうへ殺到

 

ゾンビって犬なのか?

そう、そもそもこのドラマのゾンビは血液を求めているんですよね。

ゾンビはもともと『脳みそ』を求めているイメージだったのですが、そのうち『人肉』のイメージに拡大していき、このドラマではなぜか『血液』。自分の血を抜いといていざというとき遠くに投げれば助かるってことか??まぁ、血液なら演出を多少マイルドにできますし…

そして響は親切だったバイク便ライダー・東さんのゾンビを殺すのですが、ゾンビを初めて殺すにあたりとりあえず「すいません」と謝っていました。礼儀正しいですね(嘘)。

ラスト!来美が生きていることがわかるのですが、たまたま無線がつながり、たまたまそれを発信していたのが来美で、たまたまそれを受信したのが響というご都合主義。

どうやら来美の勤務する日本のCDCみたいな組織がこの感染を招いたようなのですが、感染者を鎖で縛って飼い殺しにしているのを建物の上から眺めている…(おそらく黒幕は滝藤賢一さん)みたいな匂わせシーンも入っています。

※と思ったら私の勘違いで、来美は普通の病院勤務でした。

常に『やれやれ…』みたいに肩をすくめつつ実はすごい力を秘めている、みたいな主人公を“やれやれ系主人公”というと聞いたことがあるのですが、響は常に『俺が~~してやんよっ!』と叫んでいるイメージ。耳がキンキンしてくるわ。これからどんな超展開が待っているのか、楽しみですね。