「ジグソウ:ソウ・レガシー」

ジグソウソウレガシー

昔、SAWシリーズをマネたタイトルをつけて映画を見る側を混乱させた「JIGSAW」シリーズもありましたが(2作あったけど、1作は結構面白かった記憶)、これはSAWシリーズの完全なる続編。どれだけ続けるんだって感じですが。
「ジグソウ:ソウ・レガシー」。2017年のアメリカ映画。

登場人物

ローガン:現在は検視官、昔は衛生兵だった。辛い過去とトラウマを持っている。
ハロラン:ローガンと仲が悪い刑事。悪事に手を染めている。
エレノア:ローガンの助手。ジグソウの熱狂的なファン。
キース:ローガンの昔なじみであり、ハロランの部下。

エドガー:犯罪者。なぜかジグソウからのメッセージを預かっていたが、ハロランに手を吹き飛ばされた。

アナ:ジグソウに囚われた女性のひとり。
ミッチ、ライアン、カーリー:ジグソウに囚われた人たち。

ジョン・クレイマー:言わずとしれた「ジグソウ」。10年前に死んだはずだが…??

ネタバレ

ソウジグソウレガシー1

警察から逃げているエドガー。彼はジグソウからのメッセージを預かっているとハロラン刑事を呼ぶが、警察に取り囲まれ、手を吹き飛ばされる。だが、それをきっかけにゲームが始まってしまう。

アナは目を覚ますと、謎の部屋に閉じ込められていた。頭にはクサリ付きのバケツ、数メートル離れた眼の前の壁には電気ノコギリの刃。
「罪の告白をすれば自由になれる」というジグソウからのアナウンスと共に、クサリが引かれ、彼女たちは動き出したノコギリの刃に引き寄せられていく。どこかを切れば助かるというジグソウの声から、アナは自らノコに駆け寄り、手を切る。他のメンバーも続くが、1人だけずっと倒れていた男は間に合わず、犠牲になってしまった。

次の部屋(納屋?)に移動するアナたち。

外では、バケツを頭にかぶせられた男の死体が吊るされて見つかる。脳みそが見えるほど頭が切られているその手口は、ジグソウのものだ。検視官のローガンは、傷口にUSBが隠されているのを見つけ、それがジグソウの犯行声明だと見抜く。

アナたちの前には、ジグソウの人形が表れた。ミッチの罪は、バイクを売った相手がすぐに死んでしまったというもの。アナは赤ん坊を殺したという罪を背負っていた。ただし殺したのは夫で、しかも不注意だった。

またクサリで引きずられる彼らだが、ミッチは人形の持つレコーダーに気がついて再生する。すると、彼らは首を吊られる姿勢になり、目の前にはラベリングしてある注射器が3本出てくる。
この中にひったくりをして、その女性を死なせてしまった(ショックで心臓麻痺?)ものがいる。
その人間が、注射器を選択して自分に刺す。だが、その中には酸が入った注射器も混じっており、選択を間違えたら彼女は死ぬ。だが、どれも選ばなければ全員が死ぬ。

この犯人はカーリーだった。彼女は注射器に刻まれた数字を見て、はっとする。3ドル53セント。彼女はそんなはした金のために、女性を死なせたのだ。
パニックのカーリーは注射器を選ばない。選択を迫るライアン。彼らは首吊り状態となり、死にそうになる。ライアンは暴れながらカーリーに注射を刺すが、3本まとめて刺してしまい、彼女は苦しみながら死ぬ。
アナ、ミッチ、ライアンは首吊りから解放されるが、注射器の中にある別の数字に気が付き、扉の鍵の番号を解く。そして次の部屋に移動する。

その頃、最初の被害者の身元が判明していた。マルコム・ニール。ギャンブルの借金のせいで妻を殺されたクズだった。

ライアンは自分の罪は数え切れないほどたくさんあるとアナたちに告白する。アナは、子供が死んだのは夫のせいで自分は悪くないと主張し続けている。
ライアンはドアを壊して逃げようとするが、そのせいで足が落とし穴にはまってしまい、切断の危機となる。ヒントとなるテープレコーダーを、足を絡め取るワイヤーの間に発見するライアン。ミッチに命令してそれを取らせる。レバーをひけば自由になれると言われるライアン。だが、そのレバーを引けば彼の片足は完全にちぎれるだろう。

その頃、カーリーのものらしき飛び降り死体が見つかる。しかも、エドガーが入院している病院だった。
キースはローガンが戦地にてタリバンを殺したせいで拉致され、拷問されたという過去を知っており、彼がジグソウの関係者ではないかと怪しむ。また、エレノアはジグソウの大ファンであり、怪しまれる。

ミッチとアナはライアンを置いて別の部屋に移動するが、そこで生き埋めにされそうになる。サイロの中に注ぎ込まれる穀物。さらに、刃物が降り注ぐ。電気ノコギリの刃、包丁、メスがどんどん降ってきて、2人に降り注ぐ(メスがアナに刺さるのですが、狙ったように落ちてきて笑った。壁の向こうからジグソウが投げてんのか?)。
これを止めるには、ライアンが足を犠牲にしてレバーを引くしかない。

エレノアへの疑いは深まるが、被害者の爪の中にジグソウの血液が残っていたとわかる。
ローガンはエレノアを犯人とは信じていない。ハロランは悪徳刑事であり、彼のほうがよほど怪しいと思うローガン。だが、エレノアに案内され、ある建物にローガンは足を踏み入れる。実はエレノアは、趣味でジグソウの拷問器具を再現していたのだ。しかし、彼らはキースに尾行されており、証拠写真を撮られてしまう。

そして、病院にいるエドガーのもとには、謎の影が迫っていた。

今度はミッチが捕まり、片足を釣り上げられる。彼は大型のミキサーの上に吊り下げられ、中に入れられていく。それはエレノアが再現していた機械と全く一緒だ。機械を回転させるのは、ミッチが売ったバイク。そのバイクが整備不良と知りながら売ったせいで、ジグソウの甥が死んでしまった。
(個人的な恨みで動くんですね、ジグソウって)
一度は機械を止めたアナだが、また動き出してしまい、ミッチの上半身は粉砕してしまう。

エドガーは消えてしまったが、ジグソウの墓の中から見つかった。ジグソウは死んでいないのか?
さらにエレノアのスタジオからミ上半身ぐちゃぐちゃの死体が見つかり、エレノアへの疑いが強まる。
ローガンは犯人はハロランだと考えるが、家の中で待ち伏せしていたエレノアに連れられ、ゲームの開催場所へと向かうことになる。

生き残っていたアナとライアンはジグソウに捕まり、最後の試練に挑む。ライアンは3人も自分のせいで死なせている。また、アナはジョン・クレイマーの隣人であり、夫との不和から子供を殺し、夫にその罪をなすりつけたことがわかる。
ジグソウ自身も、研修医のミスのせいでガンの発見が遅れ、それを恨んでいるということを明かした。

ローガン、エレノア、それを追うハロランもゲーム会場に到着する。

ジグソウは弾が一発だけ入ったショットガンを持って去っていく。

エレノアは自分は犯人ではないと主張し続けるが、そこにハロランが乱入する。

アナはショットガンを奪ってライアンを打とうとするが、死んだのは彼女だった。ジグソウは「後ろ向き」というワードを会話に盛り込んでいた。つまり、銃は後ろから弾が出るように細工されていた。しかも、弾の中に隠されていたカギは歪み、ライアンの足をつないでいる南京錠のカギは折れてすらいた。

ハロランは突然拉致され、目を覚ますとローガンと2人で首輪をはめられて監禁されていた。首輪にはレーザーカッターが仕込まれている。「死に値する理由を告白できれば助かる」というジグソウ。ハロランはローガンをはめ、彼を殺そうとする。ローガンはジグソウのレントゲン写真でミスを犯した研修医であったことを告白するが、死亡してしまう。
ハロランは解放されるはずが、続けて同じゲームに挑戦する羽目になる。
証拠の改ざん、ワイロ、冤罪の人の逮捕などの罪を重ね、無実の人をたくさん死なせてきたと告白するが、ふと彼は気がつく。ローガンが死んでいないことに。

実はジグソウの後継者はローガンだった。
・アナたちのゲームはジグソウの生前、10年前に行われたものだった。
・ローガンは最初に脱落した男だったが、悪意のないミスで殺すこともないと突然思い直したジグソウが彼を助けた。アナたちの死体は10年間放置されていた。
・ローガンはその犯罪を再現していた。エドガーを巻き込んで、ハロランの犯罪を立証するために。ローガンの無実は逃げたエレノアが証言してくれるだオル。
実はハロランがエドガーを釈放したせいで、ローガンの愛妻が殺されてしまったのだ。ジグソウは彼の師匠であり、生きる目的を与えてくれた。
ハロランを殺し、「死者の報いだ」と言い残して去っていくローガン。

感想

電気ノコギリで体を切るところと、上から武器が落ちてくるシーンが怖かったです。
しかし、途中で「悪意がないなら死ぬことないか」と助けるってなんなんだよとは思いました。あと、こういう殺人鬼って映画では後継者育てがちですけど、現実では絶対にないよね。
正直、最初のほうで「10年前に死んでいたジグソウが生きている?と見せかけて、10年前の時間軸と交差させているだけで、本当の犯人は別にいるんだろうなあ」と思っていたら、本当にそうだった。犯人は途中でキースかな?と思っていたけど、ローガンでしたね。わかりやすい。
ただ、ジグソウのおじいちゃんの演技だけはやっぱりいいので、それを堪能するために見てもいいのかもしれません。