「ラスト・サバイバー」

ラストサバイバー

2016年のアラブ首長国連邦の映画。
アラブ首長国連邦のサバイバル映画ってことで、なんだかふんだんにお金はかかっている印象なものの、お話がやや薄め。ゴア描写はしっかりしているのですが、怖くはないかな……。

登場人物

エイサ:主人公。
メリアム:主人公の妹。
ジュアイブ:主人公の父親。みんなのリーダー。
カイス:ジュアイブの右腕的存在。ドレッドヘアー。
ジャマール:仲間。ジュアイブと対立することがある。仲間以外を信用していない。
グオード:仲間。元イラストレーター。メリアムと両思いである。
ゼナブとビラル:仲間の老夫婦。
ラヤ:仲間。元教員。世界が荒廃してから、男たちに乱暴された過去がある。
イトリス:仲間。ラヤの過去を知りつつ、彼女を受け入れて結婚した。

ムサ:謎の男。ジュアイブたちの仲間に入る。
ゴルビン:謎の女。言葉が通じない。

ネタバレ

ジュアイブは、たまたま車に乗せた男に「安全な場所に隠れろ」とアドバイスされ、それを実行する。

世界は荒廃し、人類は死に続けた。水も汚染されて、人々はなんとか生き延びようとしている。

ジュアイブやエイサたちは、飛行機工場に立てこもっている。そこに謎の男たちがやってくるが、彼らは工場を乗っ取ろうとしていた。女性をタテに、ジュアイブとカイスを脅す男たち。だが、それをムサが助けて、男たちを殺してしまう。

ムサとゴルビンを工場の中に招き入れるジュアイブ。ムサには裏があると主張し、追い出そうとするジャマールだが、エイサとジュアイブは彼を信じようとしている。
だが、ムサはジュアイブを刺し、逃げてしまう。
父を埋葬するエイサだが、タンクにためている水が蛇口から出てこないことに気が付く。給水塔にのぼって調べることにしたイトリスだが、給水塔自体が倒れてきて、水が全部こぼれ、イトリスも下敷きになってしまう。
さらに、ダオードもトラップ式の爆弾で足をケがし、切り落とすことになってしまう。

ジャマールは仲間たちとケンカをして非難され、追い出されてしまう。

水を探しに行くことにしたエイサ、カイス、イトリス。だが、当然見つからない。帰ってきたら工場の門が開いており、さらにラヤは地下に落ちてしまう。その地下のスペースには、血まみれのジャマールが吊るされていた。彼を助けようとするも、火をつけられ、ラヤは死亡。

工場内に侵入したムサは、老夫婦を殺している。死にかけていたダオードも、殺される。
メリアムは血まみれのゴルビンを発見して驚く。

戻ってきたエイサは、巨大なシーソーの上で鉄条網で作ったロープに首をつながれた妹を見つける。反対側に立っているのはムサ。エイサはメリアムを助けるためには、自分が死ななければいけない。自分が助かりたいなら、メリアムを見捨てなくてはいけない。
シーソーの上で揉みあいになるエイサたちだが、メリアムは兄を助けるために自殺してしまう。

武器のなかったエイサだが、照明弾をムサに撃ちこみ、彼を殺す。
だが、生きていたはずのカイスも殺されていた。
すべての黒幕は、ゴルビンだった。彼女は終末世界で生き残るべき人間をスカウトしていたのだ。
彼女はさっさと去っていき(エイサに場所を指定し、ここにきて一緒に世界を変えよう!とスカウトはする)、エイサは1人で旅に出ることになる。

旅の途中で老人に出会うエイサ。彼こそ、父に安全な場所に隠れるように言った男だった。
この男はムサやゴルビンが所属している団体に、かつて所属していた。当初は生き残るために力を合わせていた彼らだったが、徐々に「生きる価値がある者を選別する」ことが目的となり、堕落していった。
だからこの男はグループを抜けたのだ。

エイサは、この男が父に助言をした男だと気が付き、早朝に彼の家を出ていき、また旅に出る。

感想

このラストがわけわからないでしょ?
1人旅に出るところまではわかるのですが、復讐目的なのか?それとも、生きられる場所を探しているのか?とにかく工場を出て、すべてを忘れたい!という気持ちなのか、全然そのあたりが語られません。
じいさんと一緒に住めばいいのにとは思いましたけど。
ゴルビンの黒幕ぶりが、ちょっとベタですよね。組織の中での中心人物、スカウトすべき人を見極めるために潜入していたらしいですが、そんなにガツガツ殺しまくったら、間違いなく破滅に向かわない?という気持ちになったんですけど……。

給水塔の倒壊からの水ドバーの場面、さらに巨大シーソーの部分などは見ごたえがありましたが、謎の組織の全貌がまったくわからないのでひたすらモヤモヤ。