「ローンウルフ 真夜中の死闘」

ローンウルフ

2014年のアメリカ映画「ローンウルフ 真夜中の死闘」を見ました。
目が見えない老人が若者を追い詰めるホラーは最近見かけますが、今回は老人が追い詰められる側。しかも、なんと狼人間モノであります。

ネタバレ

目が見えない退役軍人・アンブロースが、高齢者居住地気に引っ越してくる。息子とは折り合いが悪く、同居はしていない。
気のいい隣人・デロリスに迎えられるアンブロースだが、新居の壁に不審な爪痕があることに気が付く。

近所に住む老女たちがやってくるが、けんもほろろに追い返してしまうアンブロース。

夜。デロリスが何かに襲われ、命を落とす。アンブロースも何かに襲われ、盲導犬のシャドウが命を落としてしまう。
地元警察は獣のせいだと断定するが、アンブロースはそうではないと思っている。

郵便配達人に手伝ってもらい、血の跡をつけていき、ある家に辿り着くアンブロース。
その家にいた老女・エマ(彼の家に挨拶にいって追い返された人の一人)と話し込むが、彼女の夫は延命措置の機械に入っている。それをいじって怒られ、アンブロースは追い返される。

また2人の老人の死体が発見される。誰の仕業なのか?

誘われて教会に行くことにするアンブロースだが、とげとげしい雰囲気だ。
神父と彼の手伝いをしているジェームズが優しく接してくれる。

アンブロースは何かに脅かされるが、警察は助けてくれない。
彼はベトナム戦争で子供を殺してしまい、そのことに今も苦しんでいる。

狼人間が敵だと理解したアンブロースは、銀の銃弾を作る。

家にいるジェームズは、傷だらけの体で、殺した犬の死体を溜め込んでいる。
そう、あっさりわかりましたが、黒幕はジェームズです。
彼はアンブロースが銀の弾を購入したのを目撃してしまう。

息子の妻は妊娠し、妻の家のほうに引っ越すと言いに来る。絶縁してしまう親子。

ジェームズは知り合いの家に侵入し、「一緒に祈ってくれ」と頼み込む。
追い出そうとしていた夫婦は折れて付き合うが、ジェームズはその夫婦を殺してしまう。
また、彼はエマにも噛みついて、仲間を増やしていく。
さらに、自分の味方だった神父まで殺してしまうジェームズ。もともと、彼は悪魔に苦しめられていた。悪魔祓いも効かない。神父の目の前で、彼の体は変化していく。顔を自分で引きちぎり、その下からオオカミの顔が出てくる。神父を殺してしまうジェームズ。

人狼たちに襲われるアンブロースは覚悟を決め、軍服を着て、武器となるスコップを研ぐ。
ジェームズの仲間たちが襲撃してくる(夫婦やエマ?)。
1匹を撃ち殺し、もう1匹もヘッドショット。どんどんと銃で殺していく。

また、予め購入していた墓石を使ったトラップで、人狼を潰すアンブロース。
噛まれるも、折れたスコップの柄を人狼の目に刺す。

息子は戻ってくるが、エマの死体があるし、人狼の死体も落ちている。しかも父は死にかけている!謝罪を吹き込んだテープを聞く、息子。父は視力を失っていくことで心が壊れ、家族を遠ざけてしまった。その真意を知り、父のことを理解する。
その後、息子夫婦だけでアンブロースの葬儀が行われる。父の愛用している銃を使い、息子は月に向かって発砲する!

感想

ラストがなんというか、アメリカ的(月に向かっての発砲)ですが、とにかくじいさんとドーベルマンの組み合わせがクールですね。主人公の孤独が強調されている一方で、人狼のざっくりした造形がすごすぎる。
首から下はサルっぽいのですが、首から上はマズルの長い犬にしか見えない。
しかし、隣人・デロリスやエマの旦那の殺され方はいかにもゴアです。80年代のホラーのグロっぽさがあるので、気になった方はご覧になってもいいかもしれませんです。