2017年の「霊幻道士 こちらキョンシー退治局」を見ました。香港映画です。有名な「霊幻道士」のロゴが使われているので、正式な続編なのでしょうか。ノリはホラーコメディですね。
登場人物
チョンツィン：主人公。頼りない青年。祖母と2人暮らしだが、ゴミと関係のある家系生まれ。そのため、昔のあだ名は「ゴミバケツ」だった。
シウハー：チョンツィンが出会った人間型のキョンシー。彼とキスしたことで生前の姿に戻り、チョンツィンに匿われながら同じ家に暮らすようになる。
ジーチャウ：主人公の直属の上司。チョンツィンを突き放すが、それには理由がある。戦闘力はもっとも高く、前線に出て戦う。
ツォン：キョンシー対策をしている部門の局長。技術支援（戦いでの支援）と、キョンシーの焼却担当。
ゴン道士：儀式をしたり、お札を作ったりする担当であり、仲間内では唯一の道士。キョンシーに詳しい。
クイ：武器・後方支援（後片付け）担当。ゴン道士と共に、チョンツィンにキョンシーのことを教える。
女性職員：あまり登場しないが、香港の歴史に詳しく、古地図を読み解くことができる。広報担当もこなしている。
ばあちゃん：チョンツィンの祖母。両親代わりにチョンツィンを育ててきた。ややボケており、ゴミを集めてきてしまうという悪癖がある。
ネタバレ
肉片が散らばる地下駐車場。車の中で死んでいる人間と、それを発見しながら驚く警備員も被害に遭ってしまう。
入り口で警官に止められたチョンツィンは、身の上話を始めてしまう。
彼は恋愛経験ゼロ、仕事もしていない青年。祖母はボケてゴミを集めているし、両親はゴミ清掃局で働いていたから昔のあだ名はゴミバケツだった。だが、ゴミを巡って祖母と喧嘩をしていた老人がキョンシーに噛まれているのを目撃したチョンツィンは、自分も噛まれてしまう。意識がもうろうとするなか、彼はかけよってくる人の影を見る。
目を覚ましたら、自宅にいたチョンツィン。彼を助けてくれたのは、祖母の知り合いのツォンとジーチャウだった。ピンピンしているチョンツィンに驚いたツォンは、彼をスカウトする。
指定された建物へ向かうチョンツィン。さびれた清掃局だが、受付の女性がボタンを押すと棚が開き、道が示される。ツォンたちはVCD（ヴァンパイア・クリーンアップ・デパートメント）、つまりヴァンパイア退治局で働いていたのだ。
仲間を紹介しつつ、焼却炉に入れていたヤカンでラーメンを作ろうとするツォンじいさん。
実は彼の両親も同じ仕事に従事しており、有能だった。だが、キョンシーに噛まれて命を落としたが、その状態でチョンツィンを出産したことで、彼には免疫ができたのだ。働くか、それとも忘れるか。チョンツィンは迷う。
だが、思いきって働き始めたチョンツィン。ひたすら掃除をさせられ、雑用ばかり。お札を書けと言われて、スマホで撮影するチョンツィンにも問題があるが……。
と、湖で男性と女性のキョンシーが1体ずつ事件が起こる。湖に直行するが、はぐれたチョンツィンは水中に落ちてしまい、女性のキョンシーに襲われた拍子にキスしてしまう（どういうこっちゃ）。その瞬間、キョンシーは若返り、チョンツィンになついてしまう。
VCDの職員たちは、敵対しているチュウ刑事と出くわす。科学的な見地からキョンシー対策をたてている彼ら（彼らはある特殊なウイルスのせいで死体が動くと考えている）は、女キョンシー・シーハウの犬歯の1本を拾い、サンプルとして取得する。
職場に戻った彼らは、回収した女性キョンシーは、逃亡した男キョンシーの“副葬品”として生き埋めにされ、殺されたのだと知る。彼女の焼却を命じられたチョンツィンだが、つい自宅に連れて帰ってしまう。
キョンシーには体内の血を失い、毒気をふりまく「白キョンシー」、悪知恵があり人間をおびき寄せる「狡猾キョンシー」、人の血を吸う「凶悪キョンシー」、そして人間の姿をしていて謎が多い「人間キョンシー」がいる。シーハウは人間キョンシーなのだ。
スマホのAI機能を使いながら、シーハウと交流するチョンツィン（会話したつもりになっているのか、超能力で操っているのかはよくわからないけど）。チョンツィンは、キョンシーを救う方法を探している。
ジーチャウは自らの嫁をキョンシーで失った過去を持っていた。彼はチョンツィンを死なせたくないと思っている。しかも、彼はキョンシーとなったチョンツィンの父を殺した張本人でもあった。
その一方、シーハウとの仲を深めていくチョンツィン。
正社員になれるかの試験で、キョンシーと戦うチョンツィン。彼は途中で戦いをやめ、キョンシーを殺さなくてもいいはずだと主張するが、それがキョンシーの暴走を招き、彼の身の危険を感じたシーハウが登場。チョンツィンは怒られてしまう。
出動し、置いていかれたチョンツィン。職場に残った道士とシーハウだが、チュウ刑事たちにシーハウの身柄を奪われてしまう。外に出たら、シーハウを求めて男のキョンシー（通称：地主キョンシー）が現れる。
祖母のもとにいったチョンツィンだが、正気を取り戻している彼女に説教される。恋人（シーハウ）も仕事もニセモノ、メガネも自分を隠すために目が悪くないのにかけている。でも、メガネを外して世界を見なくてはいけない。
ここで冒頭に戻る。
チョンツィンもシーハウがさらわれた現場（ショッピングモール）に直行していたのだ。シーハウは地主キョンシーの囮として捕えられている。当然現れた地主キョンシーだが、あまりに強すぎてチュウ刑事たちはすぐ倒されてしまう。VCDの職員も突入。チョンツィンもやってきて共に戦う。だが、ジーチャウがキョンシーに噛まれてしまい、その身が危うくなったチョンツィンを守るため、シーハウは彼をかばって地主キョンシーと共に朝日に焼かれて死んでしまう。シーハウを失い、涙を流すチョンツィン。
その後、チョンツィンは新人を指導する立場にまでなっていた。キョンシーに噛まれたジーチャウも、チョンツィンの血から作ったワクチンで元気になっていた。シーハウそっくりの新人に出会い、ときめくチョンツィン。 彼らは今日も出動していく。
感想
・最後まで見て気が付いたけど、これって恋愛映画じゃないだろうか？せっかくクセモノキャストっぽい人たちがそろっているわりに、ラブコメディ要素に描写が割かれているのが個人的には物足りない。
・キョンシーとヴァンパイアには共通点があるとはいえ、同じものではないと思うのですが……
・「こまけぇことはいいんだよ！」的な香港ノリがいい。