「アサイラム・バスターズ」

アサイラムバスターズ

2015年のノルウェー映画「アサイラム・バスターズ」を見た。原題では「VILLMARK 2」ってなっていたので、続編?と思ったのですが、よくわからない。なお、直訳するとvillmarkは荒野という意味らしいぞ。
廃墟を検査する会社が、いわくつきの建物での検査で恐ろしい目に遭うというお話。ただ、説明がまったくないうえに、登場人物がゴチャゴチャしているので少し見にくい。そして、怖いかと言われると、ホラーを見慣れている人には怖くないかもしれない……。

登場人物

リーヴェ:主人公。みんなのまとめ役。シュンネの裸をジロジロ見ていたけど同性愛者という設定なの??
フランク:リーヴェと同じく、みんなをまとめる。かなり気難しい。任務遂行のためには、手段を選ばない一面も。
オーレ:機械担当。娘が生まれたばかりという、わかりやすいフラグを立てる。
エヴァン:わりあい誠実な青年。腕っぷしは強そう。
シュンネ:医師。主人公よりも恐ろしい目に遭う。

カール:廃病院の管理人。ルックスもこわい。

基本的にはヒロインはシュンネ、ヒーローがリーヴェ、男は役立たずという女性フューチャー映画ともいえるかもしれない。

ネタバレ

ある廃病院を訪れたリーヴェのチーム。彼女たちは建物のアスベスト含有量などを調査するチームらしい。建物の現状を調べるのが目的だが、どう考えてもスケジュールに無茶があった。
この病院は1978年に閉鎖したらしい。

謎の管理人・カールは、リーヴェの話を聞いているのか、聞いていないのかはわからない。退去を命じられるが、スッと消えてしまうカール。

・誰かがやたらとチラチラ映り込む(看護婦と車イスの人、子供など)
・排水溝に髪の毛詰まってて、引き抜いたら底から音が聞こえてくるような

あたりもベタな廃墟展開を経て、リーヴェはぶら下がって死んでいる人を見つける。その人はドイツ人らしい。生きていたが、死んでしまった。エヴァンは死体が傷つけられた後で縫われていて、そこから髪の毛のようなものがはみ出していることに気が付く。
カールは監視カメラを見ておらず、彼に気が付かなかったと言い張る。

この施設では、44人の子供が結核ワクチンの被験者にされたらしい。
勝手になりだすサイレン、彼らの後ろに立つ影、雷雨。
カールはベッドに寝ている誰かに、「息子よ、心配するな。もうすぐ終わる」と呟く。
監視カメラには、宇宙人のような顔の子供が映り込む。

施設に戻ったリーヴェとフランクは血痕を見つけるが、それはシカだった。シカの角には赤い糸が張られていて、それは遠くにいる子供につながっている(この意味はよくわからない。だが、ビジュアル重視の映画っぽいから見た目を意識してるのでしょうか)。リーヴェはフランクがドイツ人の死体のことを通報していないと知り、怒る。
警察が来たら、予定通りに仕事を終わらせられないからだ。リーヴェは引き下がるしかない。

カールは、自分の父が近くの湖に墜落した飛行機の操縦士だと信じているようだ。監視カメラには、不思議な人物が映り込んでいる。それは誰なのだろう(明らかにワクチン被験者の子供の幽霊?ですけど)。
夜中、シェンネが拾って付けていた観察をもぎとる何かの影。

フランクとシェンネは漏水を直すために地下に向かうが、そこでなぜかドイツ人のテントを見つける。そこにはビデオカメラもあった。男は湖に墜落した飛行機を調べていたようだ。彼は廃病院の中で医師と看護師による人体実験を目撃し、襲われたようだ。
だが、シェンネは襲われてテントごと引きずられていく。そして、テントを見ずに落とされてしまう。

リーヴェはカールに息子がいることを知る。カール自身もワクチンの被験者のようだ。その息子は頑なに顔を見せない。

エヴァンは少女を見かけ、自分で自分の脚をケガさせてしまう。
フランクは同じ服(防護服)を着た男に頭突きをされる。そして、彼は行方不明になる。
(このフランクがオーレに見えたけど、よくわからない。ただ、相当ダレてたので)
カールは息子に注射をして、自殺しようとと持ち掛けるそぶりを見せる。だが、息子(っていうかおっさんなんだけど、ホントに息子なのかね。丁寧な説明がないから、カールがキチなのかもよくわからない)は彼を振り回して腹を刺す。
リーヴェがカールを探しているが、彼とその息子は姿をくらます。

エヴァンは不意に襲われ、建物に札をパンチする機械を頭に打たれてしまう(アスベスト値を測った後に掲示するためのもの?)。
カールも刺された傷が原因で死んでしまう。
看護師の女は、汚水で手をゆすぎ(手術前に手を洗うような感じで)、どこかに向かって歩き出す。

オーレは生きており、リーヴェと合流する。

カールの息子を殺すリーヴェ。シェンネと合流する。フランクは死んだようだ。オーレは娘のために自分だけは助かりたいと逃げるが、森の中で落とし穴に落ちる。

オーレを追いかけているリーヴェのせいで、ひとりぼっちのシェンネは看護師に襲われ、拉致される。

リーヴェは消えたシェンネを探すが、エヴァンはもう死んでいるし、フランクは手術をされて死んだようだ。リーヴェはまだ息のあるオーレを見つけるが、オーレはリーヴェを助けて死んでしまう。謎の防護服の男のマスクをとると、その男は奇形である(魚みたいな感じ)。

女性看護師は水の中に入り、車椅子に縛り付けたシェンネが溺れそうになっている。リーヴェは看護師を殺すが、シェンネは沈んでしまう。

唯一生き残ったリーヴェは盲目の少女を見つけ、カールの飼っていた犬と共に脱出を試みる。
だが、ヘリの音が聞こえてきたところで、肩車をされていた少女は隠していたハリ(医療用のもの?なんかぶっといやつ)ををリーヴェの頭に刺そうと振り上げる。

感想

・まず暗がりで話が進展するため、防護服を着ているフランクとオーレの見分けがあんまりつかない。両方おじさんだし。
・そもそも看護師、カールの息子、防護服を着た魚顔の人、盲目の少女、四つん這いに歩いていた魚顔の子供はどこまで本物なのか?幽霊なのか?カールの息子は本当は魚顔の男で、カールのベッドに寝ていた人は回想に出ていた医者なの?カールの頭がおかしいの?とかいろいろ考えたのですが、ホント、意味がよくわからないのでやめた。しょっちゅう出てくる赤い糸の描写も謎だし。この幽霊側の描写が丁寧じゃないのもスゴイ。ひどいという意味で。
登場人物についても、表面上しか描かれていないので、リーヴェはなぜシェンネのお風呂をジロジロ見ていたのか?フランクはなぜ気難しいのか?あたりもよくわからない。
・アスベストの検査という職業?は面白いとは思いました。規模に比べて人数が少なすぎるけど。
・なお、恐怖シーンはまっったくなし。脳みそに機械でネジつきの札を撃ち込まれるところと、魚顔の人が夜中のカメラに映り込むところくらいしか怖くない。
・そういえば、落ちた飛行機って設定は何だったのだろうか。
・ただ、看護師が車イスを水没させてまで、水の中にある小児病棟にシェンネを運ぼうとしていたのがゴリ押しプレイみたいでちょっと面白かった。
・集中してみていれば面白かったのかもしれないけど、途中で引っ掛かりが多すぎて飽きてしまいました。まぁ、調査隊が襲われて全滅するホラーものとしては物足りない!

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