「ウィンターストーム 雪山の悪夢」

ウィンターストーム

2016年のカナダ/アメリカ映画「ウィンターストーム 雪山の悪夢」を見ました。主演は「スーサイド・スクワッド」でも大佐役を演じていたジョエル・キナマン。彼に翻弄される息子を「スパイダーマン・ホームカミング」で主演しているトム・ホランドが演じているという、かなり豪華な映画でもあります。トム・ホランドってそんなに話題の子だったのかとは思いました。

登場人物

ブラッドリー:兄。ちょっと冷めたところがある。
ケイレブ:弟。まだ子供で、思ったことをすぐ口に出す。

エリオット:兄弟の父親。妻とは離婚しているが、生活は苦しい。手をケガしており、現在は無職。元妻の再婚相手のテッドに猛烈なコンプレックスがある(テッドは裕福で、かつ心優しい人である)。

リチャード:山小屋で出会った2人組のひとり。
ルーク:山小屋で出会った2人組のひとり。フランス人のようだ(英語はカタコト)。簡単なフランス語が話せるブラッドリーとは少し意思疎通ができる。

ネタバレ

金もなく、仕事もないエリオット。息子たちと3人で過ごす日がやってくる。元妻の再婚相手のテッドにエリオットは見栄を張る。
父の家で荷物を整理する兄弟だが、ベッドの下にある銃を見つけ、いじっていて怒られる。だが、父は突然気を変えて、銃の撃ち方を教えると言い、かつての職場(豪雪地帯だからなのか、時季的なことなのか、その日は誰もいない)に不法侵入してまで子供を連れて行く。

ケイレブはノリノリだが、ブラッドリーは腕を傷めてしまい、車に閉じこもってしまう。エリオットはケイレブに酒まで飲ませてしまう。ウサギを撃ち殺してしまい、ショックを受けるケイレブ。
帰り道ではブラッドリーに運転させるエリオットだが、兄弟が喧嘩を始め、車は木に衝突する。
(このあたりの流れ、バカとしか思えない)

車が動かせず、どこにも連絡できず、そのまま夜になる。そこでテッドの昇進のため、兄弟はロンドンに引っ越すとケイレブが明かしてしまう。エリオットは酷く動揺し、ギブスを引きちぎって怒鳴りまくる。
だが、突然静かになる彼。

「ここには3人だけだ……」

朝、狩猟小屋に避難するという父。兄弟は言うことを聞くが、氷が割れてブラッドリーが湖に落下してしまう。ブラッドリーは助かるが、エリオットは泣き出してしまう。
小屋に着いたものの、助けは来ない。夜、2人の男が小屋にやってくる。エリオットは2人をひどく軽快するが、彼らは狩りをしていたらしい。ルークはあまり英語ができないし、リチャードは敵意剥き出しのエリオットに驚く。ルークとブラッドリーはフランス語で少し話をする。2人組の銃を没収するエリオット。

翌朝、リチャードは自分たちの車のところまで戻って無線で助けを呼ぶが、息子たちを失いたくないエリオットがそれを阻止し、彼を殺してしまう。
ルークは父の正体に気付き、彼は危ないと息子たちに警告する。父は彼を撃とうとするが、ルークはなんとか逃げ、森に消えてしまう。

兄弟も父親の異常性に気付いて逃げようとするが、捕まってしまう。挑発してくる父。
結局閉じ込められるも、ブラッドリーは床板を剥がし、ケイレブをそこに入れる。弟だけでも逃がして助けを呼ばせようとするのだ。だが、ケイレブは床下でリチャードの死体を見つけて驚く。
ケイレブは逃げた先にある車の中にいたルークを見つける。ルークに盗んだ車の鍵を見せるケイレブ。2人は協力することにする。(だが、なぜかこの時点でルークは英語ペラペラなんですけど……)

ブラッドリーは小屋に放火して自分も逃げる。
だが、すぐに父に見つかる兄。だが、そこにケイレブが現れる。彼は突然「父親と暮らしたい」「釣りや狩りを教えてほしい」と言い出す。ルークは喜ぶエリオットをいきなり襲い、兄弟を逃がす。だが、自分はやられてしまう。

車を動かすブラッドリー。ケイレブの脚に父はしがみつき、懇願する。だが、次男は彼を蹴り落として涙を流す。ブラッドリーも車を走らせる。兄弟は無言のまま、車を走らせ続ける。

感想

・もっとこってりとした狂気と殺人劇かと思いきや、けっこうあっさりと終わるのに驚いた。(映画自体もやや短めです)
・父親の狂気が目覚めていったのか、もともとおかしい人だったのか?ですが、コンプレックスをこじらせていてとにかく見栄っ張り、気分屋で行動にもムラがあるってところが冒頭から発揮されていたので、どんどん狂っていくというよりは、むきだしになった感じ。
・「次男に銃を使わせたんだから、何かあるんじゃないか?」「氷が割れて湖に落ちたのは伏線(同じシーンが繰り返される)?」「謎の2人組と何かあるんじゃないか?」と思っていたら、特に何もなかったです。かなりあっさり展開しました。