「ゾンビ・サファリパーク」

ゾンビサファリパーク

2015年のイギリス/スペイン映画「ゾンビ・サファリパーク」。
ゾンビを狩るリゾートに遊びにいったら、案の定暴れだしたゾンビの反乱に巻き込まれるというお話。なんとなく江戸川乱歩の「パノラマ島奇譚」などを思い出してしまいますが、特に関連はありません。

登場人物

メラニー:主人公。父をパンデミックで亡くしており、それ以来ゾンビにトラウマがある。
ルイス:メラニーの彼氏。元軍人であり、メラニーのトラウマに寄り添う。
アーチャー:やたらと強い謎の男。
セイディ:婚約者に裏切られ、ひとりでリゾートにきたという美女。
ジャック:ゲーマーのチャラ男。オンライゲームで優勝してリゾートにきた。
アルフィー:ジャックの親友。なぜかアニメ調の女の子のTシャツを着ている。
トム:メラニーたちのガイド。

ネタバレ

ニュースでは、リゾートのセキュリティ機能停止を伝えている。この世界ではウイルス性のゾンビで世界が一度終わりかけた(20億人が死んだ)が、人間はゾンビに勝った。そして、人間はリゾートでゾンビを飼い、撃ち殺して遊んでいる。

メラニーはアウトブレイクのセラピーに通っているが、一向に良くならない。メラニーは父の遺言を噛みしめる。「強くなれ、適応しろ、戦い続けろ」。
治療の一環で、ルイスに連れられてリゾートに行くことになったメラニー。彼らは船で孤島へ向かう。
歓迎パーティでは、ゾンビが彼らの前に引きずり出される。メラニーはゾンビを怖いと思うよりも、その扱いに違和感を覚える。

翌朝。セキュリティに問題が発生するが、スタッフたちは無視する。
ツアーが始まり、彼らにルールが徹底される。
①噛まれない
②噛まれたばかりの奴は足が早い(この施設にいるゾンビは足が遅い)
③頭を狙う
ゾンビたちを撃ち殺して遊んでいる香港セレブたち。ジャックとアルフィーはノーコンで、メラニーは彼らを撃つことがどうしてもできない。
「私を、見た……」

セイディはセキュリティに侵入して破壊した張本人である。そのせいで、セキュリティ機能が停止する。

金持ちたちはゾンビに尿をかけているが、思わぬ反撃を受ける。
ホテルの本部にもゾンビが入ってくるが、ボスの女だけは自分が助かるために閉じこもり、部下を見殺しにする。いじめられていた女ゾンビは、彼女を指さして叫んでいる。

メラニーとセイディは話をする。
「人がゾンビになったら、優しい心はどこにいくの」
「あなたの心には、生き続けるのかも」
ゾンビと人は対して変わらない。噛まれたら射撃のまとになる。メラニーは死者への不当な扱いに怒りを燃やす。

だが、彼らのキャンプもゾンビに襲われ、アルフィーが食べられてしまう。そして、島が空爆される予定にあることを知り、脱出を試みる。
アーチャーの活躍で彼らはゾンビから逃げ続けるが、トムが噛まれてしまう。トムを間髪入れずに撃ったルイスに対し、メラニーはまた起こる。

セイディの正体に気が付いたアーチャーは、彼女を詰問する。彼女はテロリストだが、何が起きるか走らなかったようだ。

廃墟をゾンビから身を守るため逃げるセイディとジャック。セイディはジャックを守るように噛まれてしまう。

ジャックはメラニーたちと合流し、彼らは地下道に逃げる。だが、柵や大きなオーブンでできた部屋など、不思議な施設がたくさんあり、ジャックは上から降ってきたゾンビに殺されてしまう。

そして、リゾートが難民たちを治療するように見せかけ、ゾンビにしてオーブンで老化させていたことがわかる。メラニーが出会っていた難民の少女もゾンビになっていた。ゾンビに追われ、もといた部屋に戻る彼ら。だが、後ろからもゾンビは迫る。
ルイスはメラニーを見捨てて逃げ、アーチャーが犠牲になって彼女を逃がす。ホテルの中に逃げ込んだメラニーは、あっけなくゾンビに噛まれていたルイスと合流。彼女は恋人を撃つか迷うが、ゾンビがなだれこんできたことでルイスは自殺する。

逃げるメラニーは施設のボスの女と出会うが、緊急脱出口の存在を教わりつつ、身勝手な彼女のやりくちに抗議。ボス女は開き直り、結局ゾンビが部屋になだれこんできて(なだれこみすぎではないだろうか)女は喰われる。メラニーは「ゾンビを押して逃げ」て無事に脱出し、空爆と迫りくるゾンビから走って逃げ続け、崖から飛び降りて海に避難する。
助かったのは彼女だけだった。

後日。ニュースが続報を伝えている。メラニーは生存者としてニュースに報道されているが、まだ生存者がいた。アーチャーだ(彼はどこか遠くにおり、このニュースを見ながらニヤリと笑っている。軍人だったのか??)。
「人類の罪にどう向き合うか、それが大事」
難民キャンプの問題についても報道されているが、その時、テレビの中継に海から上がってきた大量のゾンビが街へとなだれこんでいく映像が流れる。

感想

・アーチャーは結局なんだったのか?という疑問は残るものの、「ゾンビと人間について思いを馳せる主人公」「恋人の裏切り」「次々死んでいく仲間たち」「不当な扱いを受けるゾンビ」「冒頭にはさまるニュース映像」「クソみたいな上昇志向ボス」「金持ちは喰われる」など、ゾンビ映画あるあるを踏襲している作品。
・とはいえ、けっこうお金がかかっているように見せてくれているので、満足度は高いです。ゾンビメイクもしっかりされているし。
・しかし、タイミングよくドアが壊れるのは何なのでしょうか。ピッキング犯のゾンビでもいるのか。

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