「インバージョン 転移」

インバージョン転移

2015年のアメリカ映画「インバージョン 転移」を見ました。
「サマー・インフェルノ」だっけ?似たジャケットで似た内容の映画が多くて、辟易します。

登場人物

アダム:主人公。ケイティのことが好き。
ケイティ:アダムに言い寄られるが、彼に「愛している」と軽々しく言うものではないと注意する
クラーク:アダムの悪友
ジェス:クラークの恋人だが、アダムと寝てしまった。

ネタバレ

アダムは目が覚めるとぐちゃぐちゃの廃屋の中におり、口からは黒い血が垂れている。何も覚えていない。なぜここに?自分は誰なのか?そして、外にいるのは誰なのか?

彼は自分がサマーキャンプの監視員をしていたこと、クラークという友達のこと、自分の名前を思い出す。その一方で、部屋からは血の付いたハサミや女性の死体(ジェス)が見つかる。

なぜかアダムの脳裏には、アメリカ人女性を実験しているロシア人博士の記憶がよみがえる。
また、ジェスはもちろん、いろんな女の子とセックスした記憶も思い出す。
さらに、ベイカー医師という脳外科医の記憶も出てくる。なぜなのだろうか?

アダムは自分がクラークとサマーキャンプの指導員をしていたこと、ケイティに恋したこと、だがそれを信用してもらえなかったことを思い出した。

近くで墜落事故が起き、彼らは4人でそれを見に行く。だが、死体が黒い血を吐いて蘇り、襲ってくる。彼らは車の事故を起こしてしまう。

ロシア人博士は、同じように黒い血を吐いたアメリカ女性と会話をしている。
ベイカー医師は脳の手術を成功させている。
ジェスは、アダムとのセックスを克明に覚えている(アダムは自分とセックスしたような感覚にとらわれ、驚いている)。

交通事故では、ジェスが車の外に飛び出している。死体男が彼女に何かを吐きかけ、ケイティたちは彼女を助け出す。だが、車が動かず、救護室にたどり着いたら既にそこも荒らされていた。
ジェスはガクガクと震え、「すべては見えているぞ。我々に助けは不要だ」と彼女は言い、クラークを襲う。アダムはハサミで刺されてしまう。

実験されているアメリカ人女性は、同じような他の存在となぜか意思疎通ができているようだ。彼女たちの仲間が、部屋に入ってくるという。

ケイティは子供たちを助けようとするが、クラークは反対する。アダムとケイティは彼をおいていってしまう。ジェスはクラークに話しかけ続け挑発する。
アダムは無線で警察に連絡するが、警察も様子がおかしい。
ジェスはアダムとセックスしたことをばらし、彼のほうがうまかったという。案の定クラークは怒る。

子供たちは犠牲になっているし、クラークは黒いゲロを吐いた。ケイティはそのクラークに襲われ、彼女も感染する。

記憶をたどるアダムだが、そこにクラークが話しかけてくる。彼を中に入れるが、挑発されるアダム。だが彼は怒りに身を任せず、クラークを冷静に殴る。

ジェスは正気に戻り、ケイティと合流する。ケイティも具合が悪そうである。

アダムはクラークとジェスの死体を並べる。

アダムはこの感染者たちは記憶を共有し、思考統一できることを理解する。そして、まれに個が戻るが、それを「ポケット」と呼んでいる。記憶障害や見当識障害にはなるが、彼らは愛を思い出すとポケットに入るらしい。アダムはさまざまな記憶を感染者を通じて共有し、驚く。

ジェスは皆の顔を思い出して正気を取り戻したという。
ケイティを助けるためにジェスの拘束を解くが、アダムハジェスに襲われ、彼女の頭をハサミで刺してしまう。

ベイカー医師はロシア人博士に実験のことを相談しているが、反対される。

アダムは「モンスター」と書いた板で、ある部屋を封鎖していた。そこにはケイティがいたのだ。感染したままのケイティは「戻ってこい」と命じる。一度彼女を殺し、電気ショックで目を覚まさせるアダム。
アダムはケイティによって感染させられたのだ。そして、ケイティがアダムの正気を取り戻させた。

ベイカー医師から黒い液体を奪ったロシア人博士は飛行機で逃げ、そのせいで墜落事故が起きた。

逃げようとするケイティとアダムはキャンプ場から逃げようとするが、子供やクラークが追いかけてくる。
だが、彼らはなんとか逃げおおせる。
ケイティを忘れないように努力し続けたアダムは、救護室に閉じこもった時にもさまざまな思い出の品を用意した。それが彼をポケットに導いた。

彼らには逃げ場がない。ケイティは今は何も覚えていないが、それを思い出すだろう。だが、ケイティは愛を幻想だと言ったが、それが本物だと証明したいとアダムは思う。

「愛してる、君を……」

感想

・感染者の意識がひとつの集合体のようになる、というのは漫画の「アイアムアヒーロー」に通じるものがありますね。ホラー映画を見慣れるとあまり珍しい設定ではありませんが、冒頭のアダムがすべての記憶を失っていて、少しずつ記憶を取り戻していくシーンは目を引きました。
・飛行機事故に遭って落ちるシーン(ロシア人博士の記憶)も怖い。
・子供の感染者を出したくてサマーキャンプという設定にしたのかしら?と思ったくらい、サマーキャンプの指導員要素がどうでもよかったですね。
・感染者が次々入れ替わるという設定は面白いものの、展開が似てしまうのは仕方ないのかも?