「ビラボン」

ビラボン

2016年のオーストラリア映画「ビラボン」。
湖に住んでいるといっても水棲動物ではないのですが、呪われた悪霊が土地にやってきた人間を襲うというわかりやすいお話。
低予算なのかどうなのかわかりませんが、CGはわりあいチープではあるものの、お金がかかっている印象。撮影機材とキャストもちゃんとお金がかかっている感じなので、中規模ホラーという感じです(アイドルホラーよりも映像がきれいかもしれない)。
ちなみにビラボンとは「湖」のことであります。

登場人物

ニック:故郷を捨てて都会に出て行った過去がある。マックスという犬を飼っている。
トリスタン:兄に捨てられたと思い込んでいる弟。1人で家に住み続け、悪友とドラッグにハマる。
アーニャ:ニックの元カノ。現在はBJと付き合っている。
BJ:トリスタンの悪友。女好きで性格が悪い。
ジェイソン:トリスタンの悪友。だが、BJよりも温厚である。ケイトの恋人。
レベッカ:トリスタンといい感じだが、彼女かは不明。ビッチ風味だが悪い子ではない。アーニャの友人。
ケイト:アーニャの友人。ジェイソンと恋人同士だが、BJとも軽くふざけ合ったりはする。

クライド:ニックとトリスタンの祖父。実は未確認動物学者だった。最近、誰かに殺されてしまう。
サム:ニックとトリスタンの父。ずっと行方不明だった(母は既に死亡している)。
リチャーズ:土地の開発業者。ニックとトリスタンに相続した土地を買い取りたいと申し出る。

ガービー:先住民。クライドから土地を譲り受けるはずだったと主張する。何かを知っている。

ネタバレ

クライドは森の中、誰かと喧嘩になり撃たれてしまう。どうやら、土地の相続のことで揉めているようだ。

ニックは久しぶりに故郷に戻る。弟のトリスタンと再会するが、彼は兄が自分を見捨てたと怒っている。
彼らは土地を相続するか、売るかで悩んでいる。

トリスタンは大量のドラッグを所有し、BJたちと楽しんでいることを知り、ニックは怒る。
そこに先住民のコービーという男が訪ねてきて、祖父が自分たちに土地を譲ると言っていたと言い出す。
森にはカンガルーの死体が落ちている。夜になると、何かの咆哮が聞こえてくる。

朝。トリスタンの友人たちが訪ねてきて、酒とドラッグで楽しみだす。ニックは昔の恋人のアーニャと再会して気まずい。
一方で、ニックは祖父が未確認動物学者であり、その妻(つまり祖母)のバーバラが行方不明になっていたことを知る。
ジェイソンは森に行って迷ってしまうが、無事にニックが見つけ出す。

翌朝、トリスタンとニック、アーニャは買い物に出かけてしまう。
ニックは祖父のことを調べ、トリスタンはアーニャを。アーニャはまだニックに感情が残っているようだ。
BJはレベッカに言い寄るが、フラれてしまう。

帰り道で土地の開発事務所に行くトリスタン。ニックもついていくが、土地の売買許諾書にサインをしようとするトリスタンを止める。事務所には暗視ゴーグルがおいてあり、明らかに彼らはあやしい。

レベッカは森で悪霊にとりつかれ、キャンパーを襲う(この人たちがどうなったかは不明)。
皆はレベッカを探すが、アーニャとニックは土地の開発業者を見張ることにする。だが、2人は喧嘩になり、アーニャは途中で帰る。ニックは業者の事務所の中に忍び込むが、そこには森に隠れるためのカモフラージュ用の戦闘服がおかれていた。

その頃、森でジェイソンとケイトは何かに襲われ、BJとトリスタンもレベッカを探しながらウロウロしている。ケイトは湖で溺れ、行方不明になってしまう。
ニックが外に出たら、コービーたち先住民がアーニャを捕えて待っていた。だが、彼らは敵ではないようだ。彼らはニックに手伝えという。
実は、森の中にいるのはバニヤップという伝説の悪霊だった。

その頃、トリスタンたちはある男たちに囲まれていた。トリスタンとリックの父、サムと開発業者のリチャーズだ。彼らもバニヤップを探していたのだ。

バニヤップはその悪行から悪霊となった。彼はそのせいで人間を恨み、湖に呪いをかけた。人間に復讐するために。呪いを解こうとしても彼に食い殺される。しかし、彼は湖にふんインされた。
しかし、バニヤップの力を試そうとした娘3人がとりこまれ、その者たちの魂が現在レベッカとケイトに乗り移っている。残りの魂も、アーニャの体を狙っている。
祖父はそれを知り、土地を手放そうとしていたのだ。だが、リチャーズと父はそれで金儲けをしようとしている。

サムはアーニャをさらい、悪霊をおびき出そうとしている。彼は祖父の研究目当てで母と結婚したとまで言い出す。トリスタンは父がずっと送金してくれていたと思っていたが、それも心当たりがなかったという(実はニックが送金していた)。
もちろんバニヤップが襲ってきて、皆襲われまくる。トリスタンとBJ、ジェイソンは逃げ、アーニャはサムに捕まってしまう。リチャーズはすぐに殺される。BJはアーニャを見捨てるべきだというが、トリスタンは反対する。しかし、バニヤップのせいでジェイソンは死に、他の2人も襲われる。

トリスタンとBJは気が付いたら、バニヤップの巣にいる。そこには人の死体が散らばっている。

ニックは家に戻るが、誰も戻ってこない。朝になる。
そこにガービーが来て、2人はビラボンの巣に向かうことになる。

サムもアーニャを連れて湖に向かっていた。実は、祖父を殺したのもサムだったのだ。
ガービーはニックに戦いのアイテムとして棒と粘土を渡す(よくわからない展開なので、だんだんここから飽きてきました。スミマセン)。
ニックとサムは鉢合わせて喧嘩になり、アーニャは乗っ取られてしまう。だが、ガービーはアーニャを助け、他の女子たちも正気を取り戻す。ガービーとバニヤップが対決している間、ニックは女子3人と逃げる。だが、途中でニックはトリスタンを見つけて助けてあげる(BJは死亡)。

サムはニックを撃ち、兄は弟だけでも助けようとする。
ガービーは突然サツマイモに酷似したでっかい笛を突き出し、バニヤップは身をよじる。その影響でバニヤップもろとも、ガービー、サム、ニックも死亡した模様。

元気になったトリスタンは荷物をまとめ、生き残った女子たちとマックス(犬)と共に車で家を出て行く。なぜかカメラ目線の犬をも乗せ、車は走り去る。

感想

・なんなんだこのラスト。あの芋みたいな笛はなんだったんだ。いろんな野菜で笛作るじいさんを見たことあるが、それか!?それにしても、兄が犠牲になるのはまだしも、弟と女子全員生存エンドっていうのも目新しいですね。
・犬、活躍するかと思いきや家で寝ていたというこれも衝撃エンド。
・バニヤップのCG(目が赤く光ったり)はややチープに感じなくもないのですが、巣の死体描写とかはよく出来ていたり、意外と作りこまれているところも多かったり(キャストも安っぽくない)、でもラストが意味不明だし、過程が複雑すぎるというのもあり、よくわからないまま終わる。あと、バニヤップはプレデターに似てました。
・そういえば、湖モノなのにレベッカのビキニくらいしか出てきていない気がする。それも珍しい。