「ウォーキング・デッド」シーズン7・第6話「浜辺の村」のネタバレ

wds71

1話:リック
2話:キャロル、モーガン
3話:ダリル
4話:リック、ミショーン
5話:マギー、サシャ
という感じでメイン回が続いてきましたが、今回はなんと!タラ回です。タラがキレイになっていて驚いた。いや、もともと本来はキレイな人なのでしょうが、今回は華がスゴイです。

※12/2にセリフなど更新しました。記憶違いでの記述も訂正しました。

第6話 浜辺の村(Swear )

気を失い海岸に打ち上げられたところを何者かに助けられたタラ。砂浜で目を覚ました彼女は、人影を発見。その後を追うと、森の中の小さなコミュニティに遭遇する。
http://tv.foxjapan.com/fox/program/episode/index/prgm_id/20608

ネタバレ

海辺で、魚をとっている2人の少女。シンディとレイチェルだ。レイチェルという幼い少女は、見つけたボバー(浮遊者)をすぐ殺してしまう。
「一発で仕留めたわ、すごいでしょ」
だが、シンディの顔は浮かない。そして、次に彼女が見つけたのは生きた人間― タラだ。彼女には意識がない。
「生きてる」
「やらないと」
「やらなくていい」
「やらなきゃ」
「いいえ、知られなければいい」
「やるべきよ。やりたいの」
「私は違う。だからやらない。誰かに言う?密告するならそう言って」
「密告なんてしない!でも、助けない」
殺そうとするレイチェルを制止するシンディ。レイチェルは怒りながら去る。彼女は、タラをどこかに引きずっていく。

タラとヒースは、物資調達にまわっている。
※彼らは、アレクサンドリアの人々が見舞われた悲劇をまだ知らない。タラはグレースが生きていると思っているし、エイブラハムとグレンを失ったことも知らない。
「錆びたオクラの缶詰とアスピリン1瓶。時間をかけてそれだけ。かろうじて生きてる」
「思いもよらないところに隠されてるものよ。見つけるだけ」
「なるほどね、なら心配ないな。予定より遠くまできた。もう何も残ってない。探したくてもガソリンがない。2週間と言ったが、もう2週間だ」
「ヒルトップから食料はもらえる。必要なのは銃弾や薬よ。皆に頼りにされてる、わかってるでしょ」
「わからなくなってきた。衛星基地で俺達がしたこと……俺達が殺した人たち……君は残骸しか見てない」
「違う。すべきことをした」
「ああ、すべきだった。ミルクやコーンのため」
「それだけじゃない、やるしかなかった」
「それがおかしい。君たちが車で俺達は何も知らなかった。だから……」
「何?」
「もういい。わかってる。自分か他人かを選ぶなら、自分を選ぶんだろ。他人から奪い、殺すべき者を殺して進み続ける。共存することは、もうできない」
「ねえ。バカげてると思ってて言ってる。らしくないわ」
「タラ。これが俺だ。君も。生きたいものはみんなそうなんだ。それが真実だ」
ヒースはこれからの予定を簡単に告げ、席を外してしまう。ヒースとの話し合いは終わってしまった。タラは、銃に彫られていたニーガンのマーク(鉄条網を巻き付けたバットのマーク)を指でなぞる。

シンディは自分たちの拠点にいるが、またタラの様子を見に行く。タラの手首には、独特のタトゥーが見える(カレンダーみたいに小さいバッテンが規則的についている)。水などを置き、立ち去るシンディ。だが、タラは気が付き、置いてあった水をガブ飲みしながら彼女のことを見つける。そして、こっそりと尾行する。

海辺の森の奥には小さなコミュニティがあった。女性と子供しかいないように見える。観察を続け、シンディを見つける彼女。しかも、大量の銃器がある武器庫も見つける。
だが、突然女性たちは銃を持ち出し、ぼんやりしていたタラは見つかってしまう!撃たれながら逃げつつも、1人の女性から銃を奪うタラ。「撃てばいい」と言われるが、彼女は銃底で女性を殴る。だが、そのままレイチェルに見つかり、銃を突きつけられる。彼女は静かに奪った銃を置く。
「殺さなきゃダメなの」
「レイチェル、やめて」
シンディが間に入る。このコミュニティでは、よそ者は殺すのがルールなのだ。さらに囲まれてしまう。
「迷い込んじゃって。何もしない。傷付けないわ」
「レイチェル、皆。銃を下ろして」
「シンディ、離れなさい!」
このコミュニティのボスらしい老女が走ってくる。
「彼女は何も」
「関係ないわ、離れなさい」
「突然ごめんなさい。まさかこうなるなんて。許して。もう行くわ」
女性はタラをじっと見つめる。
「そう。黙ったまま?それでもいい」

キャンピングカーを降り、封鎖された橋を越えようとしているヒースとタラ。橋の隅にはコンテナが寄せられ、車やキャンピングカー、トラックなどがバラバラに置かれ、積まれている。ウォーカーたちは見えない。スペースに入り込む2人。
「(この封鎖は)何か計画していた?」
「挫折したな」
ヒースはクールに言い放つ。そのスペースに入り、トラックから崩れた土砂に埋もれた荷物を引っ張るタラ。だが、その土砂が大幅に崩れると、下に埋もれていたいたウォーカーたちが姿を出す。タラはウォーカーにつかみかかられ、ヒースも囲まれる。タラは弾切れだ。だが、ヒースはタラを助けず、見捨てるような動きを見せる。
「ヒース!」

「誰かが侵入したら話し合う。そう決めたはずよ」という声が聞こえる。
拘束されているタラ。そこに、このコミュニティのボスの女性が登場する。彼女はナターニャ。シンディの祖母だ。彼女は話し合いの前にトイレを進めるが、手錠はとってくれない。腹心らしいポニーテールの女性はキャシー、タラが殴ったショートカットの女性はビアトリスだ。
「鐘の音が聞こえる」
「6個設置している。近くと数マイル先にも」
「エアホーンは?」
「鐘の数は限られてる。死者を方向転換させるの」
「悪くない」
「効果はそれなりよ。風で葉が音を立てるけれど」
「ここは開けた場所だから、侵入されてもすぐ避難できる。あなたはどこから?」
「アトランタよ。かなり前だけど。ずっと移動していた。何年か友達と2人で旅を続けていたの。漁船で働いてた」
「誰といたの?」キャシーが口を挟む。
「ええ、でもはぐれた」
「漁船の種類は?トロールかラーダー?」とビアトリス。
「2つ目のやつよ」
「ここで何をしてた?他人に見つかることに私たちは神経質なの」
「ええ、そのようね。ある橋に人がいた形跡を見つけたの。でもウォーカーに襲われて、逃げようとして橋から落ちちゃった。川に流されて入り江へ。河口かな?湾?地理は得意じゃないの。死ぬ思いで岸について、気を失った」
「ウィンザーの橋ね」
「行き方わかる?」
「わかるわ」ビアトリスが答える。
「質問に答えて」
「質問ってなんだっけ?」
「ここで何を?」
「シンディが食べ物を置いてくれた。助けてもらえると思って」
「こそこそ隠れてた」
「安全か確かめたくて、こうなった。怖がらせて悪かったわ」
「本当に」
「橋の方向を教えて。友達を捜しに戻らないと」
「行かせたら私たちが不利になる。ここを知られたから」
「“行かせたら”?」
「そうよ。いつもなら殺してる。よそ者を見つけたら、すぐに射殺するの。でも彼女を殺さなかった。孫娘もあなたをかばった。シンディは私の孫娘よ。だから、あなたをどうするか決めかねてる」
「そう。困ったわね」
「少し休んで、あんた後で。何か案が浮かぶかも」
「いいわ」
彼女たちは出て行く。

夜。タラはある小屋に移動させられる。そこにはあたたかで清潔な食卓がある。シチューが運ばれてくる。
タラは座らされ、彼女たちと食事をとることになる。改めてシンディと挨拶するタラ。
「岸ではありがとう。その後も、救ってくれた」
「本当よ」
「まだ許してないみたい」
「母なら許した。生きる道を、示してくれた。レイチェルに教えようと」
「あの少女?」
「ええ。まだ殺してない」
「あなたは?」
「……射撃は得意なの」
「そうね」祖母が会話に入ってくる。「食べましょう」

がっつくタラ。ナターニャは微笑ましくそれを見ている。
「いつ食事を?」
「醤油は食事に入る?」
「ここなら魚がとれる。海のそばに住む特権よ。あなたはここに慣れると思う?残ってほしい」
「なんて?」
「いけない?完璧な解決策でしょう。村を秘密にできるし、あなたも定住できる。あなたは戦闘能力があり、善人だわ。行く当てもないし、友達を探すのを手伝うわ。彼が望むなら住んでいい」
「彼も住める?」
「住めないと思う?」
「だって……男の人がいないのはどうして?……全員?」
「他のグループとモメて、全員殺された。他にも大勢。シンディの11歳の弟、私の孫も。母親も。私の娘よ。それから身を守るために、よそ者を見つけたら殺すことに。服だけ持って昔の家を出た。そして、ここへ。ずっと隠れてる。そうして生き残った。危害を加えなかった。軽蔑されるのを承知で、正直に話した。どうかわかってほしい。そしてここに残ってほしい。だからあなたも正直に素性を教えて」
「正直に話した」
「本当に?ラーダー船で働いていた?」
「そうよ」
「“ラーダー”は食料貯蔵庫よ」
「そうよ、ウソついた」
タラのあっけらかんとした物言いに、思わずシンディもナターニャも笑ってしまう。
「ある街から来たわ、それが真実よ。協力して生活してる。壁や家があり、愛する彼女もいる。私たちも―いろいろあった。あるグループに脅されたの。奴らは衛星基地を拠点にしてた。夜中に奇襲をかけて、奴らを殺した。皆殺しに。殺されて当然よ。好んで殺しをする連中だけど、私たちも目的は世界平和じゃない。生き延びるためよ。あなたと同じ。私が残ることが解決策じゃない。お互いに助け合いましょう」
「他人に知られなくない」キャシーが噛みつく。
「永遠には無理よ」
「可能だわ」ナターニャは主張する。
「気持ちはわかるけど、敵しかいなくなる。いずれ味方が必要になるわ」
「お互いに協力すれば、今より安全に……」
シンディの言葉を手で遮る祖母。
「いいわ。彼女に付き添って、一緒に友達を探す。そして彼女の街へ。様子をうかがうために。
「私が行く」キャシーが言う。
「私も」シンディも続く。
「絶対だめよ。申請せずに勝手に門の外へ出た。規則を破ったのよ」
「だけど」
「責任感を学ぶまで、外出は許さない。うまくいけばいいけど、いかないかも。あなたは残って」
シンディはむくれるが、タラはすぐに彼女に顔を寄せて囁く。
「うまくいくわ」
すぐにシンディも笑顔になる。
「ラーダー船はない?聞き覚えが……」
「ないわ」
「そうだよね」

翌朝。ナターニャはタラを見送ろうとしている。
「いいことよ。協力し合えば元の世界になる」
「そうだといい」
「気を付けて」
「シンディは?」
「ふてくされてる」
「彼女が規則を破ったおかげ」
「幸運を」
「どうも。頑張ってくるわ、ありがとう。それじゃ」
タラはレイチェルと目が遭うが、彼女はタラに唾を吐く。
「またね、レイチェル」
彼女も中指を立てる。

森の中。鐘を見上げるタラ。
「ビアトリス、殴ってゴメン」
「ついてたわね」
「そうね。橋はまだ?」
「あと半分よ。危ないから離れないで」
ふと、藪に引っかかったウォーカーを見つけるタラたち。タラは自分が殺すと志願して飛び出すが、そのまま逃げ出す。追いかけるキャシーとビアトリス。

タラは走る!キャシーは追いかけてくるが、とっさに隠れたタラを見失う。
だが、近くにはビアトリスがいた。取っ組み合いになる2人。だが、ビアトリスは先に一度落とした銃を拾い上げる。
「お願い。あなたを見逃した。行かせて」
(※ビアトリスとタラは面識があります。以前、タラが彼女をスルーしたことがあるらしい。ただ、メモを見てもいつのエピソードか特定できず……たぶん、これからも出てくるキャラです)
「帰る場所はない。皆死んだ。救世主よ。衛星基地を襲った。取り返しがつかない」
「終わらせたの、全員死んだ」
「終わってない。終わらないは。基地のひとつよ。救世主はもっといる。基地は他にも。あなたの街は―おしまいだわ」
「救世主なの?あなたたちも?男の人を殺した?」
「全員よ。10歳以上は。並ばされ、撃たれた。あなたたちのように戦ったわ。奴らの勝ち。働かされたけど、ある夜逃げ出した。二度と見つかるわけにいかないの。奴らの思いのまま。悪いけどあなたは―」
ビアトリスを、突然現れたシンディが組み倒す!
「行って、早く!」
タラはまた走る。

「待って!」
シンディが追い付く。彼女は銃を構えている。
「撃たないよね」
「また助けると?」
「3回目ね。撃たないわ」
「誓って。二度と戻らないし、誰にも言わないって。仲間にもよ」
「どうして戻ると思うの?誰かに言うと思う?」
「利用するかもしれない。襲うかも。何故よそ者を殺す?なぜ衛星基地の人たちを殺したの?そうするしかない?そうじゃないわ。でも殺した。悪人はいない。自分を見失ってしまっただけ。誓ってちょうだい」
「本当の悪人もいる。見てきたわ。だから戻らないと」
「誓って」
「誓うわ」
シンディは彼女に、食料や水を渡す。そして、橋まで連れて行くと言う。
「今度は落ちないで」

「もっといると思う?」
「大量よ。車に隠れていくわ」
「それで?」
「走る。走るのが好きなの」
「捕まるわ」
「いいえ、大丈夫」
「援護するわ」
「ここまでで十分よ、帰って」
「私に襲われたと」
「バレる。信じないわ」
「無事に渡り切るまで、どこにも行かない。銃も弾もある。簡単に死なせない。早く終わらせましょう。あの2人が、そのうちここへ来る」
タラは思わず彼女に尋ねる。
「あなたはなぜ― 他の人と違うの?」
「あなたはなぜ(違うの)?」
「……そうね」答えられないタラ。

橋を突っ切ろうとするタラ。と、車の中にいたウォーカーがシンディを掴むが、タラが助ける。
だが、想像以上に大量のウォーカーが待ち受けていた。
シンディとタラは、2列に停められた車をの上を走り出す。ふと、タラは躊躇しながらも、果敢に前に進む。タラを襲うウォーカーを撃つシンディ。だが、弾切れとなる!
しかし次の瞬間、タラはそこを走り抜ける。

ふと、タラは思い出す。ヒースは自分を見捨てたのではない。なけなしの弾を使い、彼女を襲ったウォーカーを殺してくれた(中途半端なところで記憶がとぎれていただけだった。彼は断じて、タラを見捨てていない)。だが、ヒースも囲まれる。
「すぐ行くわ、行くわ」
「いや、逃げろ!」
「一緒じゃなきゃ!」
「わかってる!」
だが、タラはそのまま橋の上から落ちる。

思わずヒースの姿を探すタラ。ドレッドヘアの黒人のウォーカーが見える。息を呑むタラだが、それは女性のウォーカーだった。
その裏で、シンディは仲間2人に見つかり、連れていかれてしまう。だがタラは、割れたヒースの眼鏡と、キャンピングカーの車輪の跡、「PPP」と書かれたメッセージを拾う。にっこりするタラ。
「あなたね」

延々と歩き、置き捨てられたヨット(なぜか地上にある)の荷物を漁り、ウォーカーに怯える彼女。雑貨店ではサングラスを手に入れ、女医の首振り人形を見つける。夜にはシンディにもらった魚(干した魚?)を食べ、そこに入っていた貝のアクセサリーを見つけ、シンディの気遣いに微笑む。

アレクサンドリアに到着したタラ!見張りのユージーンが降りてきて、彼女を見つめる。おどける彼女だが、ユージーンは彼女の前でハラハラと涙を流す。タラは、それですべてを察する。

ロジータと一緒にいるタラ。彼女は全てを聞かされたようだ。
デニースが死んだこともこの時に知ったタラ。
「残念だわ」
「残念ね」
彼女の手の中では、首振り人形の首が揺れている。
「黙ってられない。銃や、弾は?手がかりはない?」
タラはロジータのほうを向く。
「何かない?どんなに危険でもいい、場所がわかれば行く。どこかにある。ケリをつけるのよ。正さなきゃ。やるべきよ。」
「できない」
彼女は貝のブレスレットを見つめている。
「私は何も見てない」

感想

・タラとヒースの回。死んじゃってなくてよかった!
・新キャラのシンディ登場!ロジータと似た、銃撃戦に秀でた戦闘能力の高そうなキャラです。今シーズンから登場した新コミュニティが多すぎて、把握するのが大変ですね。今までは1VS1の勢力争いという描かれ方が多かったですが、今回はキャラがいろんなコミュニティに点在したり関わったりしており、それがどう関わっていくのかも見どころなのかもしれません。
・ヒースはどこにいっちゃったんだろう?気になる!
・久しぶりの善人回でほっこり。モーガンの「人を殺さない」ことを厳守する性格はトラブルのもととなりましたが、タラは共感される善人として描かれている感じ。グレンと似ているかも?
・にしても、キャストがまとまっていないことで、思い入れのあるキャラが長いことお目にかかれないという不満はありますね。ダリルとキャロルの絡みが早く見たい。

ちなみに、コミュニティまとめてみた(誰か忘れてたらスミマセン)。
アレクサンドリア:リック、ミショーン、カール、ユージーン、ロジータ、アーロン、スペンサー
ニーガンのコミュニティ:ダリル(囚われの身)
ヒルトップ:マギー、サシャ、イーニッド
「王国」:モーガン
海辺のコミュニティ:タラ(ただし帰還)
単独行動:キャロル
※ヒースは行方不明