「ウェイワード・パインズ」シーズン2・第8話のネタバレ

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第8話 崩壊への序章(Pas Judgment )

メーガンを殺したマーガレットが研究所から脱走した。ジェイソンたちが総力を挙げて彼女を追うも、なかなか行方はつかめない。兵士だけの捜索には限界があると考えたザンダーは、捜索に志願した住民に隠し持っていた銃を渡す。そんな中、マーガレットの侵入経路を突き止めるには、ウェイワード・パインズが建設された土地の測量図が必要だと考えたレベッカは、本部にあるジェイソンの部屋に入り込む。
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ネタバレ

街には、ジェイソンの協力を求める演説が流れている。

テオは研究所に足を運ぶ。ケリーも一緒だ。マリオが警備をしている。
ケリーはテオに次にマーガレットに何をするか尋ねるが、テオは「彼女は心を閉ざした」と思っている。ジェイソンのせいだ。
「ジェイソンが台無しに」
それを、遠くからマリオが聞いている。

エレベーターで研究室に向かうテオとケリー。テオは、彼女の検査結果が出たという。
「陳旧性の傷痕を見つけた。アビーに襲われた時の傷だろう。子宮内膜症の可能性もあるが、治療設備がない。子どもは望めないだろう」
テオはそこに「残念だ」と付け加える(このような思想は、街の他の人間はほとんど存在しない)。
「ジェイソンと私は―子どもを作らないといけないのに。私も義務を果たし、貢献したかった」
「“貢献”できなきゃ、葬り去られるのか?」
ケリーはこの話を打ち切り、エレベーターから出て行く。
別の階で、テオがエレベーターを降りて研究室に入ると、血だまりが目に入る。慌ててボタンを押す彼。周囲は慌ただしくなる。

マーガレットは建物の中を走っている。

ジェイソンがまた現れた。彼はテオの松部屋に入っていき、メーガンの死体を見つける。テオは彼女が群れに帰り、人間に報復をするだろうと断言する。
ジェイソンは研究所内を隅々まで捜索するように命じる。

兵士たちは、地下通路らしき場所を捜索していまわる。薄暗い中を走り回る兵士たち。だが、マーガレットは既に森の中に逃げ込んでいる。
彼女は崖から落ちそうになるが、そのまま飛び降りてまた走り始める。フェンスまではもう少しだ。

テオはマーガレットが逃げたことを住民に知らせるべきだというが、ジェイソンは隠そうとする。それをなじるテオ。ジェイソンはすぐにテオの言うとおりに考えを翻し、住人に告知すると約束する。だが、捜索するには人も武器も足らない。
テオはハスラーを探すと、研究所を去る。
ジェイソンは苦々しげにその後ろ姿を見た後、ケリーを気遣う。彼女は自分の体のことを告白しようとするが、ジェイソンに遮られて話せない。
「逃げたアビーは必ず捕まえる」

ザンダーは、通りを歩いているレベッカに話しかける。
レベッカはザンダーから去ろうとするが、彼はレベッカに話しかけ続ける。
「父親は彼じゃない」
レベッカは戻ってくる。
「ええ、彼には話すわ」
「俺達はこうして、この街で生きてる。子どもも授かった。これが俺の幸せだし、君だって幸せだろう?壁の外とは違い、このことは俺達次第だ」
レベッカは改めて、去る。店の電話が鳴っているからだ。店ではアーリーンがパーマをしながら、寝てしまっている。

学校でも電話が鳴り響き、生徒たちが不安な顔をしている。
生徒たちは校舎に呼び戻されていく。

住人たちにも、マーガレットが逃げたことが告知される。建物の中に入り、非難するように命令が下される。

ルーシーとフランク兄妹も、学校の寮に戻ろうとしている。だが、やんちゃな生徒たちは外にいるらしい。フェンスを越えてアビーは入ってこないだろうし、人生の終わりを地下室で迎えたくはないというのだ。兄弟たちは彼らを軽蔑したような顔をしているが、ルーシーはどうしてもレベッカのところに行きたいとねだり、フランクもそれを受け入れる。

住人たちは次々と逃げて行く。

ルーシーとフランクは、森の中を歩いている。だが、そのすぐ脇にはマーガレットが隠れている。彼女は、フランクのことを覚えているように思える。

また、先ほどフランクたちにデカイ態度をとったやんちゃな生徒2人(カップル)は、森でイチャついている。マーガレットは彼らに近付いている(だが、スルーする)。

住宅地に侵入するマーガレット。それを窓越しに見ている子供は、アイスを舐めている。
兵士の1人が彼女を見つけるが、彼女はメリーゴーランド脇で兵士に拘束されたことを思い出し、すぐさま彼を切り裂く。少年は窓から離れて行き、その声を聴いている女性は顔を覆う。

フランクとルーシーもその声を聞き、森を走る。

テオが研究所を出ると、銃を持ったハスラーが待っている。
「逃げたんだな?」
「一緒に捜してくれ」

マーガレットは、血まみれの兵士を抱えながら森を歩く。

レベッカの店まで辿り着いたルーシーたち。無事に建物に入る。
ジープが現れ、メインストリートを捜索するという。
マーガレットはメインストリートの建物の屋根から屋根へと飛び移り、それを兵士たちは撃ち続ける。だが、彼女を取り逃がしてしまった。

ハスラーとテオは、森に向かう。彼らは血痕に気が付き、フェンスと違う方向に彼女が進んでいると分析する。
「彼女は俺達よりこの土地に詳しい」

ジェイソンはメーガンの遺体の手を握る。
「最初の日を思い出すよ、特に初日のね。僕はコンピューターの起動方法すら知らなかった。いつも助けてくれたね。君の助言や警告、熱意があったから、僕は独り立ちできた。助けられなくてすまない。こんなことに……」
泣いていたジェイソン。だが、部下が彼を呼びに来る。
「アビーに償わせる」
彼は出て行く。
マーガレットは街のいたるところで目撃され、居場所がつかめない。

また、森に戻っているマーガレット。

レベッカの店。ザンダーは盗んで隠しておいた銃を取りだしている。驚く兄弟。
やはり、彼は銃を盗んでいたのだ。
ここでレベッカが街の設計者だと住人たちにバレる。
レベッカが指示をするが、物資や人手が足らない。フランクは手伝うと申し出て、アーリーンも双眼鏡を持っている(隣人を覗くため)と言う。
レベッカの店にいた住人2人は、ザンダーの銃を受け取って出て行く(見回りに行く)。
レベッカはアビーが街を脱出するのではなく、破壊しようとしているのではないかと思っている。彼女は本部にある昔の地図を取りに行くと決め、店を出て行く。

テオとハスラーはまだ森の中にいる。テオは撃たれた人を治療する側だから、銃を使わないという誓いを立てているのだという。だが、ハスラーはその誓いを皮肉る。
ハスラーはテオに、マーガレットを捕まえたら何かご褒美がもらえるのか?とさらに皮肉を言う。テオはムッとする。
「彼女は獲物じゃない」
「だから厄介なんだ」

レベッカは本部に着くが、兵士が中に通そうとしない。だが、レベッカはハッタリで中に侵入する。

テオとハスラーは、森にあった血痕が住宅地でマーガレットが襲った兵士のものだと、彼の遺体を見て知る。
ハスラーとテオは大急ぎで街へ戻る。

マーガレットはやはり住宅地にいる。

レベッカは本部に潜入しているが、そこにケリーが現れる。
レベッカはマーガレットの侵入経路が古い排水管だと見破った。だが。ケリーはレベッカが泥棒だと言う。
「彼のものじゃない」
レベッカはそう断言し、出て行こうとする。
「なぜ彼のそばに?」
「関係ないでしょ」
「彼の腰巾着で終わるつもり?」
「私は別に」
「腰巾着よ。だけどあなたが一番、報われてない」
「あなたはなぜ彼と?」
「強くて面白くて刺激的だから」
ケリーはニヤつく。
「ザンダーの話よ」
レベッカは顔色を変えないでこう返す。
「ええ。ボストンでの話と、この街での夫がいるの」
「違う世界ってことね」
「夫とは関係なく、私は自分を持ってる。あなたも持って」
ケリーは何も言い返せない。

ハスラーたちは街に戻ってくる。ハスラーは、マーガレットが南下していないと見破る。

兵士たちはもちろん、ザンダーから武器を分け与えられた住人(おそらく夫婦)も怯えながら、住宅地を走る。
住人2人と兵士たちが交錯し、そこにマーガレットまで現れ、大混乱となる。
マリオは体が撃たれ、住人の1人・トムが喉を撃たれる。人間同士の撃ち合いになりそうになるが、撃たれたマリオが必死で皆をなだめていく。
それを、マーガレットは陰から見ている。

この混乱を遠くから聞いていたテオとハスラー。
テオは東へ進むと言い、走り去る。ハスラーはそれを見送り、別の方向へと去っていく。
住宅地で、マリオとトムのもとに辿り着いたテオ。まだ睨みあっている彼らをなだめ、ケガ人を病院に運ぶように命じる。だが、トムは既に死んでいた。
彼の妻は激昂して、兵士を撃とうとする。だが、その間にテオは立ちはだかった。兵士を説得し、銃を勝手に持っていた住人たちのことをも黙認するようにテオは誘導する。マリオのためにも、撃ち合いは時間の無駄だ。テオと兵士たちはマリオを運び始める。

ジェイソンとケリーの家が作戦本部になっている。ケリーはフェンス外のアビーの数が3倍に膨れ上がっていることを危惧している。しかし、ジェイソンは彼女をどこかに連れ出す。
そこは、シェルターだ。
「僕たちの部屋だ。機能停止装置を置く」
「私たちだけ?他の人たちにも用意されてるの?」
「僕たちだけだ。気に入った?子供部屋を作る。じき必要になるだろ?」
「ジェイソン……」
「数千体のアビーが押し寄せてる。奴らに壁を突破されても、生き延びるんだ。君と僕が、アダムとイヴになろう」
ケリーは顔を歪める。
「喜んでくれるかと」
「産めないの」
ジェイソンが凍る。
「ドクターに診てもらったら、傷があって子どもは無理だと」
「アビーに襲われた時のか?」
「ええ」
「本当か?ドクターがデタラメを」
「それはない。彼は知ってるもの。私の気持ちを」
泣き出すケリー。
「大丈夫だ。泣かないで。つらかったろ」
「ごめんなさい。子どもを産みたかった。あなたの子どもを」
「わかってる。よく打ち明けてくれた。もし知ってたら、別の方法を考えたよ」
「愛してる」
「僕もだよ」

レベッカは住宅街を歩いているが、マーガレットと鉢合わせる。
動かないレベッカに、ズンズンと近付くマーガレット。彼女にツメを振り上げるが、お腹をかばう彼女を見て、妊娠していることに気が付く。躊躇したマーガレットを、銃弾が撃ち抜く。ザンダーだ。彼女は走って逃げて行く。
レベッカは涙を浮かべ、ザンダーの熱烈なキスを受け入れる。
「お見事ね」
「やったよ」
彼らはそのまま、侵入経路について話し始める。

ザンダーとレベッカは、ジェイソンとケリーがいる本部へ来る。レベッカの持つ地図を見咎めるジェイソンだが、ケリーがそれをかばう(自分が渡したという)。
排水管の中に入り、マーガレットは壁の中に入ってきたのだ。

マーガレットは既に、排水管のところに到着していた。だが、その背後に誰かがいる。ハスラーだ。ハスラーは彼女を銃で狙う。
だが、彼女はハスラーが研究所で自分をかばった(ジェイソンやメーガンと対立して、テオに味方した)ことを覚えている。ハスラーは銃を下ろし、彼女の去るのを見送る。排水管の中に入っているマーガレット。ハスラーは呆然とする。そして銃を落とし、彼女の後を追いかける。

ジェイソンたちがそこに到着したが、排水管から聞こえてくるアビーの声らしきものに怯え、そのまま手榴弾を投げ込んでしまう。

病院で、マリオは目を覚ます。そこにはテオがいる。おしゃべりな研修生・オスカーを追い払い、テオはマリオを励ます。
「死ぬのか?」
「君は生きてる」
「我々は、死ぬのか」
「わからないが、あり得る」
「『ウェイワードで幸せに暮らすのが、人類存続への貢献です』」
突然この言葉を口にするマリオ。涙をすすりながら、彼は何度もこれを唱える。

ハスラーは無事に、排水管の外に出てきた。だが、そこには大量のアビーが待ち受けている。怯えるハスラーだが、マーガレットの叫び声がそれを止める。彼女から遠ざかるアビーとハスラー。
アビーは彼を襲わない。アビーの群れのなかを、ハスラーは歩いていく。マーガレットはそれを見送る。そして、アビーの群れとは別の方向へ走り出す。

メインストリートの、レベッカの店の前。ザンダーが待ち受けていたテオのもとを訪れる。テオはザンダーが銃を隠していたことを責める。
住民を丸腰のまま行かせられなかったというザンダーと、そのせいで彼らが死傷し、おまけにマーガレットを逃がしたと言い返すテオ。
「さすがだな」
「彼のせいでは」
レベッカの言葉に、テオはキレる。
「では、誰のせいだ?誰だ?マーガレット?ジェイソン?街では、なんでも人のせいだ」
「彼は協力しようとしていただけよ」
「不運な事件が起きただけだと?」
「ええ、この街ではよくあることよ」
テオはその言葉を聞き、立ち去る。

フェンスの外には、大量のアビーがいる。だが、そのモニターを見張っているものはもはや誰もいない。

具合が悪そうなマーガレットは、アビー2人に抱えられている。
人間(ピルチャーと部下)が彼らを襲い、ヘリから大量殺戮をした記憶がマーガレットに戻ってくる。彼女は天を仰いでいる。

感想

・マーガレットが死にそう。ハスラーはどうなるのか不明。
テオとハスラーは助かって共存の道を選んだりしそう。
・「僕たちが新世界のアダムとイヴになる」という展開にゾワゾワしますが、たぶんそんなキレイゴトでは終わらないので安心して見続けたい。
・コミカル担当のアーリーンだけが癒し。