「リメイニング」

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2014年のアメリカ映画「リメイニング」を見ました。世界の終わり系映画です。ついつい「ノウイング」「2012」あたりを思い出したのですが、内容的には「クローバーフィールド」やら「ミスト」あたりを意識している感じ。

・途中までPOV(しかし、急にその演出がなくなります)
・「信仰」をテーマにドーン!と置かれているのですが、仏教徒の多い日本で生きている身としてはあまり現実味がない。この映画では、他宗教を進行している人が多いエリアはどうなっとんでしょうか?
・とはいえ、ラストはなかなか感慨深いものがある。

あらすじ

友人の結婚式に参列していたトミーとその友達。
しかし、突然一部の人々が倒れて死んでしまい……!?

登場人物

トミー:主人公。アリーのことが好き。途中までカメラマンを務める
アリー:トミーの友達、ジャックのことが好き。
ジャック:トミーの親友。アリーの気持ちに気が付いていない。
ダン:新郎。
スカイラー:新婦
サム:道中で出会った女の子。トミーと行動を共にする

ネタバレ

冒頭はどこにでもある結婚式のシーン。はしゃぐ若者たち。
トミーはアリーにさりげなくアタックしますが、アリーはジャックに夢中。

しかし、突然カメラの前でスカイラーの親が死んでしまいます。それ以外にも、一部の客が死んでおり、それ以外の人はパニックに。しかも式場だけでなく、全世界?で同じ事が起きているよう。トミーたちの友人・ローレンも死んでしまいます。

外を見ると、飛行機がビルに激突!大災害が起きています。ガラスが全壊したり、結婚式場のホテルが倒壊しそうになったりと大変なことに。
(しかし、見た感じショボイのが悲しい)

とにかく外に逃げながら、式場を抜け出したアリーを探す彼ら。とりあえず逃げ込んだ図書館で、サムという女の子と知り合いになります。アリーはどこにいるのか揉める彼ら。トミーの勘で教会に行くことになります。スカイラーは何かを思いついたようで、聖書を持ったまま行動。
「生き残った人とそうでない人の差はどこにあるの?」
そう疑問を持っていたスカイラーですが、暗闇から現れた何かにつかまれ、姿を消し、別のところにぼとりと落ちてきます。何かに引き裂かれたように背中がぐちゃぐちゃで、聖書は燃えカスのようになっています。

教会に逃げ込み、アリーを見つけたトミー達。
そこにいた神父から、世界は新約聖書に描かれている終末を迎えているんだと告げられます。
ちなみに、ある女性が出産をするも死産。これも、何かに関係しているのでしょうか?そして何かに襲われ続ける教会。それは悪魔なのか?

ここでトミーはアリーに思いを伝え、アリーもジョージに告白。それをジョージは受け入れます。
背中をぐちゃぐちゃにされたスカイラーの容体が良くないため、看護師が車に積んでいた薬を取りに行くことにするトミーたち。しかし、他にウロウロしていた男性が車にたたきつけられて目の前でぺしゃんこになり、焦りまくります。

薬をとって戻ってきたトミーと、アリーとジョージが大喧嘩に。世界が終わる時にひとりでいたくないからでは?今、この状況に酔っているだけでは?とか言い出すトミー。余計なことを言いますね。
そして唐突に浮気を告白するダン。スカイラーにそのことを先に言いたかったのに、と漏らします。あまりの背中ぐじゅぐじゅぶりに病院に行こう!と言うダンですが、早朝にしたほうがいい!というトミーたちと対立。どう考えても病院がちゃんと機能しているはずがないのですが、ここで牧師が演説をするというので皆が集められます。

「自分の人生で初めて牧師になる」という彼ですが、演説中に地面が揺れまくり、地下室?に逃げ込みます。親切な看護師さんが何かに掴まれて死んでしまい、何かに引きずられて消えてしまいます。
牧師も「私を奪いに来たのだ」と自ら進んで悪魔のほうへ立ち去りますが、もっのすごい痛そうなバッキバキ音がして、悲鳴が轟きます。

朝。悪魔たちは姿を消し、ボロボロの教会と目を抜かれた神父の死体があります。

とりあえず病院にスカイラーを運ぶことにする彼らですが、そこももぬけの殻。薬も何も残っていません(そんなことがあるのかねぇ?)。

アリーとサムは
「死ぬ瞬間、光が見えるんだって。それはホルモンが苦痛を和らげるために見せるものだそうよ」
「でも、神様が見せている光かもしれない」
などと語り合っています。

トミーとジョージは相変わらず揉めてます。
スカイラーは呆気なく死んでしまい、「私には信仰心がなかった」と言い残し、ダンの浮気を許します。「なんてキレイなの……」と目の前に見えているらしい光にうっとりしながら、彼女は死んでいくのです。

ダンは外に出て「俺を殺してみろ!」と挑発しまくり。何もこなさそうな雰囲気を出しておいて、いきなりタコの足みたいな何かに胴体を貫かれてどっかに飛んできます。

そしてアリーも吹っ飛ばされ、死亡。ジョージは泣きじゃくります。

避難所に行くトミー、サム、説得されてついてきたジョージ。ジョージは洗礼を受けてます。しかし、サムは気付いていました。アリーが先に気付き、彼女にメッセージを託したのです。
・先に死んだ人間たちは、本当の信仰心を持っていた(神の世界に行ったので、死んでしまったのだ。つまり、楽に死ねたとも言える)
・その後に死んでいく人間は、神を選んだ人間だ。信仰を選んだのだ
・生き続けるには、自己中心的な今の生き方を改めなければいいだけ。でも、それは本当に人間として正しい生き方なのか?
・私たちは、どちらかを選択しなければいけない
サムは「私は信仰を選ぶわ!」と叫びます。避難所もまたまた悪魔に襲われ、洗礼を受けていたジャックはボッキボキに折られて死亡。
トミーも信仰を選ぶことを決めます。その瞬間、画面は空を飛ぶ悪魔目線となり、トミーのところへ急降下!みたいなシーンで終わります。

「神を信じていない者は、地獄に落ちるのです!」というオチを最後まで貫いたという点では新しい(ある意味、「ミスト」で宗教ババアが最終的にひどい目にあったことを思い出すと両極端にある映画と言えるのか?)。大抵、SFか天変地異パニックムービーで終わりますものね、こういう映画。

そういえば、結婚式から始まるという設定と、POVを途中で打ち切るという潔さは「REC3」っぽくもあるなあと思いました。