韓国ホラーを見るとやっぱり盛り上がりますね。
とはいえ、私は「韓国の俳優は日本と比べて演技力が違うんだよナァ～」とは思いませんが。こういう意見を言っている人ってなんなんだ。ただ、演技がうまけりゃいいかっていうとそうでもないのよ。技術的に拙くてもいい演技はできるよ！！！
※この映画に出てくる人はおしばいうまいと思います。
でもこの映画に関していえば、怖いよ。怖いんだけど、女優さんがだんだん漫画家の西原理恵子さんに見えてきて、ちょっと面白かったです。美人なんだけど、そもそも配役がどういう枠組みの役なのかがわからない。この映画は
主人公のギョンミンは銀行で派遣社員として働いているのですが、どうも毎日しっくりこない。奇妙なことが続く。そう、彼女にはストーカーがいるのだ…！
というストーカーホラーであります。で、ギョンミンは一人暮らし独身で、仕事ができるのに要領が悪く、男性にも引っ込み思案で… みたいな、いわゆる「負け組」みたいな描かれ方をしているのですが、でも美人なんだぜ。しっくりこないだろ。
ストーカーに気付くポイントもなんだか映画としてはどうなのかと思ってしまう。
トイレの便座をあげっぱなしにしたら、そりゃあ「誰か入ってきてるわね」と思うだろ！座りしょう●んしろよクソ犯人！！！と私もイライラしました。
しかし、毎朝体調が悪い原因は、寝付いた直後に部屋に侵入されて薬で意識を完全に失わされているから… という恐ろしい展開にはひりつくものがある。しかもストーカーはお風呂に入って全裸になって添い寝して朝に出ていくんですよ。
ちょっと漫画の『ヒル』っぽくもあるけど、こういうお部屋侵入モノってあったな。以前にも観たな。
と思い出したのですが（タイトルが思い出せない、西洋の映画なんだけど）、それは管理人がお目当ての女の子の部屋に入りびたる話なんですよね。
そう、この映画もやっぱり管理人が犯人なんですよ！！！
当初、銀行の窓口に来たねちねちクレーマー男が犯人！？とか、女子社員の憧れの課長が犯人！？（少女漫画のモテ男みたいに20人くらいの目がハートマークの女の群れを引き連れてランチに出掛けていてちょっと面白かった）とか、ミスリードはあるんですけども。この2人とも殺されてしまいます。
そして徐々に距離をつめてくる管理人の男…
引っ越してもコンビニで話しかけてくる管理人の男…
帰宅したらベッドの下で待っていた管理人の男…
ギョンミンを監禁した廃屋で、わざわざ彼女をパジャマに着替えさせておいてくれる管理人の男…
前半は存在感消していたくせに、もう最初っから怪しいと思っていたよ、管理人の男…
途中からギョンミンに協力的だった刑事も殺されますが、最終的にはギョンミンが彼を殺すことに成功。いや、ベテラン強面刑事に腕力で打ち勝てるほどの犯人が、女性銀行員になんで負けるんだよ！とは思いますが…
あと、ギョンミンに優しい親友の女の子だけが軽傷で助かったのは謎ではあるのですが、まっいいか。（この親友の女の子だいすき。めちゃいい子なんだよ）
だって刑事、ムカつくんだもん！ストーキングで通報して助けを求めてもなかなか重い腰を上げないのはわかりますよ。民事だから扱いにくいのも理解する。通報件数も多いだろうし。
しかし、ギョンミンが課長を部屋に入れちゃうーンで、もしや彼がストーカーでは？と疑って警察を呼びにいく展開があるんですね。でも戻ったら課長が殺されていた。その時に「犯人はお前だろう！」「別の誰かと共謀して殺したんだ！」と刑事がイキる理由がわからん。だって殺す動機もないし、殺していたら絶対に警察呼びにいかないだろう。
ギョンミンと親友が犯人の手がかりを見つけて鉢合わせして戦うシーンもあるのですが、そこで目撃した犯人像を刑事に伝えた時にもスゲーイライラしていて（理由：彼女たちが顔を見ていないから）「その条件なら俺も当てはまりますわぁ！じゃあ俺が犯人かねぇ！？」と嫌味を言うシーンも好かない。
どういう刑事だよ！！
ギョンミンは被疑者になったせいで派遣切りにあっちゃうし、かわいそうでしたね。韓国のシビアさがビンビン伝わってきました。
ちなみに、ストーカーがベッドの下に住み着く都市伝説はたびたび耳にしますが、漫画「だめんずうぉーかー」（この漫画ほんとに好き）で覚醒剤中毒の男が押し入れの天袋に隠れて、彼女が自分の悪口を言わないか確認しようとず～っと潜んでいたという話を思い出す。なお、彼女が友達との通話中に彼氏のことをグチったら、天袋から包丁持ったままズン！！と飛び降りてきたらしいです。
そんなストーカーには嫌われるのが一番！目の前で鼻くそをほじると効果てきめんだゾ！って聞いたことがあるんですけど、ホントなのか。 ストーカーの話はまさに魑魅魍魎である。