巨大餃子がビーチにドーン!でも後半は意外とスリリングな寄生映画『ザ・ビーチ』

更新頻度が落ちております。

これはもうひとえに、ホラー映画不足。私はDVDで見るのが一番見やすい(飛ばしやすさなど操作が手軽、吹替音声の選択肢が配信よりある可能性大、気軽に見て気軽にストップできる、配信の終了期間を気にしなくていい)のですが、レンタル店はバタバタと潰れ、値上がりし、コロナも落ち着いてきたもののわざわざ行くのも気が引ける。

そんなこんなで、たま~にいい映画に出会えた時だけアガる。

このアメリカ映画『ザ・ビーチ』は、ディカプリオ主演の同名映画を彷彿としますが、中身は別物。

水着ギャルが襲われて寄生されてエッチなことをしてくる映画かと思いきや、基本は『ザ・フォッグ』のようなオールドSFスリラーの雰囲気漂う映画であります。ちょっとアガったよ!今日もいいことあったな、といい気持ちで寝られそう(執筆時点で夕方だが)。

低予算映画でありつつ、たまにギョッとするシーンがあります。前半はちょっと辟易しましたが、後半はけっこう好きだな。

おおまかなストーリーは

  • ビーチサイドの別荘に遊びに来たカップル。しかし、男の子の親の友達にあたる夫婦が遊びに来てダブルブッキング。おじさまおばさまと一緒になって気まずい(男の子の家の別荘なんですね)
  • 気を取り直して4人で医療用大麻をやるぞ!
  • ラリって飛行体襲来を楽しく見守る4人
  • 次の日、おじさまは海にザブザブ入っていって戻らず、おばさまは何かに寄生されて追いかけてくる
  • 男の子は具合が悪くなり、必死に逃げるカップル。どうやら寄生体の襲来で多くの人が犠牲になっている。寄生物の混じった霧まで彼らを包み込む。
  • 男の子も既に寄生されていた!逃げるヒロイン!(しかし、寄生された人間はドロドロに溶けながら他の人をくっていた気がするんですけど、それは要素盛り込みすぎじゃないか)
  • 酸素ボンベを吸いながら運転するも、寄生体の混じった霧のせいで前が良く見えず電柱にぶつかって交通事故を起こすドジっ子ヒロイン。そのまま乗っ取られる
  • ヒロイン、アニメEDテーマ中のの綾波レイみたいに海に還る

という感じ。衝撃的なシーンを3つ紹介しましょう。

 

その1。巨大餃子の襲来!

海に大量の生命体が押し寄せてくるのですが、海辺にピンクの巨大餃子が大量に落ちているようにしか見えず、かわいかったです。ここは宇都宮かな?

 

その2。寄生物を取り除く!

私はゾンビよりヴァンパイアより、体の中に入った虫を引っ張り出す描写が苦手。体内を這っている(眼球の中とか)はまだ平気なんですけど(いや、現実はイヤだよ)。ニューン!と伸びるミミズのような生き物を傷口から引っ張り出すのって本当に気持ち悪い。そして痛そう。怖い。

この映画はストレートにその描写があります。ヒロインの足裏からニューン!と伸びるヒルのような何か。気持ち悪いよ~!!!

 

その3。ラストシーン

ラストはヒロインも寄生され、海辺で自分自身に「大丈夫、安心して」みたいなことを語り掛けているのですが(寄生しているモノがヒロインに話しかけている?)、その体の上に波がサッとかぶさり、次の瞬間溶けたようになくなってしまうのです。

この描写はグッときましたね。たしか今年見たはずのロバート・パディンソン主演の『ライトハウス』といい、海の描写がすごく巧みだと恐怖が増すのよ。海と狂気、海と異形ってホントに相性がいい。

また、感染をうかがわせる描写として、突然細胞のアップになり、その細胞がさらにクローズアップしていくと青い海になる…というのもエモい。

 

80年代っぽい感じの、こじんまりとしつつもしっかり怖いポイントを押さえてくるこの感じ、いいですねぇ。DVDジャケで逆に損しているんじゃないかな。『スピーシーズ』っぽいので、アルバトロス系だなぁと思って避ける人もいると思う(私はあえて借りてみましたが)。

私は巨大餃子をジャケットに起用すれば、ワンチャンSNSでバズったと思う。

なお、一番ビックリしたのは両親の友達に「大麻やろうぜ!」と言える男の鋼メンタルですね。スゲーよね。あなたは言えますか?