「全世界、ガクブル」の言葉に偽りなし!『バイオレンス・ボイジャー』

バイオレンスボイジャー

NHKのEテレで放送中『銭天堂』オープニングでおなじみ、宇治茶監督の作品。〚バイオレンス・ボイジャー』を見ました。2018年の映画。

今更ですが。超、超おすすめであります。ホラー好きなら見るべし!

恐ろしいことに(いや、恐ろしくもないんだが)なぜか配給に吉本興業が絡んでおります。や、やめてくれよ… フォローは1作だけで終わっているので、興行成績がかんばしくなかったのでしょうか。

売れっ子声優の皆様が出演し(アホみたいに声がカッコイイ人が出てくるので絵との落差でわらってしまった)、芸人さんたちが脇を固め、悪役を田口トモロヲさんが演じていらっしゃいます。豪華!!!

ダークファンタジーかな?それともSF系?と思っていたらひっくり返りましたね。スプラッター。マンハント。人体改造。おにくたべたべもあります。もうムチャクチャ。イヤな気持ちになるタイプの映画ですばらしいです。

主人公は田舎に引っ越してきたボビー。友達のあっくんとともに、隣町に引っ越したもう一人の友達・たかあきに会いに山を越えようとして、山奥の謎の施設「バイオレンス・ボイジャー」に迷い込んでしまう… のですが。

このグロ描写がハンパじゃないの。

まず設定が恐ろしい。施設長の古池は息子を改造し、その子供のために娯楽施設を運営。やってきた何も知らないキッズを息子の食料にするために… しかも、美少女は息子の嫁にしちゃお☆彡 という凄まじく気持ち悪い考えをお持ちであります。

迷い込んだ子供たちと合流するボビーとあっくん。しかしここからがすごい。もう、めっちゃくちゃな殺され方をしちゃうんですね。実写じゃ絶対にできないレベル。目玉が飛び出すわ、溶けるわ、串刺しにされるわ、この子ら悪いことしてないでしょ!という子供たちの姿に、これぞホラー!不条理!という気持ちになります(現実の子供はちゃんと守りましょう!)。

助けに来たボビーのパパも殺され、ボビー自身もなんと改造され、目玉が外に飛び出した箱型頭部にされてしまいます。花くまゆうさくさんの漫画で、パソコン(昔のブラウン管テレビのような厚みがあるパソコン)に頭が刺さって異形になってしまったおじさんの話がありましたけど、それに近い。イケメン美少年だったのに、すごいことになったもんだ…

復讐を誓ったボビーは、近くに住むあっくんの友達の博士と動物たちの助けを借りて敵を皆殺し(助けてくれた動物も全員退場というむごさ)、美少女を助けて帰宅。息子の帰りを待ちわびていた母、ガーン!!!!という顔でエンドロール。

そりゃあ息子がマッキントッシュになって帰ってきたらねぇ… そうなりますよ…

やっぱり面白いのよね、宇治茶監督の作品。『燃える仏像人間』、未見だったけど見てみようと思います。御茶漬海苔先生といい、茶って名前がつくクリエイターの人すごいな。