やっぱりシャラマンは天才なんですよ。
2021年『オールド』を見たら、劇場で見たかったな~とため息。いや、コロナだから自重したんですけど。我慢したんだ。
はぁ~。素晴らしすぎる。でもこの映画、バンドデシネが原作なのか!すごいですね。素晴らしい才能。
異常な速さで時が過ぎるビーチに降り立ち、脱出できなくなった数組の家族のサバイバルを描いているのですが…
まったく救いがない。ストーリーに抜け道があって、誰かが助かるのではないか?という甘い考えを打ち砕いてくれる。
1日のうちに育ち、生まれ、老い、死んでいく。
そんな、ただの物語のはずなのにひたすら心をゆさぶり、胸を締めつけるのです。
ついでに長男の成長した姿、どこかで見たなぁと思ったら『ジュマンジ』のリメイクで現実世界のほうの主人公を演じていた子じゃないですか!びっくりした。ムロツヨシと同じ髪型とホクロを持つ青年…
個人的に好きなシーンあげとこ。
- 成長したマドックスがミッドナイト・セダンに大人の気持ちを色彩にたとえて説明するところ(すごくキレイなたとえかた)
- 犬がばあちゃんより長生きだったところ(生命力!)
- 手術シーン(切っても切ってもすぐくっつくので、手で押さえながら切る)
- 子供たちが成長したのはいいが、冒頭で6歳の男の子と2~3歳だった女の子の間に子供ができててたまげる(本人たちに性知識がないため、ニコニコすぎてこわい)
- 中盤は死のオンパレード。刺殺やら溺死やら、病死、転落死やら…
- 離婚するといっていた主人公一家の夫婦だが、老いてきて「一緒にいられてよかった」という結論にたどりつく。痴呆になり「なんでこのビーチを出たかったんだっけ?こんなにここはきれいなのに」というところは胸がギュッとします
- 医者夫婦の嫁のほう、最初はイケイケ美人ギャルだったのに骨の病気のせいで体がぐにゃぐにゃに変形してクリーチャーのようになってしまう。かわいそうすぎるが、最後まで恐怖を提供してくれた。四つん這いで追いかけてきたりさ。
- 両親の死後、脱出する姉弟。長男が現地の友達からもらった暗号が役に立ち、脱出後に彼と再会する。しかし、長男は既に50代過ぎの姿に…
黒幕は製薬会社だったとは…!想像できなかったよ。映画の中の製薬会社ってすぐこういうことするよな。
子供が急にお腹が大きくなって出てきたところには本当にたまげた。ああいう時の親御さんの気持ちってあんなんなんだな。まだ子供だと思ってたのにー!みたいな。
いい映画だよ。ホント、しみじみそう思う。