陰キャがヤンキーを皆殺し…実話のわけねぇだろ!『ディアボロ 世界一呪われた事件』

はい、ジャケ写詐欺!そう叫びたくなるアメリカ映画『ディアボロ 世界一呪われた事件』。

冒頭で実話と紹介されていましたが、そんなわけねぇだろ!

お話は1981年のハロウィンに遡ります。

陰キャのティミーは母・リンダに心配されつつホラーの特殊造形の製作にのめりこむ高校生。ずっと好きだったエイプリルを体育会系のクソチャラ男・ブライアンに取られてしまい、突然現れたパペットに煽られて復讐が始まる…という話。

ただし、エイプリルは彼に何もしてないんですよね。別にいじめとかハニートラップもないし。ブライアンとその仲間もイジワルではあるのですが、そもそもの原因は主人公にあるんですよ。

ママとエイプリルがバイトしてる雑貨店に買い物に来ていたティミー、車のドアを開けようとして隣に駐車していたブライアンの車を傷付けてしまいます。オロオロするティミー。しかし、横にいたリンダがブライアンに怒鳴りまくり、傷をつけたことをスルーして帰宅。いや、弁償しろよモンペじゃんと強く思う。やべぇ親だ…

というわけで、当然ブライアンはティミーにガチギレしているわけです。

ティミーの家は複雑で、父が酒とコカインに溺れたせいで家庭が崩壊、かなり貧しい環境にあります。

そんなティミー、ブライアンにいじめられた怒りでかぼちゃを切りつけていると目の前に謎の小人が登場!彼は自分をトリックスターと名乗ります。このあたり、ジョジョの世界観っぽくて非常にカッコイイのですが(トリックスターの造形はとにかくいい!)、この後がむちゃくちゃ。

ブライアンの車の窓を割って自分の家までおびき寄せたティミー。ブライアンの友達のデブはナイフを舐めまわすキチ妖精に切られ、もうひとりの友達は人形劇の人形にあの世に送られてしまいます。ブライアンは女に釣られて死亡。

しかし、エイプリルまで殺そうとするトリックスター。ティミーはちょっといたずらしたかっただけなのに、ブライアンとその仲間が死んでしまいめちゃくちゃ焦ります。しかし、全員死なないと呪いの連鎖は終わらない!

エイプリルはなぜか窓に挟まって?死亡し… と思ったたらなんと夢オチ。安心したティミーは母・リンダを出迎えますが(看護師さんの夜勤明け)、家には死体がゴロゴロ、息子の片手にはナイフ!驚くリンダ。しかもティミーの背後からトリックスターがひょっこり。

そしてあっさり逮捕されたティミーは精神病棟へ。話は現在に飛び、トリックスターの新しい被害者が精神病院に助けを求めて電話をかけてきます。彼女はティミーしか知らないはずの(まあ、ティミーが頭の中で作り出したと思われてるんだもんね)トリックスターを知っているのですが、スタッフにはどうすることもできず、電話の向こうでギャー!と叫ばれて終わり。

このあたりの流れは『チャイルド・プレイ』シリーズを思い起こさせる。あちらも精神病棟が舞台になったものがありましたね。

とりあえず、駐車した時には隣の車に気を付けましょう。おわり。