ニーガンがメインを張るエピソードです。
マギーと顔を合わせるたびに気まずいニーガン。キャロルは彼をリア（ダリルの元カノ）が住んでいた家に連れていき、そこに追放すると宣言する。しぶしぶ従うニーガン。
その夜、ニーガンの目の前に、かつてのニーガン（悪）が現れる。だが、彼はその過去の自分に酒の入ったグラスを投げつけた。
昔の記憶。
ニーガンはもともと高校教師（体育）をしていたが、生徒の保護者を殴って解雇されていた。しかし、ネットゲームにのめりこみ、高い革ジャンを勝手に購入したりとやりたい放題。ニーガンの嫁はほどなくしてガンと宣告されるが、その嫁を迎えに行くこともしなかった。しかも、ニーガンは嫁の友達と不倫していたのだった。
そして世界が終わり、ニーガンは嫁を生かすために抗がん剤を彼女に投薬し続けていた。2人きりの日々が続く。それがニーガンにとって贖罪の日々でもあった。
が、あと少しで抗がん剤治療が終わる頃、発電機のトラブル？で残っていた薬がダメになってしまう。ニーガンはかつて耳にした流しの医者を探し出し、彼から薬を分けてもらおうと思いつく。ニーガンの嫁は「ここにいてほしい」と懇願する（ここで嫁がニーガンの浮気を知っていたことが明らかになるが、彼がガンが発覚してからの自分に尽くしてくれたことをわかっていたから責めなかった）が、彼は出ていく。
長い旅を続け、なんとか医師を探し出したニーガン。医者を襲うが、逆に気絶させられてしまう。しかしながら医師・フランクリンとその娘は彼の話を聞き、親切にも薬を分けてくれた。
だが、ニーガンは地元のギャングに捕まり、医薬品を求める彼らに口を割らされ（嫁の薬をタテに脅迫された）医師の居所を吐いてしまう。
ニーガンは急いで帰宅するが、すでに彼の妻はウォーカーと化していた。自分を拘束し、ビニールをかぶって帰ってきた夫を噛まないようにしていた彼女を見て、呆然とするニーガン。
そして彼は嫁が返品しないでとっておいてくれた革ジャンを着て、医師の娘がくれたバッドを握り、そのバットに家のまわりに配置していた有刺鉄線を巻いて、ギャングの拠点に戻っていく。
拷問されていたフランクリンを助けるため、ギャングを皆殺しにするニーガン。
ここでニーガンが非常にキレやすい性格であること（バーで騒いでいた男をボコボコにした→その男が受け持ち生徒の保護者であり、そのせいで解雇された）もわかり、その話を聞かされたギャングの親玉は撲殺される。
ニーガンはこのことを思い出しながら、リックに殺されかけた丘に埋めていたバットを掘り出し、火にくべる（ここで彼のバット＝ルシールは、ニーガンの嫁の名前であることが確定する）。
そしてニーガンはアレクサンドリアに戻り、キャロルにそれを伝える。彼はマギーの憎しみの視線の中で生きていくことを決めた。マギーはニーガンを睨みつけているが、ニーガンはなぜか微笑んでいる。
…というわけで、ニーガンの革ジャンもバットも嫁との思い出の品だということがわかりました。
そもそも、世界が終わる前の描写が出てくるのってものすごく久しぶりですね。いや、そもそも初かも？？とはいえ、嫁とニーガンの2人しかキャストは登場しないのですが… この女優さんもすばらしく演技がうまいのですが、ニーガン役の俳優さんもすごくうまい。悪ニーガンとして登場したかつての彼の演技なんて、しゃべりだしただけでイヤーな気持ちになりました。そうそう、こんなヤツだったわ！という感じ。マギーの中ではここで時が止まっているんだろうなあ。
でも、過去のニーガンの無職でゲーム中毒（一緒にネトゲしている10代のフレに「うまくなりたいならおむつをしてプレイしろ」とか廃人っぽいこと言ってる）な感じもよかったですね。そして嫁と2人きりで過ごしているところとか、嫁が死んで復讐に燃える時のスイッチが入った感じとか、全部違うのが本当にすごい。
あと、医者のフランクリンがすご～くいい人だったので、死ななくてよかったという気持ちにもなりました。さすがに後味悪いですよね。
シーズン11ではマギーとニーガンがぶつかる（というよりも、マギーがニーガンのことを憎しみまくる）描写がありそう。そしてニーガンがマギーとグレンの子供と仲良くなったり、その子を守ろうとしたりする展開もありそうですね。
ユージーンやエゼキエルたちが出会った謎の団体が何者なのか？マギーがいた拠点を襲った集団は彼らと一致しているのか？あたりが気になりますね。また、モーガンが『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』のほうにスライド出演しているようなのですが（アマゾンプライムで配信されているのですが、ネトフリやHuluと比べると操作性が合わないのでまだ見てない ※個人的な意見です）、最終シーズンで合流したりするのか？？
内部分裂はあまり好きじゃないんですけど、数シーズンごとに敵が出てくるの、さすがにマンネリじゃないでしょうか。