俺たちは中村獅童の『圧』に抗えないのだ「シグナル100」

シグナル100

お久しぶりです!
2019年の邦画『シグナル100』を見ました。『バトルロワイヤル』や『悪の教典』を意識しているようなポスタービジュアル、橋本環奈ちゃん初のホラー映画主演と、面白そうな要素が揃っていたのですが…

すべてを持っていったね。中村獅童が。

中村獅童のポテンシャルはすごいですね。髙嶋兄弟を超えるのではないでしょうか。
ちなみにR15+指定なだけあり、映像は非常にグロい。

原作はコミックであり、私も途中まで読んだのですが、ウ~ン…??
原作とは全然内容が違います。コミックの主人公はメガネで地味で事なかれ主義(でも巨乳)。一方、映画は橋本環奈ちゃんだもの。超モテモテのはっきりテキパキタイプの女の子として描かれています。あと、ヒロインの相手役の男の子は不登校児であり、ひとりだけ洗脳画像を見ていないという設定だった気がするのですが、その設定はばっさりなくなっていましたね。
洗脳催眠を発動した担任教師の役割がどちらかというとクローズアップされています。

ストーリーはある高校の1クラスが担任に洗脳動画を見せられ、自分たちもわからない「○○すると自殺する」スイッチを100個与えられてしまうというもの。どれも(ってほどでもないが)日常的な動作ばかりなので生徒たちはパニックになり、疑心暗鬼になり、殺し合いになり…といういつものパターンです。

まあ、最初は「遅刻したら死」「外部の人間にこのことを知らせたら死」「校外に出たら死」「暴力を振るったら死」というレベルなのですが、学生たちは勇気があるんだ。もう、いきあたりばったりに行動しまくります。ムチャクチャだぜ。
ちなみに「泣くのも死」。花粉症にはキツイっす。

ちなみに、このことを伝えるのは担任自身なのですが、中村獅童の字がなかなかに汚いのでちょっと笑ってしまった。わりとクセ字なんですね。

そして、自殺の仕方もさまざまです。舌を噛み切り、壁に自分で頭を叩きつけ、飛び降り、手首を噛みちぎる人も。自分で首を折っていた女の子がすごかった。大変そう。なぜそれを選んだ。
あと、「フラスコを体に刺して死」とか「感電してキラキラしながら膨らみ死」(なぜかジム・キャリーっぽいと思ってしまう)もバカバカしいなと思いました。ちなみに、この死へのスイッチは担任が壁に貼っていた壁新聞?注意書き?みたいなものを元にしていたことが判明。100個も生徒にあれするなこれするなって言ってたのか…

とりあえずどんどんと人数が減り、主人公とサッカー部の「正義チーム」VS中二病みたいな男女が率いる「なりふり構わないチーム」が対立。しかし、中二病みたいな男・和田(演じるは瀬戸利樹)が仲間を裏切り、禁じられた『酒を浴びる』という行為をクラスメート全員にやらかします。
するとみんな一斉に首吊りしたり、飛び降りたり、頭をドリルでえぐったり、蝋燭台を目に刺して死亡。め、めまぐるしい。

人数がぐぐっと減って、生き残ったのは4人。
主人公の樫村、クラスの人気者の榊、悪役の和田、榊の友達のメガネ。
ここでメガネが生き残ったらすごいなあという感じのメンツですが、ここからの話がよくわからない。実は榊と和田はもともと親友だったみたいなのですが、今では疎遠になっていた…みたいなエピソードが突然語られます。そして和田は「二人で自殺しよう」と榊を誘うのですが(なんだこのお耽美BLみたいな展開は)、実は彼を陥れようとしていただけで…!というわけで、当然のようにメガネが榊をかばって死亡。

最後に生き残った人だけは生還できるというルールから、榊はヒロインを守るために和田を巻き込んで飛び降り自殺します。ここで判明するのが恐ろしい事実。
樫村のことを榊が好きだったということが動画で伝えられるのですが、その動画のなかでサッカー部の4人が「好きな女の子の名前、いっせーのせで言おうぜ」「「「「せーの、樫村っ!」」」」「えっ、お前も!?」というやりとりを披露しているのです。

えっ…なにこれ怖い…モテ女子ってこんなことあるの…??

あまりのショックに口が空いたままエンディングへ。
ひとり生き残った樫村は、教室の窓から飛び降りたのになぜか生きて姿を消した担任教師を探し出し、同じことを彼にやり返す…という復讐を果たします。
しかし、この描写もスゴイ。
なぜかボロボロの拘束服をきて鎖でつながれ、なぜかカップラーメンを食べている獅童だぞ。これから復讐するのにカップラーメン食わせる意味を教えてくれ。獅童、お腹ペコペコだったのかな。
あと監禁する時に鎖だけを使ってるの、ホラー映画で初めて見たかもしれない。プロレスラーの真壁刀義が首に巻いてるやつと同じやつじゃん。
そして樫村はひとり校庭に出て(なんだかよくわからんが、学校の敷地内にある建物の中で監禁してる模様?)、ただ立ち尽くすのであった…

復讐は人を幸せにしない、みたいなことを説きたかったのでしょうが、こちらは獅童を消化するのにいっぱいいっぱいだよ!
ちょっと中村獅童のこと好きになりました。おわり。

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