第12話に登場する人物
ヘレナ、ヘクター:おばと甥っ子。
アントニオ:ヘクターの兄。ギャングの仲間になっている。
オスカー、アンドレアス:今回はあまり見せ場がない兄弟。
フランシスコ一家:アレハンドロやニックのいるコミュニティを捨て、脱出しようとした一家。ギャングに捕まってしまう。
ネタバレ
コソコソ歩いている3人の一家。彼らはコミュニティを抜け出そうとしている。ウォーカーの腹を裂いて血を体に塗り込み、外の世界へと歩き出す。もちろんウォーカーは何もしない。外の世界とつながるバスを通り、数百人のウォーカーの群れの中を通って歩いていく3人。だが、そこに車が通りかかる。3人は男たちに見つかってしまう。
マフィアは父親がスーパーに交渉に来たことを覚えており、オキシ(薬)をよこせとわめく。もちろん持っていない家族。彼らは捕まってしまう。
オフィリアは車を飛ばし、海にやってくる。かつての記憶。
恋人とイチャイチャしている彼女は一緒に来てほしいという恋人の誘いをかわす。だが、グラスの中に入っている指輪には感激して、さっそくはめる。彼女は結婚を承諾したのだ。
それでも彼女は躊躇する。両親のことが心配だから。でも、彼女は熱烈な恋人の前にようやく折れる。キスする2人。
だが、それはもう過去の話だ。
現在のオフィリアは地図を見て、放置された車からガソリンを集めている。
ホテルでは、皆が畑を作り、発電機を直している。久しぶりに氷ができる。魚釣りをしている者もいる。
サーフィンの練習を楽しむアリシア。ヘクターとお互いの兄の話になるアリシアだが、彼女はニックが生きていると信じている。一方、ヘクターの兄はギャングの仲間になったらしい。
ニックはルシアナと寝たようだ。そこに、フランシスコ(冒頭の家族の父親)がいなくなったと一報が入る。
彼女は彼ら一家が、アレハンドロから逃げたことを怒っている。
マディソンやストランド、アリシアはガソリンを探し、夜は発電機を止めようと計画している。その部屋に、誰かがやってくる。突然、刺されるストランド。刺したのはウォーカーと化した花嫁の母親・アイリーンだった。彼女はウォーカーの花嫁(つまり、娘)が殺されたことに怒っていたのだ(ストランドはウォーカーの娘を殺して、解放してあげている)。
花婿・オスカーとその弟・アンドレアスがやってくる。アンドレアスがストランドのケガの様子を見る。
マディソンたちは、花嫁の母親・アイリーンががまたストランドを襲うのではないかと考えている。
だが、縫合のための道具や薬がないと、ストランドは助からない。ヘレナは街には略奪されていて何も残っていないというが、心当たりがあるという。
アレハンドロ、ルシアナ、ニックは消えたフランシスコについて語り合っている。彼らのコミュニティからは人が消えていく。逃げ出しているのだ。ニックは病気の子を持っていたフランシスコに同情するが、アレハンドロはルシアナに、フランシスコたちが逃げたという事実を住民たちに伝えるように言う。
マディソンはストランドのことを心配している。花嫁の母・アイリーンを閉じ込めるように要求するマディソン。しかも、半永久的に。
「暴力は一切許さない」
彼女は同じ事が起きたら、誰でも追放すると宣言する。生き残るために。
アレハンドロが話している。
「友よ、兄弟よ
迷える魂が去っていく。哀れな者たちだ。
彼らは信仰を失った。壁の外にあるものは死よりも恐ろしい」
「不毛の地。終末だ。死は我々を連れ去らない。
我々が団結さえすれば。
互いを信じてここにいる限り、安全だ。
立ち向かえ。私と共に。我々は…決して離れない。」
ニックは彼を、厳しい目で見つめている。
「彼、大丈夫?」
「苦悩してる」
アレハンドロは、ギャングたちと取引があるにも関わらず、ニックに「外に行くな」と命令する。ギャングは薬を待っているし、水は足らない。彼は2人も消えるのではないかと危惧しているような口ぶりで話す。
いつまでたっても埒が明かない。アレハンドロは強く、自分が許可するまで外に出てはいけないと命じる。
マディソンとヘレナ、オスカーは物資を探しに外に出る。ヘレナはヘクターと「あの子を説得して」「あんな奴知るか」と喧嘩をしている。アリシアとオスカーは困惑する。
マディソンはヘレナに、ヘクターとの口論の理由を尋ねる。ヘレナはヘクターの兄・アントニオをギャングのコミュニティから連れて帰りたいと考えているのだ。終末の世、アントニオはギャングやドラッグに助けを求めた。ヘクターはそれを許していない。マディソンは、どこかニックのことを思い出しているような顔をしている。
アレハンドロとルシアナは対立し始めている。ニックはギャングに薬を渡しに行かなければ、彼らがこっちを探しに来ると言い、外に出るべきだと主張する。だが、ルシアナは「アレハンドロは正しい。坊やは黙ってて」と言い捨てる。
ニックはカッとなって、2人は口論を始める。アレハンドロのおかげでここにいるというルシアナに、ニックは「違う!君のおかげだ!」と叫ぶ。だからこそ、ルシアナは言うことを聞くように命じ、ニックにキスをする。
ギャングのもとについたマディソンたち。だが、中に入れるのは女だけ。マディソンとヘレナは中に入っていく。
ニックはアレハンドロを訪ねる。ニックは彼を説得しようとするが、アレハンドロは折れない。
アントニオが現れる。セーラは彼を説得しようとするが、ヘクターが来ていないことを気にするアントニオ。
遠くから、フランシスコが尋問されている様子が聞こえてくる。マディソンは近付こうとするが、ヘレナに止められる。
その尋問(オキシが来ないことに、ギャングは苛立っている)の内容から、ニックが生きており、そのコミュニティにいることを知るマディソン。その瞬間、マディソンはフランシスコのほうへ走り出す!
マディソンは尋問に割って入り、混乱を巻き起こす。話の中心人物がニックだと確信したマディソンだが、追い出される。そして、アントニオはヘレナやヘクターの元に戻ってこようとしない。
スペイン語がうまくなっているニックは、レイナルドという青年と会話を試みる。レイナルドをギャングとの取引現場に誘うニック。ニックはギャングのボス・マルコを裏切るべきではないと思っている。水も必要だ。
レイナルドはそれを承認する。だが、コミュニティの絆は強い。
ストランドはぐったりしている。アンドレアスとアリシアが看病するが、彼は相変わらずジョークも飛ばしている。アリシアは病院でボランティアしたから、重症の患者に言ってはいけない言葉を知っている。それを尋ねるストランドだが、それが「きっと良くなる」という言葉だと知り、笑う。
アリシアは人のために生きてきた。兄の面倒、父の世話をしてきたからだ。母親は手いっぱいだった。彼女は自力で生きてきたのだ。母親を独占できると言われても、アリシアは喜ばない。母は相変わらず、彼女を見てくれないからだ。しかしストランドは、彼女に諦めずに母親と向かい合うことを勧める。
ニックは街の端に立ち、外の世界をさまようウォーカーたちを見ている。だが、外に潜むギャングたちはニックを見ていた。
オフィリアは、母のことを思い出している。母に、父とどうして結婚したのかを尋ねるオフィリア。父は気難しい男だが、両親は共に苦難を乗り越えてきた。父は今でも悪夢を見ている。かつて、幼い頃に味わった恐怖が消えないからだ。両親は、オフィリアに同じ思いをさせたくないと思っている。そして、母は父に同じような恐怖をまた感じさせたくない。それが愛だ。
「今ならわかるわ、ママ」
オフィリアはロザリオにキスをして、国境を越え、車を走らせてアメリカへと戻っていく。
ホテルに戻ってきたマディソンたち。ヘレナはマディソンの行動に怒っているし、マディソン本人はホテルのネオン看板の照明をつけ、ニックに合図をしようとしている。ニックが近くにいると言い張るマディソンだが、アリシアは勝手な母の行動を怒る。自分たちを捨てたニックを優先するのか。一緒にいるアリシアを見捨てて。
マディソンが勝手につけたホテルの電飾看板をじっと見つめている人物がいる。その看板の光はすぐに消えてしまうが、それを追いかけるように歩き出す誰か。それはトラヴィスだった。
感想
アレハンドロとニックの話が延々押し問答なので、見ていてあまり楽しくない……。
そして、今回はマディソンが暴走!時々すごいことをやらかす女性ですが、これは最悪の一手かも。果たして、マディソンはニックに会えるのは?そしてトラヴィスはどうして1人なのか?オフェリアは何をしてるのか?