「スケア・キャンペーン」

スケアキャンペーン

2016年のオーストラリア映画「スケア・キャンペーン」。心霊ドッキリ番組のスタッフが、スナッフムービーを撮影する若者たちに逆に襲われるというお話。

登場人物

エマ:女優。仕掛け人を演じる。ディレクターのマーカスと付き合っている(曖昧な関係?)。
マーカス:番組ディレクター。ゲスい性格。
アビゲイル:新人女優。仕掛け人(幽霊)を演じる。
JD:美術担当かな?かなりチャラめ。
トニー:AD。現場でカメラを回していることも多い。
ディック:編集。現場ではマーカスと一緒にモニタリングをしている。
スーザン:衣装担当。仕掛け人を手伝うこともある。
ヴィッキー:やり手の女性P。番組のすべてを取り仕切る。彼女は現場にはいない。

ネタバレ

スケアキャンペーン1

手術室に案内される、新人警備員(おじいさん)。彼はさんざん脅かされて警備につくが、死体袋が起き上がったり、少しずつ監視カメラに幽霊が近付いたりと恐ろしい目に遭う。だが、銃を持ちだす新人警備員に、彼に業務を説明した女性・エマは驚く。
これはドッキリ番組なのだ。女優のエマは彼を止めるために飛び出していく。警備員は発砲しなかったが、その代わり漏らしてしまっている。

新しい脅かし役としてオーディションを受けているアビゲイル。
その一方で、エマは番組をやめようとしている。だが、マーカスは言葉巧みに彼女を引き留める。

全体会議では、プロデューサーのヴィッキーが「マスクフリークス」のサイトを彼らに見せる。若い子に人気のスナッフ動画サイトらしいが、ありがちなビックリ動画を作っている人間を殺しているらしい。
人間を生贄にしている儀式の動画では、「これはニセモノだ」とわめく人を殺す映像が映っている。彼らは毎日1500万人登録者が増えているらしく、世界的に資金のある運営に成長しているらしい。
ヴィッキーは彼らに連絡をとれと命令してきたうえ、番組の撮り直しを命じる。
(冒頭の動画はボツになった)

精神病院を舞台に、番組を新たに撮影することになる。ターゲットはローハン。彼は庭師だ。エマが看護師のフリをして説明役を演じ、彼を偽の幽霊(アビゲイル)や掃除の人(スーザン)が驚かせる。だが、ローハンの態度はなんだかおかしい。
ドアが勝手に開いたり、笑い声が聞こえてきたりするのにいちいち反応するローハン。

ローハンは、幽霊として登場したアビゲイルをペーパーナイフで刺し殺し、同じ部屋で隠し撮りをしていたADのトニーを見つけて絞殺する。
実はローハンは元患者かつ前科持ちらしい。エマはスタッフを助けに行くが、逆に追いかけられたりもする。スーザンと隠れるも、彼はガラスを突き破ってスーザンの首を掻っ切る。

エマはJDと一緒にキッチンに隠れるが、ローハンは今度はディックをオノで殺してしまう。JDは車で逃げようとするが、鍵を取りに戻る。エマは彼を待つが、後部座席にいたローハンに襲われる。彼女はローハンの手をナイフでイスに刺し、逃げ出す。
と、フランクに怒るローハン。実は彼こそが仕掛け人であり、これはエマへの逆ドッキリであった。本当はスタッフは全員生きており、ローハンはエマにアイスピックで刺されたことを怒っている。

と、そこにマスクの男が現れる。彼らはローハンの口から武器を差し込み、串刺しにする。

スーザンは隠れ場所から消えており、ディックの不手際でエマに逆ドッキリがバレえてしまう。だが、仮面の男たちがモニターに写り込んで彼女はびっくりする。

※ここで、仮面の男たちのおさらい!
彼らは10人以上います。そして、それぞれがホッケーの仮面をベースに加工したユニークなマスクをかぶっています。宇宙人、悪魔風ヤギ、ピエロ、スケアクロウ(カカシ)、犬の頭蓋骨風などもいますが、ホッケーの先を仮面につけているジェイソン風、プレデター風、ピンヘッド風、血まみれラバーマスク風など、ホラー殺人鬼を模したマスクがいっぱいあるのも面白い。なお、ジェイソン風の奴はクサリガマ持ってた。自分に刺さりそうな武器だけど、視界の悪い中でよく操れるね。

エマは真実を知るが、既に彼らはゲームに入り込んでいる。エマはマーカスを見つけてぶん殴るが、彼らに囲まれてしまう。

エマはアビゲイルを助けに行くが、偶然見つけたJDはナイフつきカメラが刺さって死んでいる。カメラを再生すると、アビゲイルが連れ去られたことがわかる。スタッフのなかにはスパイがいるのかもしれないが、それが誰かはわからない(いや、わかるだろ)。

エマは自分の身に起きていることは、今までの罰だと感じている。

スーザンは目をえぐられて吊るされているし、トニーは生きていたものの、チェーンソーでオリごとぶったぎられてしまう。

アビゲイルは箱に閉じ込められ、生き埋め状態になっている。早く助け出さなければ、彼女は死んでしまうかもしれない。と、血まみれの仮面が襲ってきたので撃退するエマ。仮面をとると、彼はまだ子供だ。

エマはアビゲイルを助けるものの、ぞろぞろ仮面の男たちが出てくる。
「ハッピーエンドなんて必要ない。想像を絶することは確かに存在する」
と言いつつ、エマは単なる進行役だから生かしておいてあげるというボス(優しいけど、そんなことを言ったら単なる衣装スタッフのスーザンのほうがなんぼか罪が軽そうである)。だが、アビゲイルかマーカスのどちらかを殺し、どちらかを助けてやるが、それをエマが選べと命じる。
迷ったエマはマーカスにキスをして、アビゲイルを選ぶ。
今度は車に乗る時、ちゃんと後部座席を確認するエマ。

だが、アビゲイルは実は彼らの仲間だった。マーカスは生きたまま火葬されることになってしまう。

感想

・殺人鬼集団のルックスがただただ恰好いいという映画。途中、逆ドッキリと気付くまではなかなか騙されましたし。
・アメリカのバラエティってやはり「やりすぎ」と思っている人がいるのだろうか?という感じのムゴイ殺され方。日本でも「スウィート・ホーム」というホラーがありましたけども。バラエティ番組のスタッフはリア充っぽいイメージあるからだろうか?まあ、どんどんやってくれたまえ。
・ただ、途中から殺人ショーが中途半端に終了して、グダグダになった気もしなくもない。また、アビゲイルがスパイというのも、すぐわかります。この人がやってきた途端にこんな事態にすぐまきこまれたんだから当たり前ですね。ブツクサいいつつ、けっこう面白かったのは否めない。