「10 クローバーフィールド・レーン」

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2016年の映画「10 クローバーフィールド・レーン」。「奴らは、あらゆるフォームでやってくる」そうですが、なんだかなぁ。
・ほぼ監禁ドラマ、ラストにちょこっと宇宙人が出てくる映画
・ジョン・グッドマンが謎多きおじさん(しかも陰謀説大好きおじさん)を熱演。怖すぎる。

あらすじ

2008年の大ヒット・パニック映画「クローバーフィールド/HAKAISHA」をプロデュースしたJ・J・エイブラムスが、同じ世界観を作品内に取り込むかたちで製作したSFミステリー・サスペンス。事態の全貌を掴めぬまま地下シェルターに閉じ込められ、男2人との共同生活を強いられるハメになったヒロインが辿る驚愕の運命をミステリアスかつサスペンスフルに描く。出演はメアリー・エリザベス・ウィンステッド、ジョン・グッドマン、ジョン・ギャラガー・Jr。監督は、これが長編デビューの新鋭、ダン・トラクテンバーグ。
車を運転中に事故を起こした若い女性ミシェル。意識を取り戻した彼女は、見知らぬ地下シェルターの中でベッドに手錠で縛りつけられていた。シェルターには所有者の巨漢男ハワードの他に、腕をケガした若い男エメットもいた。彼女を閉じ込めている理由を、外で恐ろしいことが起きているからと力説するハワード。脚を大ケガしていることもあり、疑いを抱きつつもひとまず彼らと共同生活を送りながら脱出のチャンスをうかがうミシェルだったが…。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=355424

ネタバレ

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・家を出て行くミシェル。夫と別れるようだ(指輪を外して置いていく)。彼女は車を運転しているが、その合間にもどんどん電話がかかってくる。だが、交通事故で車が横転してしまう。そのまま気絶するミシェル。
・次の瞬間、目を覚ますと彼女は足を縛られている。点滴もされている。部屋はたびたび停電しかかっている。彼女の荷物は手の届かないところに置かれているが、点滴台でたぐる。だが、スマートフォンは圏外だ。
・そこに、謎の男が現れる。彼はミシェルに松葉杖を渡し「長く生きてもらいたい」という。だが、なぜこうなっているのかを説明してはもらえない。
・ミシェルは松葉杖を削って、武器にして男がやってくるのを待ち構える。だが、男が来ないので火事を起こすことにする。慌ててやってきた男を襲うミシェルだが、逆に薬を打たれてしまう。
・目を覚ますと、男がまたいる。食事を与えられる
・男はハワードと名乗り、地球が攻撃を受けたことを明かす。外は汚染されたから出ることはできない。1~2年間はシェルターにこもるしかない。部屋の外には、暴れている男の声がする。
・暴れていた男はエメット。腕を怪我している。彼はハワードのシェルターを担当した作業員だった。
・共有スペースはCDやビデオ、DVDが完備され、食料品も揃っている。ハワードはエメットとミシェルが触れ合うのを厳しく禁じる。さらにハワードは、トイレやシャワーは決まった時間しか使わせないと命じ、ミシェルのトイレをシャワーカーテン越しに見張る。
・ハワードはたびたび、娘のメーガンの話をする。彼は妻と娘を失っている(離婚した?)。
・反抗的なミシェルに、外を覗かせるハワード。外では豚たちが死んでいる。だが、その横にあるハワードのトラックは、ミシェルの車を横転させるためにぶつかってきたものだった
・いまいちミシェルはハワードを信用できないが、エメットも侵略を目の当たりにしていた。彼の腕のケガは、ハワードにシェルターに入れてくれと頼み込んだ時にできたものだという。
・夕食時。エメットとわざとイチャつき、ハワードを怒らせてその隙にトラックの鍵を盗む。だがそれをすぐに気付かれる。ミシェルはハワードをビンで殴って逃げるが、逆に知らない女がドアの外に張り付いていて助けを求めている。彼女は顔がドロドロになっている。躊躇するミシェルを「クソ女、中に入れろ」と罵る女。ドアに頭を叩きつける。
・ハワードは自分が彼女の車をぶつけた張本人と告白した。だが、その理由は「慌てていたから」というものだった。ハワードの額の傷を縫うミシェル。彼女はデザイナー志望だった。
・エメットは街を出ようと考えていたが、この騒動にあった。
「生き残ったのには意味がある」

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・3人の幸せな日々がしばらく続く。
・ハワードはフェーズ1:閃光、フェーズ2:地球外生命体の攻撃を経て、今でも地球外生命体が生存者を捜してパトロールをしていると考えている。と、警報が鳴り出し驚く彼ら。空気の浄化装置が不調となり、再起動が必要になる。だが、浄化機械のところにダクトを這って行けるのはスリムなミシェルだけ。ダクトを通り、彼女は再起動を行う。だが、その離れの建物のガラスには、内側から「HELP」の文字が刻まれている。また、血のついたイヤリングが落ちている。
・ハワードは娘のミシェルを殺したのではないかと考えるメーガン。だが、彼女が見せられていたメーガンの写真はブリタニーという少女のものだったとエメットが証言する。彼女は2年前に行方不明になっている。彼女は写真の中で、イヤリングをつけていたのだ。
しかも、ハワードとブリタニーのツーショット写真がたまたま見つかる。ブリタニーの着ていた服は、ハワードがミシェルに与えた(現段階で着ている)服でもあった。

・ミシェルとエメットは脱出を考えるようになる。ミシェルは防護服を作るために、シャワーカーテンをわざとハワードに処分させる。ダストボックスに入っていたカーテンを加工し始めるミシェル。エメットは彼女のためにハサミを盗む。
・だが、ハワードは何か勘づいているようだ。
・ある日、ハワードはエメットとミシェルを呼び出す。彼らの前には強酸性の薬品がある。ハサミを盗んだのは誰だ?何を計画している?と責めるハワード。エメットはミシェルをかばい、自分がやったと言い出す。次の瞬間、エメットは射殺される。

・だが、カーテンを加工しているところを見つかるミシェル。彼女はハワードに例の薬品をぶっかけ、逃げることにする。ハワードの顔を溶かした薬品はどんどん溶け広がり、コードを溶かして火事を起こす。
・ダクトを這って逃げるミシェルだが、まだ生きているハワードはグサグサとダクトを刺してくる。

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・外へ出るミシェル。シーンとしている。が、思い切って簡易ヘルメットを外すと、鳥の声が聞こえてくる。ヘリが飛んでいるのも見える。と、地下シェルターが大爆発を起こす。
・車で逃げようとするミシェルだが、警報が鳴りだす。慌てて隠れるミシェル。何かが近付いてきている。
・小屋から出ると、その後ろから「ババーン」と登場する宇宙船。ガスを振りまく。だが、ミシェルは慌てて手作りヘルメットをかぶり、ガスを吸い込まないで済む(こんなん手作りできるのか?)。
・ミシェルは車ごと、宇宙人に持ち上げられる。どんどんと地面が遠くなる。だが、車の中にあった酒瓶を使い、簡易火炎瓶を作るミシェル。モンスターの体の中にそれを投げ込む。それは墜落してしまい、彼女は勝利する。
・あてもなく車を走らせるミシェル。ヒューストンで一緒に戦う同志を求めているというラジオ放送が入る。彼女は少し迷うが、ヒューストンのほうに車を走らせていく。

感想

・ほぼ監禁サスペンスで、おまけとしてSFがくっついている感じ。今回はPOVではありません。モンスターが何かに似ているんだけど、それが何かはわからない。
・前作とはまったく違う怖さ。嫌いではありませんが、まぁ、監禁をテーマにするとこうなるよねという気もする。
・ハワードはわざとミシェルを監禁したのか?彼は娘の友達をなぜ殺したのか?妻と娘はどうなったのか?など、気になるところはいろいろありますが真実は明かされません。
・エメットはいい人ですが、「街を出て行こうと思ってたんだ」的なエピソードがなあ。「俺、この戦いが終わったら結婚するんだ」か「俺は生きて帰って嫁さんに会うんだ」と同じ匂いの発言すぎて。
・ハワードが持っていたなんでも溶かす液がコワスギでした。
・ミシェルも勘違いで突っ走るので、あまり共感できず。こういう映画では騙し合いもあったりするものですが、騙そうとする→つっこまれてモドモド→バレるのパターンばかりでしたね。